イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は8月1日にジョー・バイデン米大統領と電話会談を行い、カマラ・ハリス副大統領も参加した という。バイデン自身が本当に会談できたのかどうかは不明だが、ホワイトハウスと話し合ったとは言えるだろう。
その会談で「バイデン」はイスラエルの安全保障に対する「イランからのあらゆる脅威」に関し、アメリカは公約を守ると確認したという。その「脅威」にはハマス、ヒズボラ、フーシ(イエメンのアンサール・アッラー)が含まれるという。イスラエルの防空システムを支援するだけでなく、アメリカ軍の新たな配備も約束した。ネタニヤフが望んでいた展開になっている。
イスラエルは7月31日、パレスチナ人殲滅作戦を展開しているハマスのイスマイル・ハニヤをテヘランで、またベイルート郊外ではヒズボラの最高幹部のひとり、フア・シュクルがそれぞれ暗殺された。イスラエルは一線を越えたのだが、これらの暗殺をアメリカ政府とイギリス政府は事前に承認していたと推測する人が少なくない。
アメリカはハニヤが暗殺された時点で強襲揚陸艦ワスプ、ドック型揚陸艦のニューヨークとオーク・ヒルをレバノンへ向かわせていたが、イギリスも艦隊をレバノンへ向かわせているようだ。
ところで、イスラエルはシュクル暗殺の理由として
イスラエルはイランに対する挑発を繰り返してきたが、これまでイランは効果的ではあるが最小限の報復にとどめてきた。戦争に勝てないことを自覚しているイスラエルはアメリカを引っ張り込むため、事態を悪化させてきた。ガザでも虐殺も絡む今回の暗殺に対し、イランはこれまでとは違い、厳しい報復が予想され、アメリカ軍は中東でも戦争を始めることになるかもしれない。ロシアからの安価な天然ガス購入にブレーキがかかっている日本にとっても中東情勢は重大な問題だ。
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