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2012年10月17日
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テーマ: 實戦刀譚(65)
カテゴリ: 實戦刀譚

陣中わざもの帳


  同田貫、その他


  赤柴部隊の西森曹長は、二尺四寸、身幅広く重ねの厚い
 三百匁ほどの肥後同田貫上野介〔ひごどうたぬきこうずけのすけ〕で、
 敵と相対に戦って、左肩から大袈裟に打っ放し、一太刀で半ば斬り離した、
 とは見ていた兵隊の話であった。
 いかさま二寸七、八分もありそうなその大鋩子〔おおぼうし〕の豪壮さ、
 昔、一言坂の役に、甲州兵鍋のごとき兜をいだたいて来るのを、
 永田政吉この同田貫で真向から快斫〔かいしゃく〕した、
 という昔話もさながらに思い合わされるものがあった。
  瀬谷部隊の廣吉少尉が、美濃守藤原朝臣壽格〔としのり〕、
 寛政十年の裏銘あるもので美事な腕前を見せ、
 同じ在銘刀二尺三寸五分、六分反りで、那須部隊の遠藤大尉が、
 ある日の戦に二十人からの敵を斬って心胆を寒からしめた。
 因幡の新刀で一派をなしてはいるが、
 今日までは、どちらかといえば認められなかった方である。






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Last updated  2012年11月16日 19時58分04秒


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