+詩+89

‘THE ライブ’







人は

ステージ上で自分のウタを歌い続ける

他の誰とは違う自分だけのオリジナルのウタ



けどスポットライトを浴びたい一心で

歌の歌詞にカッコつけの言葉を沢山書いたり

心無い言葉を書いてみたりして、

何とか俺自身を見てもらいたかった


ステージに上がる事はできても

歌うことは出来ても

ライトを浴びる事は出来ても

聴いてくれる人が前よりずっと少なくなった


ライトを浴びる事が全てだと思ってた

注目を浴びれたらそれでいいと思ってた


ヤケになって

全部捨てて

格好悪いあるがままの俺の事について歌った

ライトは消えた


笑えよ

馬鹿にしろよ

引けよ


とばかり思っていたのに

聴く人はどんどん増えていった

歌が終わる頃には

会場には入りきらないほどの客が其処にいた


握手を求めてきた人や

凄いと言ってくれる人達もいた



スポットライトは浴びれなかった

けど


ライトの代わりの光が俺を照らしてくれていた


また、歌を歌おう




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