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カテゴリ: 陽明学
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五倫のまじわり夢幻〔ゆめ まぼろし〕のごとくなれば、
五典をよくおこなうも、ゆめのうちのいとなみにて候えば、
さして至徳要道と云うべきにもあらず、
五典のほかに、別に向上の道あるべしとぞんじ候はいかが。


師の曰く、それは狂者の議論をききならいて おこる うたがいにて候。
狂者は道の皮膚のみをみて、いまだ骨髄をよくさとらざるゆえに、

その破裂の見〔けん〕を、聖人、異端と名づけたまいて、
是〔ぜ〕に似たる非と云うものなり。
ぼんぷ(凡夫)の見所〔けんしょ〕に くらべぬれば、ことの外たかく候えども、
聖人のみちより みれば あさきことにて候。
妄念の起滅〔きめつ〕を、ゆめのごとし、
まぼろしのごとし など いわんは尤〔もっとも〕にて候。
五倫の道は至誠無息の孝徳なるを、妄念とおなじく夢幻のごとしといわんは、
あさましきあやまり、勿体なき事なり。
夫〔それ〕孝徳は中和を体段〔たいだん〕とし、愛敬を本実とす。
方寸〔ほうすん〕のうちにそなわりて、
太虚に充塞し、六合〔りくごう〕を包羅〔ほうら〕し、

生死・幽明・有無の しゃべつ(差別)なく、
上もなく外もなき神道なるゆえに、至徳要道となづけたまう。
しかるゆえに、五倫のみちすなわち向上のみち、
向上のみち すなわち五倫のみちと たてさだめ、
シテ 行、不 乎其外
(その位に 素して而して行なう、その外を願わず)。
下学而して上達する、一貫の心法、不弐の妙理なり。
現在当然の五典を ほかにして、別の向上の一路をもとむるは、
たとえば日月にそむきて灯〔ともしび〕をもちいるにことならず。
聖人のみち世に あきらかならざるに よって、異教にならい そまり、
さように あさましき うたがい あり。
儒門に入てまよいを解くべきこと、人間第一の急務にて候。





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Last updated  2015年05月09日 03時25分15秒


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