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2015.10.12
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 ユネスコの世界記憶遺産に南京大虐殺が登録されることに関して中国と日本の見解の相違からの対立、というニュース記事を見ました。

 で、思うのは大虐殺、あるいは大量虐殺とは何人から言うのか?ということ。

 たとえば、中国側が主張している30万人が大げさだとします。ではその1/10の3万人であったら大量虐殺にならないのか?もっと減って1/100の3000人では?

 しかし、感覚としては3000人であってもそういうことが起きたら「大虐殺」だよなあと。

 で、実際の戦闘行動の中で「死傷者が一人も出なかった」のであればねつ造になります。が、そんなわけがなく。規模の違いはあっても確実にそういうことが起きたのは中国だけでなく、当事国の日本の歴史研究者からも出ている。しかし、慰安婦問題と同じでなぜか「まったくなかった」にしたがる勢力があって。

 と、同時に日本も東京大空襲を記憶遺産に登録してもいいと思う。特に東京大空襲は非戦闘員と民間施設を狙った(しかも焼夷弾という延焼することを前提にした爆撃)この空襲は、原爆に匹敵する第2次世界大戦における連合軍側の非人道的行為です。それこそアメリカを責める意味ではなく、人類の負の記憶として後世に語り継ぐべきじゃないかと。

 また、記憶でいえばもっと大きな被害を出した例として、中国共産党が行った文化大革命による桁違いの虐殺とか。あれも人類の負の記憶として上の例に匹敵、いや、それ以上の大失政の一つですから。

 こうして考えるとこの「大量虐殺の歴史」というのは自国にとって都合のいい話ばかりではない、というのがよくわかります。というか「こういうことを国際政治の駆け引きに使うな」と主張している産経新聞が自社のコラムに「もし登録するなら日本はユネスコの拠出金を出さないようにすべき」というのは明らかな日本政府からの政治的圧力ですよね・・・その矛盾はどうなのよ?

 ちなみに日本政府の公式見解としては



 つまり、事実は認めている。というか、認めざるおえない。で、問題になるのは最初に書いた「何人からが大虐殺になるか」ということなんです。

 どの国の政府も自国の負の歴史は必死に隠し、無かったことにしようとする。しかし、そうまでして手に入れた「自国の誇り」なんて何の意味も持たないのにねえ・・・

 私が考えるのは「お前の国もこんなひどいことをやっているんだから人のこと言えるのかよ」という論調にはしてはいけない、ということです。互いにひどいことをやっていた記録はどちらも裁かれるべきであって相殺され、うやむやにされることじゃない。あの当時何があったか?人類の歴史に残すことが記憶遺産の使命ですから。

 今の世界はこれだけすさまじい歴史の上に成り立っているということです。





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最終更新日  2015.10.12 10:36:42
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