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イタリア映画と映画祭2005
【イタリア映画祭2005】
2001年の「日本におけるイタリア年」をきっかけに始まった「イタリア映画祭」も 今年で5回目を迎えます。
過去4年連続の開催によって、日本の映画ファン、イタリアファンには既にゴールデン ウィークの恒例イベントとして定着してきました。
今では、わずか6日間に1万人前後 の観客が訪れる大きな映画祭となりました。
かつて日本で人気を誇ったイタリア映画が21世紀になって再び活力を取り戻したことが、日本の観客に証明されたと言えましょう。
そのうえ、去年は「ペッピーノの百歩」など過去にイタリア映画祭で上映した3本が映画館で公開され、今年は「輝ける青春」の劇場公開が決まり、
この映画祭に対してイタリア映画界からの期待も高まっています。
そうした日伊両国の期待を背景に第5回のイタリア映画祭を開催する運びとなりました。
上映されるのは、2003年以降に製作されて、各国の国際映画祭で称賛を浴びた粒よりの
作品ばかりです。さらに今年はアンコール上映としてこれまでに公開された2本の傑作を加えました。
「愛はふたたび」
L'amore ritrovato (Carlo Mazzacurati)
2004年/108分/監督:カルロ・マッツァクラーティ
「聖アントニオと盗人たち」「ダヴィデの夏」「虎をめぐる冒険」とこれ
までイタリア映画祭で3本が上映されたマッツァクラーティが、人気絶頂
のマヤ・サンサとステファノ・アッコルシを起用した初めての歴史物。
1936年、妻子ある銀行員ジョヴァンニはトスカーナのリヴォルノ駅に降り
立った。そこでかつての恋人マリアと再会して、愛が蘇る。時代は移り変
わり、ジョヴァンニは戦争にかり出され、二人の愛は・・・。2004年ヴェ
ネチア国際映画祭に出品。
上映日:2005年5月1日(日) 13:15 / 5月4日(水・祝) 10:30
「アガタと嵐」
Agata e la tempesta (Silvio Soldini)
2004年/118分/監督:シルヴィオ・ソルディーニ
昨年劇場公開された「風の痛み」で新境地を開いたソルディーニ監督が、
「ベニスで恋して」のキャスト(主演:リーチャ・マリエッタ)やスタッ
フと再結集して撮りあげた軽やかなコメディー。ジェノヴァで書店を経営
る40代の女性アガタが、客の若い男性と出会うところから"嵐"は始まる。
アガタの弟の隠された過去が明らかになり、姉弟は揺れる。アガタ役のリ
ーチャ・マリエッタが、自由に生きる天真爛漫な働く女性を演じている。
2004年ベルリン国際映画祭に出品。
上映日:2005年4月29日(金・祝) 12:30 / 5月2日(月) 13:00
「家の鍵」
Le chiavi di casa (Gianni Amelio)
2004年/105分/監督:ジャンニ・アメリオ
カンヌで審査員賞を受賞した「小さな泥棒」(1992)から着実な歩みを続け
た俊英アメリオ監督が、満を持して昨年のヴェネチア国際映画祭で発表し
た新作。ベルリンの病院を舞台に、キム・ロッシ・スチュアート演じる父
と障害を持つ子供が再会し、少しずつ歩み寄ってゆく心のふれあいを描
く。病院で出会うシャルロット・ランプリングの存在が心の救いとなる。
ルカ・ビガッツィの撮影が、3人の心の動きを軽やかにとらえている。今
年度アカデミー賞イタリア代表。
上映日:2005年4月29日(金・祝) 18:00 / 5月3日(火・祝) 13:00
「真夜中を過ぎて」
Dopo mezzanotte (Davide Ferrario)
2004年/93分/監督:ダヴィデ・フェラーリオ
トリノ映画博物館で夜警の仕事をするマルティーノは極度の映画好きだ
が、ある夜、ハンバーガー・ショップで働くアマンダが舞い込んでくる。
彼女にはアンジェロという恋人がいるのだが、マルティーノに好意を抱
く。「突然炎のごとく」のジャンヌ・モローのセリフが使われたり、バス
