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オープン戦といえども、虚塵の最下位はうれしいものです。
この調子で、開幕してもがんばってもらいたいですね。

原巨人衝撃の貧打線！ＯＰ戦最下位の“惨状”２勝１０敗３分け四回、村中にバットを折られたラミレス。まさか、これが強力打線の本来の姿じゃありませんよね（撮影・今野顕）
貧打にベンチで目をつり上げる？　原監督。監督、今の時期、わざと打たないでいるんですよね？（撮影・塩浦孝明）
　（オープン戦、ヤクルト３－０巨人、１９日、神宮）貧打、ここに極まれり－。巨人は１９日、開幕前哨戦となったヤクルトとのオープン戦（神宮）でわずか１安打のお寒い凡打ショー。今季４度目の零封を喫し、０－３と完敗した。二岡智宏内野手（３１）が一軍に合流し、捕手以外はベストメンバーがスタメンに顔をそろえたにもかかわらず、強力打線は湿りっぱなし。１６年ぶりのオープン戦最下位も決定した。Ｇ党は２８日の開幕がとっても心配…。

◇

　怒りを通り越して、薄ら笑いを浮かべるしかなかった。最後の打者・木村拓が右飛に倒れると、原監督は足早にダッグアウトを後にする。上空を覆った黒い雲からは雨が降り出した。

　「１安打？　何を今さら…。そのうち（調子を）上げてくるでしょう。それでなきゃ困る」

　前日１８日の中日戦後には「心配なのはバッティングコーチ（の仕事）だ」と言い放った指揮官だが、言葉も尽きた。左ひざ半月板の手術から復帰した二岡が合流。捕手の阿部以外は開幕スタメンで臨んだが、神宮のヤクルト戦という“開幕前哨戦”でＧ党衝撃の貧打を披露した。

　チーム打率．２０８、２本塁打は１２球団ビリで、オープン戦１５試合で２２得点は平均１．４７点。これでは勝てるはずもない。オープン戦とはいえ、セ・リーグ球団に勝ち星のない２勝１０敗３分け。２０日の対横浜最終戦（横浜）を残して、９２年以来１６年ぶりのオープン戦最下位が決定した。

　「選手にも焦りが見える。もっと粘り強くいかないと…。ちょっと淡泊すぎる」と篠塚打撃コーチも嘆くばかり。オープン戦前半は手術明けの小笠原と二岡、北京五輪最終予選に出場した李承ヨプが不参加、阿部や高橋由もけがや発熱で離脱していたが、今月中旬から大物が次々と合流しても貧打は解消されない。

　「結果は結果だよ。三振がない分、きのう（１８日の中日戦で２三振）よりはよかったかな…」。チーム唯一の安打を記録した小笠原も自虐的だった。

　あまりの窮状に滝鼻オーナーもほえた。「オープン戦で１回くらい爆発してくれないと。このままの流れでは困る。開幕戦は大事だから、ぜひ勝ってほしい！！」。

　２８日の開幕戦まであと８日。原監督は、夕方に都内で開かれた激励会で「篠塚、村田両（打撃）コーチと話したところ、桜と同時に花が咲きます、と言われました」とあいさつした。この日、気象庁が発表した東京の桜の開花予想は開幕前の２３日。桜はそのうちに咲くだろうが…。

（牧慈）

【ヤクルトのＧ打線評】

◆ヤクルト・高田監督
　「公式戦とは気持ちが違う。あの打線はきょうみたいにはいかないよ。打ってくるでしょう」

◆ヤクルト・荒木投手コーチ
　「怖いよ。ラインアップがすごい。オープン戦と公式戦は違う。狙い球を絞ってきたら変わる」

　「監督からきょうはいろいろ試せといわれた。配球や攻め方でいくつか参考になった。ただ、メンバーはすごい。公式戦になれば集中力が変わってくる」

■データＢｏｘ
　〔１〕巨人のオープン戦最下位が決定した。１９９２年（阪神と同率）以来１６年ぶり（同年の公式戦は阪神と同率の２位）で、単独最下位は６５年以降で初。過去１０年のオープン戦最下位チームでリーグ優勝したのは、０１年の近鉄と０４年の西武があるが、それ以外はすべてＢクラス。
　〔２〕今オープン戦のチーム打率．２０８は１２球団で最下位。２本塁打、２２得点も最少で、１試合平均は１．４７得点。１点台は巨人だけで、他の１１球団は平均３得点以上。まさに“破格の貧打”だ。

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