幕張本郷の小さなフレンチレストラン   サンク・オ・ピエのオーナーシェフ、中村雅信の日記ページ

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Jan 20, 2025
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カテゴリ: シェフの雑記帳
Cinq au pied.Menu Gibier 2025
サンク・オ・ピエ、ジビエ尽くしのコース
¥9600(税込み)
1月15日より3月末頃まで
入荷により一部メニュー内容が変わることがあります。
ご予約限定コースです。
Terrine de chevreuil et Foie gras ,Poitrine de Marcassin fume et brulee,
Rillette de Lapin domestiue et Salade
鹿肉とフォアグラのテリーヌ、イノシシの炙りパンチェッタ、
ウサギ(飼育)のリエット、サラダ添え
Pot au feu de Jarret de Chevreuil et Radis blanc
avec Foie gras chaud
鹿すね肉と大根のポ・ト・フ、
フォアグラのソテー添え
Cote de Marcassin roti et Medaillon de Cote de Chevreuil sautes
sauce Grande=Veuneur
イノシシの背肉のロースト、鹿背肉のソテー、
グランヴヌールソース(ベリーのソース)
Gateau Gibier(farine d'Amandes et Chtaigne,zeste d'Orange,Raisin et Noix)
Sorbet de MIKAN
Mousse au Chocolat Calebaut
ガトー・ジビエ(アーモンド粉、栗粉、オレンジピール、ラムレーズン、クルミ)
蜜柑のソルベ
カレボーのムース・ショコラ
Cafe de SAKAMOTO pour Menu Gibier ou The , 2pains
        さかもとこーひーのジビエコースブレンド又は紅茶、2種のパン



 Terrine de chevreuil et Foie gras ,Poitrine de Marcassin fume et brulee,Rillette de Lapin domestiue et Salade 鹿肉とフォアグラのテリーヌ、イノシシの炙りパンチェッタ、ウサギ(飼育)のリエット、サラダ添え
 前菜です。手前が鹿肉とフォアグラのテリーヌ。左奥がイノシシの炙りパンチェッタ。右が飼育ウサギのリエットです。テリーヌは鹿肉とフォアグラを豚のミンチでまとめたもの。パンチェッタはイノシシイバラ肉を塩漬けにしてスモークをかけたものをカットして両面を強火のバーナーで炙ってあります。スモーク香と炙りの香ばしさが最高ですよ!イノシシの脂のうまいこと!ウサギのリエットは、飼育ものなのでジビエ(狩猟鳥獣)ではありませんが、、ボニークの低温調理機で真空パックに入れたウサギ肉を80℃で8時間過熱して柔らかくなったものを80℃のラードと合わせてフードプロセッサーでペーストにして冷やし固めたものです。ウサギ肉は旨味がすごいので美味しいですよ!リエットはパンに載せて食べると最高です!これには、、、



 Cabernet d’Anjou Le Petit Clocher 2019 Domaine du Haut Perron
カベルネ・ダンジュ、ル・プティ・クロシェール、ドメーヌ・デュ・オー・ペロン
 ロワールのカベルネ・フラン100%のロゼワインです。イチゴや野イチゴのチャーミングな香り、微かにアプリコットのコンフィ(砂糖漬け)の香りなど、ほんのり甘味があって、鹿とフォアグラのテリーヌや特にイノシシのパンチェッタ!ウサギのリエットの旨味にも絶妙に合いますよ!



 Pot au feu de Jarret de Chevreuil et Radis blanc avec Foie gras chaud 鹿すね肉と大根のポ・ト・フ、フォアグラのソテー添え
 二皿目は、鹿すね肉のポ・ト・フ。鹿すね肉はコラーゲンが多くてスープは冷蔵庫でバキバキに固まってます。コンソメみたいに綺麗に澄んでいるでしょ!これは仕事が丁寧な証です。徹底的なあく取りですよ。
 大根は鶏ガラスープで塩と少しお醤油も入れておでんのように柔らく煮たものをバターで焼きます。その上に鹿肉とフォアグラのソテーをのせて、ゲランドのフルール・ド・セル(塩の華)と粗挽きの黒胡椒のシンプルな味付けです。鹿の旨味が凄い!これには、、、



 Les Roques Vin de France 2022 Domaine Jan Marc Boillot レ・ロック・ヴァン・ド・フランス、ドメーヌ・ジャン・マルク・ボワイヨ
 ブルゴーニュのトップドメーヌ、しかも両親ともにトップドメーヌの子息という超一流の血筋のジャン・マルク・ボワイヨがラングドックで作るワインです。ルーサンヌ種の白ブドウが主体。よく熟した花梨や白花の新鮮な蜂蜜の香りがあって、ミネラル感のニュアンスもあります。
基本辛口ながらよく熟したブドウのまろやかさと、フォアグラに寄り添う甘味も感じて好ましい味わいです。



