穴馬発見☆資料置き場(倉庫)

エプソムC(2)

wrote:2004/6/14

動く回顧エプソムC、全馬レース分析

<**レース回顧/2004年 エプソムC**>Race・2004/6/13

 ここが一応の目標という馬と、夏のローカルに向けてさらに上昇してきそうな馬が入り乱れて面白い一戦だった。 着順に関わらず、次への狙いの立ちそうな馬が意外に多かったレース。

※評価の目安は、B上=次走必ず上位評価、B☆=次走条件揃えば主力クラス、B=可もなく不可もなし、B下=次走に関しては手を出しにくい  という感じです(もちろん主観)。

**ハレルヤサンデー ,4着, B☆
 好調キープ。インで揉まれたらどうかとも思えたが、その心配もなく、馬群の中でしっかり折り合えたし道中も何の問題もなかった。騎手の指示にも素直に従えるようになって、しっかり力を出し切れるようになっている。フォームのバランスもいい。ただやはりこの馬は、坂を上るのにどうしてももたついてしまう。今回も、坂を上りきってからの平坦の部分(300m)ではこの馬の伸びが際立っていただけに、惜しいレースだった。直線平坦の競馬場なら必ず上位評価でいい、というところまで上がってきている。次走はローカルに出走するなら本命クラス。

**ミスキャスト ,15着, B
 出遅れ、2馬身不利。1年ぶりのレースとあって結果よりも内容重視だが、フォームのバランスはいいし、力みもさほど見られないし、印象はいいレースぶり。最後もこの馬なりに伸びてこようとしていて、これなら復活もさほど難しくはないような気がした。次はまだ早いかもしれないが、一応得意のマイルに出るなら変り身に期待してみるのも面白い。馬券になるのは次の次ぐらいかな?

**ヤマノブリザード ,10着, B☆
 前さばきに硬さの残る馬だが、それでもなんとか藤沢厩舎っぽいフットワークになってきて、ストライドのバランスはだいぶんよくなってきている。これで硬さが取れるともっと爆発力が出てくる感じだが、いずれにしても府中コースだと脚の使いどころがない馬で、やはり平坦小回りの1800限定という馬だと思う。この調子をキープしていくなら、福島でも札幌でも小倉でも良いから1800ならば好走可能だと思った。中央移籍後もっともバランスが良かった。ただしこの馬は精神的に走れない状態になってる可能性もあるから、主力クラスに推すのは危険。

**スプリングシオン ,14着, B下
 体つきが緩い感じで、フォームにバシッとしたところが全くない。デインヒル産駒の悪いところが出ている感じで、決め脚が使えない状態。しばらく手を出しにくい。

**マイネルソロモン ,17着, B
 レースを重ねるたびに馬群に入れなくなってきている感じで、道中かなり集中力を欠いた走りぶりだった。好走するための注文がずいぶん多い馬になってしまったもので、あまりに繊細すぎるといったところか。下が少し緩い馬場も全くダメなのかもしれない。レースを使い込むと好走できないタイプで、いつも狙い目は休み明けのみ、という感じになってきた。能力は高いが、レースで全く発揮できていない。次は少頭数で相手の軽いレースなら、という感じ。ちゃんと走れば腰の弾力性もしっかりしているし、上の方に来られるはずだが。

**ストロングブラッド ,18着, B
 直線の長い競馬場をじっくり追い込んでくるような集中力の続かない馬で、1ハロンいい脚を使ったらそこでもうおしまい、というタイプ。小回りの競馬場じゃないと好走は望めないから、ローカルでも新潟に使うならば買い目はほとんどない。ただ、ここはしばらくぶりの芝で戸惑っていて着順最下位だが、フットワークの雰囲気自体はさほど悪くなかった。ローカルで小回りを使うなら、ここ度外視で上位評価でいいだろうという感じ。体調は良さそうだ。

**タケハナオペラ ,9着, B
 コース取りやポジション取りに少しずつロスのあった競馬で、全体に言うとややインパクトが足りないというレースぶり。オープン特別ぐらいのメンバーなら上位評価も可能だが、重賞路線に入るとどうしても少し足りないというレベルか。1800は距離短いようで、2200ぐらいの中途半端なところが合いそうだ。

**マイネルアムンゼン ,1着, B上
 大西騎手が非常にセンスのいい騎乗ぶりを見せた。「包まれると良くない」というこの馬の弱点を出さずに済むよう、一度も馬群の中に入れずにレース進めて、能力を全開させた。さすがはダービージョッキー、技ありの騎乗で、本当にうまい。パッと出て「逃げてもいい」というフリをしながらウインクリューガーを先にやっておいて、道中は単独の2番手。4角もインからスッと抜け出してきて、あとは競り合いに持ち込むことなく真っ直ぐ走らせた。馬も直線の長い競馬場への適性が本当に高いようで、これで、京都1800、新潟2000、府中1800と3戦連続の好走。次走もし新潟に使うならもう一丁という感じで、フットワークのバランスも実にいいし、体調も抜群だろう。ラップが11秒3のところで前をつかまえて、そのあと11秒6-11秒8だからラスト3ハロンはかなりいい脚を使っている。次走も大西なら、枠順気にせず買いでいい。

**ハスラー ,11着, B下
 首の使い方のバランスがイマイチなのは、この血統の特長なのだろうか?よくぞここまでクラス上がってきたとは思うが、このレースぶりだとまだ通用しないという感じ。直線では脚を前に突っ張るようなところがあって、うまく推進力が伝わりにくいストライドになっている。センスありそうだが、まだ苦戦が続きそう。

