思考の記録~趣味的なブログへ

2006.05.22
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セーブル 窯No.4

18世紀中期、国王ルイ15世の寵愛を受けていたポン
パドール夫人の進言により王立窯として設立された。
元々は、ヴァンセンヌ磁器製作所という窯であった。
諸外国へのプレゼントして多く利用された。


1771年にカオリンを使用する硬質磁器がヨーロッパで
作られ始めたが、セーブル窯は軟質磁器にこだわり、
長きに渡って作り続けた。


セーブル窯は、現存しており、「幻の磁器」とも言わ

に限定され、そのほとんどがオフィシャルギフトとさ
れているからである。


セーブルブルーと言われる青色の磁器は、最低3回色
付けし、焼成する。コバルトが釉薬の下に食い込み、
染付けのような感じで鮮やかで、深みがあり、独特の
ブルーに仕上がる。更には、24金で金彩し、720℃~
800℃で焼成を行う。


アンティークの世界では、ウイーン窯(英語名:ヴィエナ)
と並んで、真作が少なく、判別が非常に困難な窯の1つ
である。


当時、セーブル窯の製品を手にすることが可能なのは



たとえ、位が貴族でも、手にすることができませんでした。
そこで、どうしてもセーブルの製品が欲しい貴族たちは、
パリ近郊の多数の小製陶所にそっくりのものを作るように
依頼したのである。しかも、その製陶所の陶工は、元セー
ブルで働いていた者であるので、そっくりに製作出来たの



マークもそっくり、製品もそっくりしかも、今となっては
同様に年数が経過しているので、判別は困難である。


アンティークショップで売られている商品のほとんどが
パリ窯のものであり、いわゆる「セーブルスタイル」で
ある。


ただし、単なるコピー物でも、ましてや粗悪品でもない。
しっかりと自分の意思でどこの窯だろうが、いいものは
イイと思えるくらいの思いが必要なのではないでしょうか。


余談ですが、アンティークショップなどで、「セーブル窯」
と表記することは、本来はやってはいけないことなのです。

なぜかと言いますと…

現存するセーブル社が認めたものでなければ、「セーブル」
と表記はしないように!とセーブル社がクレームを言って
きたことがあるからです。


このことを知っている人は、わずかだと思いますが、こんな
いきさつがあったりして、オークション等でも怪しいものす
べてを「セーブルスタイル」としているのです。


中には、セーブルの真作も含まれているはずです。
そういった製品を探し出すのも面白いのではないでしょうか。





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Last updated  2006.05.22 23:18:41
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