穴馬発見☆資料置き場(倉庫)

富士S

2003年/富士S




wrote:2003/10/27

穴馬券を取る秘訣

<**レース回顧/2003年 富士S**>Race/2003.10.25

 穴馬券を取る秘訣は、突き詰めるとふたつしかくて、それはつまり
  (1)「実はダメかもしれない」人気馬を、できるだけほかの人より早く見つける
  (2)「もしかしてヨサソウ」な人気薄の馬を、なるべくコッソリと、人知れず見つける
 しかしこれだけではまだ「馬券的中」への道半ばで、さらに
  (3)展開の読みがピタリ!
  (4)本当に強い人気馬を(しぶしぶ)強いと認める勇気がある
ならば、穴だろうが本命だろうが、馬券はついに100戦100勝となる。
 しかし現実にはどんなに頑張っても、せいぜい100戦30勝程度だってあたりが、うーん、なかなか難しいもんだよね^^


 結局、馬の「本当の実力と個性」は、そう簡単には見破れないことになっているのだ。
 2003年の富士Sは、典型的にそんなレースだった。
 一番人気は、藤沢厩舎のマグナーテン。結果的にはこれを買った時点ですでにもう間違えてるんだけど、しかしレース前、買いの材料がこれほど揃った馬もいなかった。

  ◎なにしろ夏の新潟・高速マイルをレコードで走った馬だし、適性抜群!
  ◎しかも昨年秋は距離不向きと思えたジャパンカップで4着、強くなった!

 藤沢厩舎だから休み明けでもちゃんと仕上げてくるに違いないと思えたし、走る前の不安要素と言えば、「久しぶりのレース」ということと「久しぶりのマイル戦」ということぐらいしか思い浮かばなかった。(この2点が、あとで考えると致命的な敗因だったんだけどね)


 2番人気は、夏の小倉で北九州記念を圧勝してきた、ミレニアムバイオ。しかしこれはいかにも、「危険な人気馬」の匂いがぷんぷんだった。なにしろ、屈腱炎でいったんは1年間もターフを離れていた馬だ。北九州記念は、道悪でクッションの効いた馬場だったから能力全開だったが、その前走、中山の京成杯AHでは、良馬場のマイルをまったく見せ場なく惨敗だった。



 あのレースを見る限り、屈腱炎から立ち直りはしたが、良馬場ではもう切れる脚を使えない馬になっていた可能性が、高かったのだ。
 ハマれば凄い脚を使うように見えるが、しかしそれはおそらく、1ハロンか2ハロン限定。脚元への負担が大きくて、流れが緩いレースじゃないと、苦しいのではないか。マグナーテンとミレニアムバイオ、消すなら断然ミレニアムバイオのほうだった。

 そしてレースでは、1番人気のペリエ・マグナーテンが、皆の期待を背負いながら、4角ですでに脚をなくしはじめているではないか。うわ。こりゃあっさりギブアップだなあ、と思う間もなく、4角抜ける時点で、早々と馬群にのみこまれてしまった。
 一方で、とても買えそうにないと思えたミレニアムバイオは、直線で馬群がバラけたところを、グイグイと力強く伸びている。これはもうどう見ても、この馬が凄い勝ち方をしそうだ。
 実際、ミレニアムバイオはどんどん差を広げながら、余力たっぷりに圧勝した。後ろからサイドワインダーがこれまた凄い脚で追い込んではきたが、もうミレニアムバイオが完全に抜け出した後の2着争いでしかなかった。
 鞍上の武豊が、舌を巻くほどの完勝。レコードのおまけまでついた。1000の通過が56秒9、この厳しい流れを余裕たっぷりに中団で追走して、残り3ハロン豪快なストライドで走りきったのだから凄いレース振りだった。
 僕は両馬の実力と個性を、
 「マグナーテンはスピード能力抜群」
 「ミレニアムバイオは良馬場での爆発力比べでは分が悪い」
と、レース前にはかなり的確に読んだつもりになっていたが、それはただの「気のせい」だった(笑)。

 屈腱炎で長期休養していて、復活後に重賞をレコード勝ちした馬というとホッカイルソー(オールカマー)を思い出す。あの時はなんとなく「長い闘病生活を頑張ったご褒美に」という感じだったんだが、しかし富士Sのミレニアムバイオは、ちょっと「これはモノが違うんじゃないのか」という勝ち方だった。本当にたいした馬だよね。
 マイルCSも武豊が乗るんなら、この馬で断然だな、きっと。


 ッテワケデ、「穴馬券を取る秘訣」とは、別名「本命馬券をハズす秘訣」でもあることを改めて学んだ一戦だったが、しかしそのことを学んだのはいったい何十回目だ?
 馬券ファンとは、学んでも学んでもまったく懲りない人のことだよね^^

【記録】  1着 ミレニアムバイオ 1.32.0 R
 2着 サイドワインダー
 3着 マイネルソロモン

       ※ラップ※   12.1-10.8-11.0-11.5-11.5-11.3-11.9-11.9

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