
先日、フランス食材の仕入先のW社長がウサギの背肉を持って現れた。何でも、特注で取り寄せたフランス産のウサギの背肉を使ったあるシェフが、「冷凍焼けしている上に臭いし、焼くとパサパサで使い物にならない。」と、クレームをつけてきたので私に試しに食べてみてくれというのだ。W社長とはもう20年近いお付き合いで、鴨、ウサギ、鹿、ホロホロ鳥、鳩、ウズラ、ジビエ各種、生ハム類などいつも申し分の無い食材を届けていただいているいるので、さっそくウサギ肉を見てみると、とりあえず問題無さそう。
W社長とウサギや鴨や鹿などの特殊肉の調理、特に火の入れ加減の難しさについて語り合ったあとそのときは忙しかったので翌日焼いて食べてみてから、感想を報告することになった。これがその焼き上がりの画像。まったく問題なくしっとりと焼けているでしょう?サンプルのウサギにはまったく問題が無かったようだ。それどころかとても美味しくいただいた。
ウサギは美味しく焼くのが最も難しい肉質なのだ。下手をすると出来損ないの高野豆腐のようになりかねない。このくらいしっとり焼き上げれば、繊細で深みのある旨みを持つ美味しく柔らかい肉なのだ。

タプナード(アンチョビと黒オリーブのペースト)をソースにインゲンを添えて食べた。一緒に飲んだボージョレ・ヴィラージュの美味しかったこと!
クレームをつけたシェフは多分技術不足。ウサギという素材を使いこなせないのを素材のせいにしたのだろと思う。
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