confuoco Dalnara

theremin、玄琴


弦のない楽器に近づいては離れる手の動きに惹きつけられる。
耳はテルミンの奏でる音階の安定感に驚嘆している。ぶれがない。
空気を伝わる波とごくかすかなゆらぎ
メロディが波打っているのを聞いて、週末に映画で見たコムンゴ、そのうねるような音も思い出された。

コムンゴ(玄琴)は指で弾く伽耶琴と違ってばちのような細い竹で弦を鳴らして演奏する。
伽耶琴の練習で血まめを作ったことが何度かあるので(痛かった...)
コムンゴは演奏がもうすこし楽だろうかとぼんやり思ったりもする。ヴァイオリンみたい、ともふと思った。
映画は1979年の作品で、カラー映画だけれど映像全体がすでにセピア色になっていた。
当時の空や木の緑も確認してみたかったのだけれど...。

伽耶琴同様に、右手は音を弾く。
左手は弦をおさえたり揺らしたりして
音を響かせたりうねらせたりする。
右手はまじめに仕事して左手はあそんでいるみたい。
ノリ(遊び)があるのが半島の文化らしい。爪先までhomo ludensのわざ。
古い映画の中でもコムンゴが空気を揺さぶって音が波打っているのははっきり聞こえた。

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