

前菜は、Prosciutto di PARMA GALLONI Etichetta Rossa 18mesi 50g avec Salade大盛!50g パルマ、ガローニ社の生ハム、18カ月熟成赤ラベル、サラダ添えです。50gというと本当に結構な大盛ですよ。でもうすく切ってあるので食べやすくあっという間になくなりますよ!この生ハムは際立った個性はないのですが、とても美味しいです。バランスが良くて穏やかで大人の味わいですね。

Foie gras chaud avec prune et figue seche au vinaigre de cider et au miel.
フォアグラのソテー、ドライイチジクとドライプルーンのシードルヴィネガーと蜂蜜風味添えです。柔らかなセミドライのフランス産のイチジクとプルーンを白ワインとシードルヴィネガー(リンゴ酒酢)と蜂蜜で煮込んでコンポート煮したものをフォアグラに添えてあります。甘酸っぱいものとフォアグラは相性抜群です。

スープに使うエクルヴィスはスペイン産。清流で育てたザリガニです。まず下処理として背ワタを抜きます。

尾びれの真ん中の一番小さなひれをキュッと90度くらいひねってからゆっくり引っ張ると背ワタが取れます。ちょっとコツがいるんですが、これをやらないと雑味が出るし、泥や砂が混じっているのでざらつきの原因にもなります。この下処理をなぜかフランス人は去勢するといいます。

エクルヴィスは、エクラゼ(突き潰す)して、オリーヴオイルとバターでよく炒めます。ニンニクと玉ねぎとニンジンをいれてさらに炒めコニャック多めでフランベ(火をつけてアルコールを飛ばす)して、白ワインを加えてトマトの缶詰と水を加えて煮込みます。少し煮たらハンドミキサーでエクルヴィスや野菜を粉々に砕きます。シノワで良くプレスしながら越して、コーンスターチで少しだけとろみを付けてビスクのベースが出来上がり。仕上げにはバターと生クリームをほんの少し加えます。クラシックなビスクは、とろみを米でつけるし、トマトは使いません。生クリームとバターはドバドバ使います。むかしの作り方とはかなり別物です。ビスクというよりjus d'ecrevisseエクルヴィスのジュという感じです。オマールエビほど海老海老した味ではなく、綺麗な甘みを感じるスープです。ザリガニは、安い食材ではないので計算してみたらこのスープは一人前で売値が¥1500くらいにはなります。結構高級なんですよ。

メインは、Blanquette de veau de YAMAGATA avec risotte au Parimigiano山形産仔牛のブランケット、パルミジャーノ風味のリゾット添え
ブランケットいうのはもちろん毛布のことではなく、Blancブラン(フランス語で白いという意味)から来ている白いソースで仕上げる煮込み料理のことです。仔牛肉を女性の二の腕くらいの太さにタコ糸で巻いて形を整えて、まず水に入れて強火にかけます。沸騰寸前で火を止め肉と鍋を一度きれいに洗います。ブランシール(白くするという意味)といってあく抜きですね。もう一度水を張って強火にかけます。沸いてきたら中火です。ブランシールしてもまだあくが出るのでしばらくは付きっ切りであく取します。綺麗な味に仕上げるには絶対手を抜けないところです。あくがある程度落ち着いたら香味野菜とブーケガルニとクローブなどスパイスも入れてゆっくり煮込みます。
仔牛肉はコラーゲンが多いので意外に柔らかくなるのに時間がかかります。3時間か4時間煮て太い菜箸がスーッと通るくらいまで煮たらその日はそのままにして終わりです。翌日、肉はそーっと崩れないように取り出して冷蔵庫にしまいます。煮汁は一度沸かしてからシノワで濾してあくと脂を取りながらゆっくり煮詰めます。最後にコースターチで少しとろみをつけてソースのベースとなります。ソースベースは冷蔵庫に入れるとコラーゲンでがっちり固まります。スプーンを刺しても倒れないくらいカチカチになりますよ。
肉は一人前ずつにカットして冷凍保存します。今回は約50人前作りました。仕上げるときは、肉を解凍してソースベースと水を入れて火にかけて温めます。肉がが温まったら取り出して、ソースをちょうどよく煮詰めて塩と胡椒とナツメグ少々生クリームとバターで仕上げます。肉をソースに戻してよく絡めて盛り付けます。同時に作ったパルミジャーノのリゾットや付け合わせの野菜を盛り付けて完成です。
まあ、見た目はクリームシチューみたいな料理ですがプロ仕様だと手間の掛け方が違うでしょ?山形産のジャージー種の仔牛肉を使っています。

Mousse au chcolat coulis de framboises , Sorbet fruits de la Passion , Cake au griotteムース・ショコラのキイチゴソース、パッションフルーツのソルベ、サクランボ入りケーキ
デザートです。ムース・ショコラはベルギーのカレボーとヴフランスのヴァローナのクール・ド・グアナラを合わせて使っています。かなりハイカカオですが、苦味ではなく余韻の長さが良く出ています。ムースはもうぎりぎりの柔らかさで口に入れるとさーっと溶けます。キイチゴのソースともなじみが良いですね。パッションのソルベは、濃厚ですよ!ものすごく酸っぱくて香りが高いです。サクランボ入りのパウンドケーキのサクランボもキイチゴのヴィネガーを少し使って甘酸っぱくしてあります。
これにはもちろん、、、

さかもとこーひーのサンク・オ・ピエ4月5月のコース用ブレンドです。ショコラの風味に甘酸っぱいソース、パッションの強烈な酸味と強い香り、パウンドケーキと甘酸っぱいサクランボ、普通だとこーひーにはこういう酸味オンパレードは合わせにくいのですが、さかもとさんにとってはむしろ得意分野ですね。デザートをしっかりサポートしてくれて全部がいっそう美味しく楽しめます。最後に食べ終わってから少し冷め加減のこーひーが、意外に自己主張があってまた面白いです。さかもとこーひーとサンク・オ・ピエのデザートの美味しいコラボです。
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