日舞と茶道と着物の蔵

日舞と茶道と着物の蔵

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2010年10月26日
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カテゴリ: カテゴリ未分類
日本を出る前に船便で送った荷物の第一陣が、無事に届きました。思ったより早かったかな。主に絵本なのですが、古本の文庫本も少しまぎれこませておりました。

で、まず読んだのはこれ。
君を乗せる舟

君を乗せる舟

価格:570円(税込、送料別)



うーんと、つまんなかったです。
このシリーズは、2冊ほど読んだことがあって、伊三次の恋人(その後女房)の芸者お文が、年増になっても、お座敷になくてはならない姐さんである気風のよさが好きで、続きを読みたかったのです。でも、お文さんは、ほとんどでてこない(笑)。世代交代をはかっているようで、伊三次の旦那(同心)の息子の出番を増やしてます。でも、元服したばっかりの”普通”の少年を主人公にしても、今一つつまんない。

それよりも、 話の構成が...。何やらとってつけたようなエピソードが組み合わされて、「なんじゃこりゃ」だったんです。この人は、新人作家じゃない。ベテランの人気作家だし、今まで読んだものは、それなりにストーリーがまとまってたのに、なんで? あとがきには、「謎めいた余韻を残す」とありますが、私としては、消化不良です。「ええ?! これで終わるのー? じゃあ、あれは何だったの?」でした。
語り始めたはいいけど、中途半端で終わって、その話にはフォローもなく「ああ、これは、これの複線だったのか」なんてのもなし。私が頭が悪いだけかもしれませんが、でも、純文学じゃないんですから、頭の悪い読者にもわかるように親切に書いていただかないと。

もう一つは、これ。
中世の非人と遊女

中世の非人と遊女

価格:1,008円(税込、送料別)



帯に「白拍子がいきいきと活躍し」みたいなことが書かれていたので、古本としての値段が正価より少し高かったのに、買ってみました。

私が、白拍子系の踊り(島の千載、静のおだまき、もちろん道成寺の最初部分、などなどいろいろ)が好きなので、もうちょっと「白拍子とは、いったい何であったのか」を知りたくて。


私は、おぼろげながら、西洋のコーティザンのようなものと思っておりました。同じ高級遊女でも、花魁のような籠の鳥ではなく、言わば自立していて、自由に上流階級に出入りし、才気に富み、多才。「椿姫」のヴィオレッタ、国王の愛人ポンパドゥール夫人のような。

それも白拍子の一面だけど、それだけじゃないんですね。東洋的な宗教感のようなもの、つまり、巫女性のこととか、男装の意味とか、いろいろとありそうで、民俗学的、女性学的にもっと複雑。
それと、中世から近世までの身分制度。思いもかけず、目から鱗でした。この本の最初数十ページを読んだだけで、混乱して頭がぐらぐらしてきました。私が学校の歴史の授業で習ったことは、もうすごーく古いみたいです。この本を読んだ後、wikipediaでいろいろ読んで、「へええ.... へええ... へえ...」。 

江戸時代以前のことは、明治政府によって都合よくイメージが歪められたって話は聞きますが..





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最終更新日  2010年10月26日 07時37分54秒
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