
これはフランス、オーヴェルニュ地方ピュイ産のレンズ豆。黄色のラベルの左側にAOCという表示が見えるだろうか?これが原産地統制呼称法(Appellatoin d'Origine Controlee、アペラシオン・ドリジヌ・コントロレ)というフランスの優良農生産物に対する保護や規制の厳しい法律にのっとって生産された証である。ワインのラベルにもAOCはよくついてますね。ワインだと下のクラスからヴァン・ド・ターブル(テーブルワイン)、ヴァン・ドペイ(地酒)、VDQS(このランクは間もなく廃止される)、AOCとなっている。
AOCは最高ランクの規制で、農産物(ワインも農産物ですよね!)の栽培法を厳しく規定している。まず生産地域の限定。許可なく畑を広げたりする事ができない。決められた栽培方法。面積あたりの作付け量や面積あたりの生産量の上限。(人気があるからといって生産量を勝手に増やす事はできない)肥料や農薬に関する厳しい制限。などがあり、さらに出荷前にAOC検査官の厳しい検査をパスしなければAOCのラベルを貼ることが許されないという厳しい物。
この法律は、日本の食に関する法律が「食品衛生法」を代表とし食品の安全性を重視するのに対し、フランスのAOC法はむしろ食品のクオリティつまり味を維持するための法律であるという事だ。つまり健全で美味しい優良農産物であるなら、安全性など言わずもがなと言う事だ。
このレンズ豆は、豆で唯一のAOC。乾燥豆というと大抵は一晩くらい水につけてふやかすという事が多いが、レンズ豆はいきなり茹でて使う事ができる。水から一煮立ちさせたあとすぐに調理して30分も煮れば火が通るのだ。

した茹でしたレンズ豆を少しのニンニクと塩とオリーヴオイルと薄いブイヨンでブレゼした物。肉料理やフォアグラの良い相棒になる。
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