After the evening glow ~夕焼けの後に~

After the evening glow ~夕焼けの後に~

六話 命拾い



蜩「・・・!!そういえば俺・・・ガンズとかいう奴に負けて・・・・」

?「そうだ・・・・オレはテメェのせいで死んだんだよ!」

蜩「お前は・・・だれだ・・・?」

?「まさか親友の名前を忘れたわけじゃないだろうな・・・」

蜩「お前・・・もしかして鐘箆か・・・?」

鐘箆「・・・・オレはお前が弱いせいで凍死してしまったんだ・・・」

蜩「俺の・・・せい?」

?「そうよ・・・あなたは弱いの・・・・蜩・・・・」

蜩「その声・・・まさか母さん!?」

母「私・・あなたが助けてくれるって信じてたのに・・・・」

蜩「違う・・・・」

鐘箆「違わねェよヒグラシ!!おめぇは弱いんだ・・・・
   だからオレも死んだんだ・・・」

母「でも今なら私達の所に来れるわよ・・・蜩・・・・さぁ・・・私の元に
  帰って来て・・・蜩・・・!!」

蜩「違う・・・!!アンタは母さんなんかじゃない・・・・
  母さんの皮をかぶったバケモノだ!!」

母「・・・・!!ウソ・・・蜩がそんなこと言うなんて・・・
  私は・・あなたのお母さんよ・・・信じて!」

蜩「・・・!!ウソだ・・・!!これはホンモノの
  母さんなんかじゃい・・・!!・・・でも!」

鐘箆「さっきは言い過ぎたなヒグラシ・・・ゴメンな・・・・
   な・・・!オレらと一緒に暮らそうぜ・・・たのしいぜ・・・ここは」

蜩「・・・・・俺は一体・・・なにを信じればいいんだよ・・・・!!」

母「私達の元へ帰って来て・・・」

鐘箆「オレとまた一緒に遊ぼうぜ・・・!」

蜩「う・・・うわぁぁぁぁぁあああ!!!!」

バサッ!!

蜩「ハァ・・・ハァ・・・(夢・・・だったのか)」

?「やっと気がついたか・・・・ヒグラシィ!」

蜩「(この声は・・・・・)お前まさか、鐘箆なのか!!?」

鐘箆「ブラザー!!!やっと目がさめたのかヒグラシィ!!お前
   一日中うなされながら寝てたからなぁ・・・どうなっちまうんだろうって
   思ったぜぇ!!うんうん!!よかったよかった!!」

蜩「(相変わらずテンション高い奴だな・・・)・・・ここはどこなんだ?」

鐘箆「ん?あーここか・・・ここはなぁこの極寒の地の天国だぜぇ!!」

蜩「わけわかんねーよ!分かり易く説明しろ!!」

鐘箆「ここはあの割れ目から5分程にある町だ!!いやー助かったぜ!!」

蜩「・・・なぁ鐘箆・・・きになってたんだがなんで俺らがここにこれたんだ?」

鐘箆「そいつは企業秘密だぜ!!別にいいじゃねーかそんなこと」

蜩「(フゥ・・・こいつと話しててもラチがあかねーな・・・)」

蜩「・・・!おーいおじさーん!!聞きたいことあんだけど・・・」

おっさん「ん?なんだね?」

蜩「・・・・(・・・おじさん?まてよ・・・ここ魔界だろ・・・・
   なんで人間がいるんだ?)」

おっさん「どーしたのかね?」

蜩「・・・あースマン・・・えっと、俺たちってどうしてここにいるんだ?」

おっさん「なぜって・・・わしがはこんできたからだよ」

蜩「はこんできた!?」

魔界にいる謎のおっさん・・・・彼が蜩たちを運んできたその
理由はいったいなぜなのか?

六話・・・完          七話へ・・・






© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: