踊る侍達

狭山人



ここのある中学校が沖縄へ修学旅行へ行きました。

その学校の生徒達は沖縄の歴史、自然、文化に触れました。

そして皆それぞれの思い出と共に帰ってきました。

その時いくらかの生徒は熱烈にこう思いました。

「沖縄、最高」

その数ヵ月後、沖縄で学んできたことを文化祭で表現しよう。となりました。

文化祭といっても当然ながら高校でやるようなモノではありません。

学年全員で劇をやったりするのです。

その時、幾つかのグループごとに分かれました

「劇」「歌」「語り」「穏やかな沖縄舞踊」「激しめな沖縄舞踊」「沖縄生まれのDance」

自分の入ったDanceグループは、放課後になるとノンストップで踊ってました。

当然ながら冷房もついていない上に午後から日光が直で差し込む部屋で。

部活は引退していたのに第2の部活といった感じでした。

そして本番の日がやってきました。

自分達のDanceの出番は途中に一回入って、フィナーレにもう一回ありました。

最後の出番の時、少なくとも自分はこう思いました。

「もう、踊ること無いんやろか、そう考えると寂しいな・・・」

文化祭は大成功で終わりました。

そして皆卒業してそれぞれの進路へ行きました。

でも、その中のごく僅かの卒業生は心の中に2つの思いがありました。

「沖縄、最高」
「また踊りたい」

そしてその思いを持つ卒業生が集まりました。

「狭山人」 (さやまんちゅ)として。


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