ター・キートンを初めとして多くの無声映画が引用されており、そのみず
みずしい映像感覚とあいまって、フランソワ・トリュフォーの再来と言わ
れた。2004年ベルリン国際映画祭で批評家賞など受賞。
上映日:2005年5月1日(日) 17:40 / 5月3日(火・祝) 10:30
「ママは負けない」
Mi piace lavorare (Francesca Comencini)
2004年/89分/監督:フランチェスカ・コメンチーニ
職場が国際企業に買収されて、シングル・マザーが仕事でいじめを受けな
がらも、幼い娘を頼りに乗り切っていく物語をドキュメンタリー・タッチ
で描いた秀作。母を演じるのは、「ライフ・イズ・ビューティフル」のニ
コレッタ・ブラスキ。ルカ・ビガッツィの繊細な撮影も光る。監督の父親
は「ブーベの恋人」の巨匠ルイジ・コメンチーニ、姉のクリスティーナも
「わたしの一番幸せな日」などを監督。2004年ベルリン国際映画祭、あい
ち国際女性映画祭で上映。
上映日:2005年4月29日(金・祝) 15:30 / 5月4日(水・祝) 13:10
「愛の果てへの旅」
Le conseguenze dell' amore (Paolo Sorrentino)
2004年/100分/監督:パオロ・ソレンティーノ
スイスのホテルで一人優雅に暮らし、すべてが謎めいたイタリア人、ティ
ッタ・ディ・ジローラモ。ホテルのバーで目にする美しいウェイトレス、
定期的にスーツケースを持って訪れる銀行、遠くサレルノで暮らす家族、
ただならぬ犯罪の匂い、秘められた愛、動かぬ決意…。スタイリッシュで
痛ましい笑みの横溢する、シネフィルにはこたえられない作品。名優ト
ニ・セルヴィッロの重厚な演技が素晴らしく、そしてアンナ・マニャーニの孫
娘オリヴィアの美しさが眩い。2004年カンヌ国際映画祭出品。
上映日:2005年4月30日(土) 15:50 / 5月3日(火・祝) 18:20
「私をここから連れ出して」
Prendimi (e portami via) (Tonino Zangardi)
2004年/95分/監督:トニーノ・ザンガルディ
ローマ郊外に立ち並ぶ高層団地の近くにロマ(ジプシー)が住みつき、住
民との間に生まれるさまざまな軋轢や友情を一つの家族を中心に描いた力
作。息子がロマの女の子と仲良くなるのを嫌がる夫に幻滅し、進んでロマ
の中にとけ込んでゆき、新しい出会いに胸をときめかせる母親をヴァレリ
ア・ゴリーノが熱演する。ロマの女の子ロマーナをどこまでも追いかけて
ゆく少年ジャンピエロの姿も忘れがたい。音楽はエミール・クストリッツ
ァが担当。ロッテルダム国際映画祭出品。
上映日:2005年4月30日(土) 18:20 / 5月4日(水・祝) 15:30
「スリー・ステップ・ダンス」
Ballo a tre passi (Salvatore Mereu)
2003年/107分/監督:サルヴァトーレ・メレウ
サルデーニャ島の厳しい自然を背景に、そこで暮らす人々の日常を4部構
成で描いた秀作。「春」は初めて海を見る少年たち、「夏」はフランス女
性に出会う羊飼いの青年、「秋」は久しぶりに故郷に帰る修道女の女性、
「冬」は月に一度の年金をもらう日の老人を、それぞれ淡々と描く。4つ
の物語は、どこかでつながっている。撮影にレナート・ベルタが参加。新
人メレウ監督は、2003年のヴェネチア国際映画祭批評家週間最優秀賞、ダ
ヴィッド・ディ・ドナテッロ新人監督賞などを受賞。
上映日:2005年5月1日(日) 10:30 / 5月3日(火・祝) 15:40
「ローマの人々」
Gente di Roma (Ettore Scola)
2003年/93分/監督:エットレ・スコラ
「特別な一日」の巨匠エットレ・スコラが、"永遠の都"ローマに生きる普
通の人々をデジタル・ビデオで追いかけた軽快な新作。バスの中のおかし
な人々、浮浪者同士の喧嘩、ビンゴ会場の人々、養老院の中、年老いた父
親と夕食をレストランで共にする息子など、早朝から深夜までの20以上の
エピソードが語られる。それらをつなぐのはオレンジ色のバス。ステファ