**イシノミューズ ,8着, B☆
 いかにもラムタラ産駒らしいピッチ走法で走る馬で、完歩の小さいストライドだから、基本的にこのクラスになると府中は合わない馬。しかし直線大外に持ち出して、ラストの平坦部分ではかなりいい伸び脚を見せていた。夏に向けて体調がかなり上向きなのは間違いない。ローカルでは侮れない一頭で、体調良好、次走はあまり相手が上がり過ぎないレースで、ハイペースになりそうなら買い。どちらかと言うと、直線の短い競馬場の方がレースしやすそうな印象。

**トーセンダンディ ,7着, B☆
 まだ多少動きに硬さが残るが、しかししっかり絞れてきて、一本調子に1800を走りきって印象はかなりよかった。こういうタイプはパンパンの高速馬場の方が多分レースしやすいはずで、夏の新潟に向けて体調はアップしてきたと思えた。坂がダメな馬で、同じコーナー2回でも府中はやや苦しい。坂を上がって平坦のところではもう一度盛り返してきたし、次が少し楽しみになった一戦。ただし、新潟以外だと買い目はなさそうな感じ。

**トーホウシデン ,5着, B
 好位追走からそのままというレースぶりで、意外にインパクトなかった。道中特に不利もないし力を出し切っていると思うが、いよいよブライアンズタイムの仔は走れなくなってきたのかもしれない。得意のコースでこの程度では、ちょっと次への展望が開けない感じだった。レースの選択が難しいタイプだが、次も順当に好位追走して順当に掲示板というレースかもしれない。ピークは過ぎたか?もっと距離の長い2500ぐらいの方が、いい結果を望めるかもしれないという雰囲気。

**ダンツジャッジ ,2着, B上
 藤田騎手はさすがにこの馬の個性を良く知っていて、終始馬群に入れて競馬していたし、直線でも前に「交わすべき対象」をしっかり見せてレースを進めていた。競り合いになると根性抜群の馬で、こういうレース展開が理想的。実にうまく馬の能力を引き出したものだと思う。勝ちきれなかったのは運で、次走藤田ジョッキーが乗るなら買い。馬自身はいろんな条件に対応が利くタイプで、どこの競馬場のどういう距離に出てきても大丈夫だと思う。ずいぶん馬体重の変動の大きな馬だが、あまりそういうコトに神経質にならなくてもいいようだ。次走大幅に体重増えたとしても買い、というタイプ。極端に減らなければ大丈夫だ。これは秋の天皇賞では3連複の穴馬。

**ヴィータローザ ,6着, B
 この一族はとにかく府中だと脚の使いどころが難しくて、よくてもいつも掲示板というレースばかり。この馬も長く脚を使えないタイプなので、府中だと今後も良くてこれぐらいだろうという気がする。最後はハレルヤサンデーに競り負けて、厳しいレースになった。

**ワールドスケール ,3着, B
 向正面の12秒8-12秒4の部分で多少カカリ気味にポジションを上げていったが、結果的にはそれは好判断だったと言うべきだろう。むしろ、そのポジション取りのおかげで3着に残れたという競馬だったように思えた。意外に一本調子の馬。メリハリの効いたレースはできないタイプで、爆発力に秀でているわけでもないというのが率直なところ。オープンではよくてもこれぐらいという力量の馬で、おそらく人気になって勝ちきれないレースが続くような気がする。りヴァ―マンの3×2のインブリードがきつすぎるためか、乗り難しそうな馬。デムーロで3着ということは、他の騎手なら5着か6着というのが正味の力量かもしれない。現時点では、マイネルアムンゼンを少しスケールダウンしたような馬、という感じにとらえておいた方がいいかもしれない。次走は相手にもよるが△まで。

**ダイワジアン ,16着, B下
 中途半端に中団につけて、正攻法の競馬で力負けというレース。もっと思い切った騎乗をしてくれるかと思ったが、この乗りかたでは歯が立たない感じ。フットワークのバランスは悪くないが、精神的に前の馬を抜き去ろうというところが全くなく、さすがにピークはすぎた。次走も買えない。

**リキアイタイカン ,12着, B
 ようやく復調気配か。フォームに少し弾力性が戻ってきて、その分道中の位置取りもいつもよりずいぶん前。結果的に中団につけたことで最後脚をなくしてしまった感じではあるが、アクション自体はずいぶんいい感じになってきた。しかしこれからしばらく向いたレースがなさそうなのも事実で、次に買えるかというとそうでもない。次の次あたりはだいぶん良さそうな気がするが、どこを使うのかが微妙。

**ウインクリューガー ,13着, B☆
 ゲート出てすぐにゆるやかなカーブのある府中1800で、大外18番枠で最初から逃げの態勢に入るのは多少厳しかった。もう少しじわっと行かせて、「向正面でハナ」という感じにレース進めれば多少違ったのかもしれないが、出て2ハロン目の10秒9のところでやや脚を使いすぎたという競馬だった。しかし道中のフットワークはリズミカルだし、元々が逃げ馬ではないから2番手3番手からの競馬ならまた少し違うだろう。ずっと目標にされる格好になって、厳しい展開だった。マイネルアムンゼンに交わされてからは首を伸ばして苦しげなフォームに変わってしまったが、結局、最後苦しいところをもうひと踏ん張りしようという根性のある馬ではない、ということ。好走には注文のつくタイプで本命視はリスク高い。体調下降の雰囲気はないから、少し間隔をあけてじっくり調整してきたら、▲ぐらいの評価か。

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