730日

　　　　　　　　　　　　　　「好きです」

　　　　　　　　　　　　　　「好きだよ」

　　　　　　　　　　　　　　そう言葉を交わしてから

　　　　　　　　　　　　　　730日が過ぎた。

　　　　　　　　　　　　　　長い？

　　　　　　　　　　　　　　ううん、短いのかもしれない。

　　　　　　　　　　　　　　あっという間？

　　　　　　　　　　　　　　ううん、気が遠くなるくらいかもしれない。

　　　　　　　　　　　　　　ひどい事をした日もあった。

　　　　　　　　　　　　　　ひどい事をされた日もあった。

　　　　　　　　　　　　　　けど不思議だね、

　　　　　　　　　　　　　　どんなに泣いても、

　　　　　　　　　　　　　　「大嫌い」なんて思うこと、

　　　　　　　　　　　　　　なかったよ。

　　　　　　　　　　　　　　あなたと出会って五年半、
　　　　　　　　　　　　　　あなたと付き合って二年が経った。

　　　　　　　　　　　　　　長い付き合いなのかな？
　　　　　　　　　　　　　　でも、まだまだ二年なんだなって思うんだ。

　　　　　　　　　　　　　　笑ったり泣いたり、
　　　　　　　　　　　　　　怒ったり励ましたり。

　　　　　　　　　　　　　　お互いたくさん気持ちを分かち合って来たけれど、
　　　　　　　　　　　　　　まだちゃんとあなたは私のこと、
　　　　　　　　　　　　　　私はあなたのことを判ってはいないと思う。

　　　　　　　　　　　　　　だから、まだまだこれからなのかもなって思うんだ。

　　　　　　　　　　　　　　最初は私が何回もあなたを好きになって、
　　　　　　　　　　　　　　何回も想いを告げて、
　　　　　　　　　　　　　　何回もフられたんだけど、
　　　　　　　　　　　　　　最後は「お前しかいないよ」って言ってくれたんだよね。

　　　　　　　　　　　　　　それから一つ一つあなたは私の事を、
　　　　　　　　　　　　　　私はあなたの事を知って、
　　　　　　　　　　　　　　理解をしあって、
　　　　　　　　　　　　　　お互いをもっと好きになった。

　　　　　　　　　　　　　　でも、不器用な私はあなたにたくさん酷い事をして、
　　　　　　　　　　　　　　あなたを怒らせた。
　　　　　　　　　　　　　　逆に、あなたも私にたくさん辛い思いをさせて、
　　　　　　　　　　　　　　泣かない私に、涙を流させた。

　　　　　　　　　　　　　　けれど、あなたはやっぱり優しくて、
　　　　　　　　　　　　　　私が大きな嵐に巻き込まれたとき、
　　　　　　　　　　　　　　涙を堪えて立っている私に言ってくれた。　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　　　「マヤはね、強がりなんだよ。
　　　　　　　　　　　　　　　本当は一人で溜め込んですごく辛くて泣きそうなのに、
　　　　　　　　　　　　　　　泣かないで平気な顔して自分で解決させちゃう。
　　　　　　　　　　　　　　　だからオレはマヤをずっと見てなきゃ心配なんだ。
　　　　　　　　　　　　　　　頼りにならないかもしれないけど、
　　　　　　　　　　　　　　　ずっと傍にいるから、
　　　　　　　　　　　　　　　いつでも寄りかかる事もしていいんだよ」

　　　　　　　　　　　　　　あなたの言葉は笑顔と涙を呼ぶ。
　　　　　　　　　　　　　　だから私はあなたの言葉が好き。
　　　　　　　　　　　　　　そして私はあなたの声が好き。
　　　　　　　　　　　　　　心安らぐ大きな手も、
　　　　　　　　　　　　　　私を見る優しい目も、
　　　　　　　　　　　　　　全てが私をホッとさせる。

　　　　　　　　　　　　　　無神経なところもあるし、
　　　　　　　　　　　　　　人の話を聞かないこともあるし、
　　　　　　　　　　　　　　ヤキモチ焼きで私を困らす事もあるけれど、
　　　　　　　　　　　　　　それでも嫌いにはなれないよ。

　　　　　　　　　　　　　　これからも、
　　　　　　　　　　　　　　二人にとってちょうどいい距離で、
　　　　　　　　　　　　　　ちょうどいい想いの深さで、
　　　　　　　　　　　　　　いい関係を続けていけたらいいね。

　　　　　　　　　　　　　　これからも、手をつながせてね。