ChooChooTrainの部屋

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英語のジョークコーナー終了◆追悼


メールの送り主は、サンフランシスコのときの大学の先生の悪友で、長年その先生の授業を勝手に聴講しに通ってきて、カフェテリアで先生たちと女の子の品定めをしながら辛口の会話を楽しんでいた元弁護士のおじいさん、チャーリーでした。
チャーリーは、私がアメリカ文化に精通していないと理解できないジョークなどについて質問するとたっぷり恩を売りつけながら解説してくれました。
ヘビースモーカーで茶目っ気たっぷりのいいおじいさんでした。

私がサンフランシスコを離れてシカゴへ行き、日本へ帰ってきてからもジョークメールは届き続けました。

それがある日、そういえば最近チャーリーのメールが来ないなあ、と思い始め、メールで何度か様子を伺ってみたのですが、なしのつぶてでした。

それからしばらくしたある日のこと、彼のアドレスからメールが届きました。
が、タイトルはいつものように"Chuckle"ではありませんでした。
発信者もチャーリーではありませんでした。
それは彼の家族が、チャーリーがこの世の生を全うして他界していたことを知らせるメールだったのです。

先日、アメリカの友人たちに引越し通知を出したら届いたたくさんの返事のメールの中で、チャーリーのことを知る人たちは皆、彼の不在を悲しんでいました。
私が特に気になるのは、彼が長年クラスの一番後ろの席に座り続けていた、あの先生。(←この先生はメールをしないので、連絡はとっていません。いつもチャーリーが伝書鳩のようにそれぞれの様子を伝えてくれていました。)
チャーリーのいないクラスルームで授業をすることが、チャーリーのいないカフェテリアで食事をすることが(おそらくもうカフェテリアには行っていないかもしれません…)、どんなに辛いだろうかと想像するだけで胸が痛みます。

皆から今までずっと愛されてきた毒舌チャーリー…
天国の入り口で死んだばかりの人たちがSt.Peterとやり取りするようなジョークも多々ありましたが、彼はあの巧みな話術で難なく問答を済ませて無事中に入り、天国でできた新しい仲間たちに相変わらず汚いジョークを語りまくっていることでしょう。

この場にてチャーリーの冥福を祈るとともに、このシリーズの結びとさせていただきます。



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