ニア・サンドレッリが実名で登場するほか、ナンニ・モレッティの集会演
説のシーンなども挟み込まれている。
上映日:2005年4月30日(土) 13:20 / 5月2日(月) 10:30
「私のことを覚えていて」
Ricordati di me (Gabriele Muccino)
2003年/120分/監督:ガブリエーレ・ムッチーノ
本国では「最後のキス」(2001)の大ヒットで、恋愛映画の名手となった俊
英ムッチーノ監督の日本初登場作は、ローマの裕福な家族の危機を描く秀
作。作家になりたかった夫を演じるのは、イタリア一の伊達男ファブリツ
ィオ・ベンティヴォリオ、かつて舞台女優をめざした妻を演じるのは大人
の女性の魅力一杯のラウラ・モランテ、そして夫が再会するかつての恋人
はセクシー女優として名高いモニカ・ベルッチという豪華キャストを、速
いテンポと流れるようなカメラワークで見せる。
上映日:2005年4月30日(土) 10:30 / 5月2日(月) 15:50
「いつか来た道」
アンコール作品
Così ridevano (Gianni Amelio)
1998年/124分/監督:ジャンニ・アメリオ
イタリアの高度経済成長期、希望を抱いてシチリアの田舎から大都市トリ
ノへ出てきた2人の兄弟。教育を受けておらず読み書きのできない兄は肉
体労働にたずさわり、教師を目指して学校に通う弟を支えるが、やがて性
格も生き方も正反対の兄弟は過酷で皮肉な運命に翻弄されていくのだっ
た・・・。98年ヴェネチア国際映画祭金獅子賞などを受賞した傑作であり
ながら、日本での公開は短かったため、アメリオ作品(「家の鍵」)を本
映画祭で初上映する機会に再度スクリーンで上映する。
上映日:2005年5月4日(水・祝) 17:50
「ペッピーノの百歩」
アンコール作品
I cento passi (Marco Tullio Giordana)
2000年/104分/監督:マルコ・トゥリオ・ジョルダーナ
同じ監督の「輝ける青春」(昨年のイタリア映画祭で上映)で主人公を演
じたルイジ・ロ・カーショのデビュー作で、この作品ではシチリアのマフ
ィアの一族に生まれながらも伝統的価値観に反発し、60年代に反マフィア
運動を繰り広げて暗殺された実在の青年、ジュゼッペ・インパスタートの
短い一生を熱演している。2000年ヴェネチア映画祭で最優秀脚本賞など受
賞。本作品のDVD発売及び「輝ける青春」劇場公開(今夏、岩波ホール
ほか)を記念して上映する。 上映日:2005年5月2日(月) 18:40
【イタリア映画】
2003年、2004年の映画祭で上映された作品や、人気のある作品。
「シネトピ」からの資料を貼ってます。 資料の無いものもあり残念です。
ぼくは怖くない
トスカーナの休日
ドリーマーズ
ジョヴァンニ
ペッピーノの百歩
カテリーナ、都会へ行く
輝ける青春
>
夜よ、こんにちは
向かいの窓
愛という名の旅
ふたりのトスカーナ
無邪気な妖精たち
永遠のマリア・カラス
ピノッキオ
星降る夜のリストランテ
虎をめぐる冒険
ぼくの瞳の光
月曜日に乾杯!
母の微笑
ニュー・シネマ・パラダイス
マカロニ
グッド・モーニング・バビロン!
ノスタルジア
ライフ・イズ・ビューティフル
親愛なる日記
眺めのいい部屋
あんなに愛しあったのに
イル・ポスティーノ
ローマの休日
道
1900年
ひまわり
レッド・バイオリン
暗殺の森
明日を夢見て
薔薇の名前
風の痛み
わたしの一番幸せな日
いつかきた道
2004/10/02
ヴィスコンティ映画祭上映作品
郵便配達は二度ベルを鳴らす
揺れる大地
ベリッシマ
夏の嵐
白夜
若者のすべて
山猫
熊座の淡き星影
異邦人
地獄に堕ちた勇者ども
ベニスに死す
ルードヴィヒ
家族の肖像
イノセント
栄光の日々(共同監督作品)
ある三面記事についてのメモ(短編作品)
アンナ・マニャーニ(オムニバス)
前金(オムニバス)
疲れ切った魔女(オムニバス)
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