 Cote de Marcassin roti et Medaillon de Cote de Chevreuil sautes sauce Grande=Veuneur イノシシの背肉のロースト、鹿背肉のソテー、グランヴヌールソース(ベリーのソース)
 左のピンク色がイノシシの背肉(牛でいえばサーロインの部位)のロースト、右の二切れが鹿の背肉のメダイヨン(メダル切という意味で、まぁ、要するに輪切りですな)ソースはグランヴヌール(王様の狩猟頭という意味)昔は王が狩猟に出るときに野山に詳しく天候や植生や鳥獣の習性などに精通したベテラン狩人の親方が狩猟を取り仕切ったんですね。彼らは春夏に山に入ってキイチゴやのイチゴやスグリの実を摘んでジャムにして保存しておいて、秋冬の鹿やイノシシの料理にこんな風に利用したんです。野菜がない冬の貴重なビタミン源でもあったんですね。
 この皿の鹿とイノシシは千葉県の君津あたりの畑を荒らす連中を罠で駆除しているものです。これ、ブランド物のエゾ鹿と丹波篠山のイノシシで作るとするとこのメインだけで¥15000じゃすまないかもですよ!うちが入れている業者さんは本当に安くしてくれているし、品質も最高なので、「これがジビエなのか?」と思うくらいくせがなくて美味しいですよ!
 グランヴヌールソースは昔は本当にジャムで作ったのでかなり甘いんです。そうなるとワインもすごーく重めで濃いシラーとかになるんですが、私の場合、冷凍のベリーミックス(ブルーベリー、キイチゴ、野イチゴ、カシス、グロゼイユ)を砂糖控えめのコンポートにしたものを使うので、それほど甘くないですから、もう少し軽いワインが合うんです。というわけで、、、



 Coteaux Bourgignons 2020 Domaine Alain Jeanniarrd コトー・ブルギニヨン、ドメーヌ・アラン・ジャニアール
 コトー・ブルギニヨンは、ガメイとピノノワールの混醸ですが、まるでピノノワール100%のような上品な味わいです。若いのでしっかりしたタンニンの収斂性があります。キイチゴやイチゴのニュアンスがあって、鉄分を感じる味わいはニュイの一流ドメーヌのグランヴァンに通じる感じですよ!美味い!
 このワインをテイスティングしているときに友人のシニアソムリエの高山氏が来て、これを味わって「素晴らしい!」と、絶賛してましたよ。



 Gateau Gibier(farine d'Amandes et Chtaigne,zeste d'Orange,Raisin et Noix) ガトー・ジビエ(アーモンド粉、栗粉、オレンジピール、ラムレーズン、クルミ)Sorbet de MIKAN 蜜柑のソルベ 
  Mousse au Chocolat Calebaut カレボーのムース・ショコラ
 デザートです。ケーキは栗の粉とアーモンド粉が半々の生地にラムレーズンとコアントローにつけたオレンジピールとローストクルミ入りです。丸いムースショコラは、ベルギーのカレボーのビターチョコのハイカカオ仕様。蜜柑ソルベは濃い仕上がりです。どれもみな木の実ばかりで、鹿やイノシシが好きそうなものばかりで作ってます。(笑)これにはもちろん、、、



 さかもとこーひーのサンク・オ・ピエ、ジビエ尽くしのコースブレンドです! 
 バークレーロースト マンデリン タンザニアの豪華ブレンドです。ケーキやム-ス・ショコラはもちろん、本らい無理なはずの蜜柑のソルベともしれーっと合ってしまうさかもとさんの恐ろしいブレンド技術を改めて感じますね。(笑)そしてもちろん「大人の嗜み」デザートワインもありますよ!



 Amarone della Valpolichela 2006 Corte del Sole
アマローネ・デラ・ヴァルヴォリッチェラ、コルテ・デル・ソレ
 アマローネという品種は、ほろ苦いという意味の名前を持っています。完熟のアマローネをやや甘口に仕立てた赤ワインです。ヴァルヴォリッチェラは、イタリア赤ワインの王と呼ばれるバローロの裏ワインとも呼ばれていて、立派な味わいの赤ワインになるために良く熟したブドウの糖分がアルコール発酵してボディーのあるワインになるのですが、その糖分を少し残した仕立てで、タンニンのニュアンスなどが、ショコラやケーキによく合いますね!

 ​ サンク・オ・ピエ、ジビエのコースはご予約限定コースです。ご予約お問い合わせはこちらをクリック。

 このコースの鹿やイノシシは、千葉県の君津市あたりで、畑を荒らす連中を罠で駆除したものを使っています。銃で撃つジビエは狩猟期間が秋から春先までと限られていますが、駆除ものなので出荷は一年中あります。また、北海道のエゾ鹿や丹波のイノシシなどのブランド肉に比べるととてもお安く仕入れできるのがありがたいです。このコースの内容で、エゾ鹿と丹波のイノシシを使ったら、もうコース料金が¥30000とかになりますよ!ブランドジビエは高いですからね!しかも、ブランド物が特に味が良いかというとそうでもありません。ジビエは血抜きなどの処理がとても大事で、処理の悪いものは食えたものではないです。その点、罠で採ったジビエは電気で気絶させたところを一気にとどめを刺して血抜きするので、肉の処理は最高です。銃で撃つのと違って当たり所が悪くて内出血で使えないなんて言うこともありません。すべて通し番号が付けられて、追跡可能な肉なので安心です。












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Last updated  Feb 3, 2025 08:52:54 PM


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madame-H@ キッシュに入れてます。 相かわらず、手間のかかるスープを楽しん…
ゆり777 @ こんにちは。 美味しそうですね~。 チキンがジュージ…
おかめ@ Re:食べる姿(10/31) なるほど!私も無粋な行為をしていた一人…
mermerada @ はじめまして! エスカルゴは好きで、メニューに有ると頼…
福島@ ソーモン う、うまそうですねーーー! 思わず涎が…

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