還暦雲巣管理人独言(還暦を過ぎたウエブマスターの独り言)

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(3)




マル-5



「マル」2003年11月11日、午前五時永眠




犬好きの知り合いの娘さんがコンビニの駐車場をうろうろしている小さな可愛い犬、

しばらく相手をしていて、いっこうに飼主が現れず、コンビニの店主に聞いても、見た

ことのない犬だと、もう少し待ってみるが依然として飼主が現れず、そのままに放って

おけずに、コンビニの店主にその旨を伝えて最寄の警察へ、1週間が過ぎて警察から、

「飼主が現れないために、警察へ届けた人が引き取るか、さもなくば明日に保健所へ

渡して処分します」と連絡。


犬好きの届けた娘さんは、あまりにも可哀想なので一旦警察から引き取り、家では

もうすで一匹犬を飼っていて飼うことは出来ないが、自分で飼主を探すことに、処が

色々あたってみるが新しい飼主が見つからず、その半年前に10年間飼っていた

ミニチュァ・ピンシェルの「ロッキー・ジュニアー」を亡くして、もうペットを飼うの

はこりごりと思っているオレのところに電話、事情を聞くとそのまま放っておくことも

出来ず、それに元々の犬好き、我が家で引き取ることに、そんな不思議な因縁で我が家

にやってきて、「マル」と命名。


名前の由来は大好きなカントリーシンガー、マール・ハガートのマールからで、呼び

やすく、短く「マル」、室内で人間の生活と同じようにして飼われていた犬らしく、

オシッコやウンコは散歩の時のみ、その散歩の時の歩き方やマナー、食べ物は自分の

食器の中の物以外は絶対に食べない、その他全てのしつけが完璧に出来ている犬、

ただ唯一の難点は、一人で留守番が出来ないのと、夜寝る時にベットで一緒に寝たがる、

前の飼主との生活ぶりをうかがわせるところで、たえず家族と一緒に居たがる、

物凄い寂しがり屋であった。


一人で留守番させると、留守の間中、吠えつづけて、階段の踊り場が、唾やよだれで

ズクズクになったり、帰ってきて鍵を開け、靴脱いでいる間も待ちきれずに、二階から

階段を下りようとして階段を転げ落ちることも数度、さすがに何度か階段から落ちると

下りようとはしなくなったが、今度は、ひょっとして三階に誰かが、まだいるのでは

ないかと思って、階段を一気に駆け上り三階へ、時には何かの拍子に途中で立ち止まり、

するとそこから上へ行くことも出来ずに階段の途中で立ち往生、またヨメが旅行の時に、

行きつけのペットサロンに10日間ほど預けた時も、そこではこまめに世話をして

もらいながらも、家族と長い間会えずに不安の余り、家につれて帰っても、二日間ほど

余りのショックで声が出なくなり、鳴くことも吠えることも出来なかったということも。


そんな「マル」のことだから、家から離れて狭い酸素室の入院は堪えられないことだっ

たと思う、11月7日の夕方、退院して、家に帰るなり余程お腹がすいていたらしく、

心臓の薬を混ぜた夕食を一気に、そして数時間は昨日の様子と見違えるほどの元気に、

薬の効果が出てくるまで頑張ればまた元のようにと思ったが、それも長くは続かずに

寝る頃には、ダンダン息遣いも荒く成り出し、ゼイゼイ、ハアハア、時折咽るような時も、

もうこの時には、オレとヨメは、二度と入院させない決心を。



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