はねず踊り......はねずの梅........小野小町の随心院

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2012.03.31

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カテゴリ：京の見どころ

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　真言宗・善通寺派　大本山・随心院（ずいしんいん）

　991年当時の一条天皇より寺地を賜り、弘法大師から八代目の弟子仁海僧正が開基となり建立され、1229年後堀川天皇より門跡の勅旨（ちょくし）を受け随心院門跡と称されています

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　随心院の建つ山科、この付近一帯は当時の勢力者小野一族の所領する広い土地で、この境内が「小野小町」住まいの旧跡と伝えられています　現在に於いてもこの近辺の地名は小野です

　写真の「はねず踊り」はこの随心院に伝わる小野小町の伝説を主題にした舞踊です

"はねず"とは古語で白色を帯びた薄紅色を指す表現です、今流で表現すれば”淡いピンク”でしょうか、はれやかな薄紅色の着物と菅笠を身に着け舞が奉納されます

　また境内梅園に咲くこちらの梅は"はねずの梅"と呼ばれ随心院の梅として知られています、古木に趣ある美しい花をつけていました

　（左）本堂と前庭　本堂は桃山期の建築で、寝殿造りの堂内にはご本尊如意輪観世音菩薩坐像及び諸仏が奉安されています、前には苔庭と池に植込みの庭園がひろがっています　

　（右）大玄関と表書院　1620年代に建築された徳川秀忠・お江与の方の娘天真院尼の寄進による建物です

　表書院から広い縁を通して見る前庭と本堂　　　　　（右）表書院の襖絵は狩野永納の時代の花鳥山水の図です　（屋内は撮影禁止で、寺内資料より）

　小野小町歌碑　「花の色は移りにけりないたずらにわが身世にふるながめせしまに」

　百人一首第九番の歌で、時と共に色失せる花に我が身を譬えうたわれたという小町晩年の歌です

　（右）境内にあるひっそり静まる小町庭苑　

　小町の屋敷跡とされる場所に残る「化粧井戸」、小町が朝夕この水で粧をこらしたと"都名所図絵"にしるされています

　（右）小町の「文塚」　伏見・深草の少将をはじめ、当時多くの貴公子から小町に寄せられた千束もの文が埋められた塚と伝えられています

　ここで暮らす小野小町を慕い、深草少将が通いつめた「百夜通い」（ももよがよい）の伝説にちなみ、江戸時代に始まったとされる小町を偲ぶ「はねず踊り」、しばらく空白ののち地元保存会の熱意でその伝統が継承され観梅会と共に毎年奉納披露されています（今年は3月25日でした）

　随心院境内を彩る名勝小野梅園です、こじんまりした園内ですが230本もの梅が所狭しと配置され、見応えのある梅園です

　一重二重の花びらの紅梅・白梅やしだれ梅、古木もあちこちに観られ各種の梅が咲き競っています、小野梅園遅咲きの梅と謂われていますが、今年例年に増して遅い目のようです

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　小町の梅といわれる「はねずの梅」（右上のアップも共に）です、太い古木に咲くふくよかな厚い花びらと優しい薄紅色は、やはり人の心惹きつけるもの漂わせているようです。

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京都市営地下鉄東西線　「小野」下車　　徒歩東へ5分
随心院HP　URL--- http://www.zuishinin.or.jp/

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