金子みすゝ゜の詩「わたしのかみの」に曲を付けました。
歌
をクリックすると歌が聴けます。
彼女は、小さい頃、父を亡くしました。
弟は叔母の養子になりましたが、
その叔母も亡くなって、母が後妻に入ります。
でも、弟は叔母の実子ということにして、
母の子ということは秘密でした。
みすゝ゜とも、兄弟なのに、従兄弟だと思って、
お互い、惹かれてしまうのですよね。
弟になぜ結婚できないかと聞かれたとき、
死神が好きだと言ったそうです。
兄弟なのかと問い詰められたとき、
そうだとも・・・
そして、政略結婚させられてしまいます。
でも、夫と別れて、子どもを引き取られそうになり、
死をもって、抵抗するため、自殺してしまいました。
夫にうつされた性病(淋病)もあり、
母に育ててもらうように、愛児を託する、遺書を残して。
そんな哀しい生涯の中で、詩だけが慰めだったのかもしれませんね。
流れ星のように、童謡の詩をきらめかせながら、消えていってしまいました。
詳しい事は 金子みすずの世界
を見てください。
この詩は、遠くなってしまった母に対する想いを、
書いたのではと想像してしまいます。
「わたしのかみの」
わたしのかみの光るのは、
いつもかあさま、なでるから。
わたしのお鼻のひくいのは、
いつもわたしが鳴らすから。
わたしのエプロンの白いのは、
いつもかあさま、あらうから。
わたしのお色が黒いのは、
わたしがいりまめたべるから。