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2006年07月11日
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カテゴリ: 読書感想
ミステリ畑の人がファンタジーを書くとこうなるのかしらん、とつくづく思う宮部みゆきのドリームバスター3を読み終わりました。

ちなみに、てっきりこれが映画化するんだとばかり勘違いしてたのは私です。(←バカ)

ドリームバスター(3)


【16 歳のシェンと師匠のマエストロは、人の夢の中に潜り、悪夢を退治してくれるドリームバスター。そんな彼らが、現代地球の日本に出現し、最も凶悪な逃亡犯と夢の中で戦う。】


宮部さんと言えば、少年と老人の描写がピカイチですが、このシリーズでは、ずばり、主人公のシェンですね。ひたすらひねくれてて、意地悪で、口が悪いけれど、将来かなりいい男になりそう(笑)。
3巻は謎が謎を呼び、シェンの母親らしき女性は地球とテーラ、双方に存在しているかのよう。
ファンタジーでありながら、異世界のテーラだけじゃなく、地球の描写もおろそかにはしません。普通、異世界交流もののファンタジーを読むと、こちらの世界の描写があまり長いとうっとうしく感じるもんなんですが、宮部さんの場合はその高い筆力で、そんなことは気にもならず、さくさくすらすら読めました。それどころか、あっちの世界もこっちの世界も問題山積みで、今後何がどうなるのやら、そっちの方が気になりまくりです(笑)

ところで、2巻までは特に何にも思ってなかったんですが、3巻を読んで、どうしても連想してしまうのが、小野不由美の 「十二国記」
あれも最初の内はどってことないファンタジーなんですけど、シリーズが進むに吊れて、王と王を選ぶ麒麟、そして天意とは何か、こちらの世界と十二国世界、2つの世界の根幹を問うものになってきています。


どちらも、ファンタジーの世界に何らかの科学的な考証を持ち込もうとする当たり、同じ匂いを感じちゃうんですよね。

自らが作り上げた物語世界を、自らが解体していく。ファンタジーをファンタジーと放置することなく、世界の謎を果敢に解き明かそうとする。

世界の謎を解き明かすことを前提に、矛盾に満ちた世界を作り上げたのか。

宮部さんは皆さんご存知のとおり、推理作家として有名ですが、小野さんもラノベでデビューして十二国記っていうファンタジーでブレイクしたとは言え、京都大学推理小説研究会出身なんですよね。
現世と異世界を繋いだとき、その謎を謎のままにしておけないのは、ミステリ作家の性なのかしらん(笑)

さてさて、北上次郎さんが 「読むのが怖い!」 で仰ってますが、なるほど、宮部みゆきは国民作家だと思わせられました。
老若男女問わず万人を納得させることのできる稀有な作家さんと言えるんでしょう。
普段ファンタジーを読みなれてない人も、すんなり入っていけるように、異世界にある程度の科学力を持たせることで説得力が生まれる。
剣と魔法の世界よりはぐっと入り込み易い世界を作り上げる、そこら辺の技巧者っぷりが、ただただ感心するばかりでございました。
ホント、器用な作家さんです。ミステリ、SF、時代小説にファンタジーまで。あとまだ書いてないジャンルは不条理小説くらいなのか(笑)

「HUNTER×HUNTER」 の軍儀少女コムギちゃんを思い出すんですが。だってあの口調にみつあみときたらコムギちゃんでしょ。(性格やら境遇は全く違いますが)
それにしても、富樫、何やってんだろなあ(遠い目)5月に復帰するんじゃなかったのか?

と、関係ない話はさておき、このシリーズ、どっかのインタビューで全7巻くらいだって仰ってるらしいじゃないですか(え?ハリポタと一緒?)。
今回、いいところで終わってますが、こうゆう引きの強い終わり方をするなら、ラノベのごとく間をおかずにじゃんじゃん出して欲しいです。

で、もう一つ言わせて頂くならば、宮部みゆきほどネームバリューがあれば、単行本で出してもじゃんじゃん売れちゃうんだろうけどさ、もうそこまで稼がなくったっていいだろうから(←余計なお世話)


続きが気になっても単行本じゃおいそれと買えないんだよ!

じゃあ図書館で借りれよ、ってことになるかもしれないんですが、アレでしょ?作家の方々は図書館は否定的なんでしょ?図書館で借りられたら売上が落ちて印税が減るから、 「発売後6か月かは貸出を猶予してほしい」とかってボスの大沢さんだって主張 してるんでしょ?だったら、私みたいに図書館が利用し辛くてしぶしぶ(笑)買ってる読者を助けたげようよ。
というわけで、お願いします。文庫が無理ならせめてノベルズに!!(←切実)

以上、本は好きでも貧乏人、かずはの主張でした。どっとはらい(笑)


その他感想を読ませていただいた素敵サイトさま
日々是好日 日々のあぶく? ゆんたの徒然なる図書館 苗坊の読書日記





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最終更新日  2006年07月13日 07時28分35秒
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