続くメインディッシュは、、、

エゾ鹿のローストにフォアグラを添えて、シイタケとトリュフとマデラ酒にほんの少し蜂蜜も加えた香りが良く甘みがあるソースをかけてある。エゾ鹿のロッシーニ風。
オペラ作曲家として有名なロッシーニは、美食家としても有名で、特にフォアグラとトリュフが大好きだったらしい。なじみの料理人に指示して自分好みの料理を作らせたという。
その代表的なのが、トゥルヌード・ロッシーニ(牛ヒレ肉とフォアグラのステーキ)だろう。
牛ヒレ肉というのは大雑把にいうと細長いシズク型をした肉だ。雫の太いほうの先、つまり丸くなっている部分4~5センチくらいをタルタルと呼ぶ、少し肉質が固いので、ひき肉にしてタルタルステーキに向く部分。その次の一番太い部分約15から20センチは、一番柔らかく美味しい場所でシャト-ブリアンと言い、分厚く切って2~3人前のステーキにする場所だ。その次の太さが7~10センチくらいの円筒形の場所が、トゥルヌード。
トゥルヌードというのは、くるっと向きを変えるという意味で、ロッシーニの当時は高級料理からは見向きもされなかった場所だ。ロッシーニは、その部位の肉質の良さに目をつけ、お気に入りの料理人にトゥルヌードを円形に整え、フォアグラも同じ大きさに整え、ヒレ肉の下にはまた同じ大きさのクルトン(焼いたり揚げたりしたパン)を敷き、大好きなトリュフ風味のマデラソースをかけさせたという。
店のギャルソンがほかのお客に見られないようにくるくる向きを変えながら、なるべく他のテーブルに背を向けて運んだから、トゥルヌードと呼ぶことになったなどという説があるらしいが、ロッシーニのおかげ?で最近はすっかり高級部位になったトゥルヌード、肉屋の店先で値段を見た主婦がくるっと向きを変えて他の肉を買って帰るからだ。などと言う人もいる。
シズク型の肉の最後の一番細い部分は、フィレ・ミニヨンという。アン・ミニヨンつまり1分間くらいで火が通るようにサッと焼ける薄切りステーキにしかならないのでこれは高級料理にはならない。高級ステーキ屋のランチなどに使われる場所。
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