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スケキヨ氏の Tactical Life より引用

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2013年10月08日

際物・如何様物無用ノ事・壱拾参猿は復讐を誓うパリ篇
際物・如何様物無用ノ事・壱拾弐 羊たちの沈没からの続き）

さよなら人類
https://www.youtube.com/watch?v=hw7oAFoddiE

猿

　　　　パリに一匹の猿がゐて
　　　　それに誰かが嫁〔よめ〕を持たせた。
　　　　ある亭主らの猿眞似をして、
　　　　彼は彼女をよく擲〔なぐ〕り、哀れな嫁御〔ご〕は
　それであんまり苦しんだのか、はかなや今は亡き人に。
　　　　猿の息子はいとど歎いた。
　　　　かひのない叫びを放つが、
　　　　父親はそれを嗤〔わら〕った、女房は死んだのだ。
　　　　すでにはや新たな戀〔こひ〕をはじめたが、
　　　　人々は相もかはらずなぐると思ふ、
　彼は居酒屋によく通ひ、酔つぱらふことがしばしば。

　人まねをする連中によいことは期待せぬもの、
　　それがたとへば猿であらうと、本を書く者であらうと。
　　二つの中で一番よくない種族といへば、それは作家だ。

　　（市原豊太氏訳『ラ・フォンテーヌ寓話《新装復刊》』白水社発行
　　　P.287 巻の十二・一九）

狂者と賢人

　氣違ひが一人の賢者に石を投げて追つてゐた。
　賢人は後をふり向き、「友だちよ、
　これはお前に丁度いい、この銀貨〔エキユ〕を受けとりなさい、
　お前はもつと儲けてもいいだけに骨折つてゐる。
　すべての苦勞は、酬いを受けていいさうだ。
　あそこを通る人を御覧な、拂ふお金を持つてゐる。
　お前の贈りものをやるがいい、報酬を貰へるぞ。」
　利欲につられて、この狂人、同じ侮辱を
　　　　も一人の町人にやりに行く。
　今度は金でむくいはくれなかつた。
　多くの下僕〔しもべ〕がかけつけて、その氣違ひを引捕へ、
　　　　袋叩きに、なぐり殺した。

　　國王たちのお傍にこんな氣違ひがゐる。
　　人を犠牲に彼らは主君を笑わせる。
　　そのたはごとを抑へるために、諸君は
　　彼らを虐待しに行かれるか。諸君は恐らく
　　それほど強くはないだらう。彼らを誰か
　　復讐できる人に立向かはせるやう誘ふのがよい。　　

　　（同書 P.290 巻の十二・二十二）

これは　2008年06月11日から、実際に起きた出来事の寓話である。

秋葉原連続殺傷事件以後、国内ナイフ市場は風雲急を告げた。
連日連夜の「ダガーナイフ」報道、さらに追い打ちをかけるが如く
…否、明らかにこの好機に乗じて、
R.W. Loveless の日本在住“愛弟子”が公式ブログで
「法改正を望む」と発表したのだった。

また、岐阜県では刃物業者団体代表が“ダガーナイフ”について
「殺傷能力も高いし、片刃の刀剣類と同じ基準の規制ではおかしい。
　そもそも国内では使用する必要がない」と
「生産・輸入を中止することで国内での流通を少しでも食い止めたい。
　不正なルートで密輸入されないよう税関などのチェック態勢も強化すべきだ」
などと述べた。
　※事件で使用されたダガーは代理店が取り扱った正規品

翌12日、愛知県ではナイフショップ経営者が銃刀法違反で摘発された。
概要は以下のようなものである（個人名・地名は伏せている）。

銃剣2本を不法所持＝ナイフ店経営者を逮捕－愛知県警[6/13]
　名古屋市○○区のナイフショップで銃剣を不法に所持していたとして、
　愛知県警保安課と南署は１２日、銃刀法違反の現行犯で、
　名古屋市○○区○○町、雑貨店経営○○○○容疑者（４６）を逮捕した。

　「違法とは思わなかった」などと容疑を否認しているという。

　調べでは、○○容疑者は経営する○○○○駅南のナイフショップで、
　同法で所持が禁止されている刃渡り１８センチの銃剣２本を所持していた。
　違法な刀剣を売っているとの通報を受け、保安課などが同店を捜索、
　４８本の銃剣とパソコンなどを押収した。

自分個人は後に知ったことであるが、
上記ナイフショップはムック本『格闘ナイフ』などのスポンサーでもあった。

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