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oodomo8562 @ Re:ミッション：インポッシブル／ローグ・ネイション(08/19) 前作も良かったけど今回も期待しています!!

kimiki0593 @ このゲームで最強の国作ろうずｗｗｗｗｗｗｗ http://blju.net/

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2006.11.27

銀河英雄伝説06／田中芳樹著

カテゴリ：邦書

　田中芳樹が大人気作家の地位を気付くきっかけとなった全十巻のスペースオペラの第六巻。

粗筋：

帝国は同盟を支配下に置くことになったが、併合した訳ではなく、同盟はまだ存続していた。帝国は、レンネンカンプ大将を高等弁務官として同盟首都惑星ハイネセンに駐在させることになった。
　同盟国元帥ヤン・ウェンリーは軍を退役し、念願の年金生活を始めた。
　が、レンネンカンプは戦闘でヤンに負かされたという経験を持っていた。彼はヤンに対する不信感や恨みを失わず、執拗にヤンを監視した。帝国の顔色をうかがっていなければ存続できない同盟政府も、帝国に不信感を抱かれないよう、同盟屈指の名将ヤンを監視せざるを得なくなる。
　帝国の参謀オーベルシュタインは、ヤンを危険分子と見なし、始末するべきだと考えていたが、自ら直接動く訳には行かないので、レンネンカンプに行動をそそのかす。レンネンカンプは、根拠ない罪をヤンに対しでっちあげると、同盟に対しヤンを拘束して帝国に引き渡せと命じる。
　同盟政府は、渋々ながらも応じようとする。しかし、ヤン艦隊に属していた仲間は、それのことを事前に掴むと、同盟政府元首を拉致し、それを踏み台にレンネンカンプまで拉致する。
　ヤンは惑星ハイネセンから脱出すると、降伏前に逃していたヤン艦隊と合流する。
　一方、新皇帝ラインハルトは暗殺未遂事件に遭った。暗殺を計画したのは地球教という、人類の中心を地球に回帰させるべきだと主張する狂信的な宗教集団の仕業だと知る。この地球教こそ、フェザーンを動かしていた黒幕でもあった。
　ラインハルトは配下のワーレン大将に、地球にある地球教本部を総攻撃させる。地球教はほぼ壊滅した。
　ラインハルトは問題は去ったと安堵したところ、ある事件が発生する。同盟にある惑星の一つが、独立を宣言したのだ。

解説：

ラインハルトは天才と称されているが、貴族連合を倒して帝国の実質的な支配者になってから、信じられないほどの失敗を繰り返すようになった。
　レンネンカンプを同盟駐在高等弁務官に任命したのも、ラインハルトである。オーベルシュタインの進言を聞き入れたのだ。右腕だったキルヒアイスが落命したのも、オーベルシュタインの進言を聞き入れたからである。オーベルシュタインは有能な参謀となっているが、実際には二流がいいところ。この参謀の進言が必ずしも良い結果を生むとは限らない、ということをラインハルトは知っている筈なのに、なぜ易々と受け入れたのか。トラブルが起こることを全く想定しなかったのか。
　ラインハルトは戦場では殆どエラーを見せないのに、戦場を離れると過ちばかり犯す。「これはラインハルトが完璧な神でなく、人間であることを示す証」という意見もあろうが、戦場で無敵でありながら人選でエラーを犯すというのは納得し難い。それではラインハルトは名戦術家に留まり、作中で何度も述べられているような名戦略家ではなくなってしまう。
　ヤンの行動も理解し難い。前巻、「政府の決定には背けない」という理由でラインハルトを照準に捉えながらも停戦命令に応じる。しかし同時に同盟に亡命したメルカッツ中将を戦死したことにし、破壊されたとしたヤン艦隊の一部を彼に預け、ヤン個人の戦力を温存させる、という策に出ている。
　この温存策は明らかに停戦しろという命令に違反している。命令に違反できないということでラインハルトを生かしながら、法を破ってまで独自の兵力を残す、というのは大きな矛盾。違法行為を犯してまで兵力を温存させるくらいなら、ラインハルトを倒すべきだった。
　レンネンカンプは、ヤンを執拗に監視しながら、シェーンコップなどヤンの部下は殆ど監視していなかったようである。監視していたらヤンだけでなくシェーンコップも拘束していた筈。そうしなかった為シェーンコップらは自由に行動し、ヤンを救出するばかりか、レンネンカンプを人質に取る（そして死なせる）という行動に出られた。
　なぜラインハルトはレンネンカンプという欠陥だらけの人物を配下に置いていたのか。
　ラインハルトの命を狙った地球教も弱過ぎ。フェザーン、すなわち同盟と帝国の経済の大半を裏で握り、様々な工作を裏で行っている、という不気味な存在をほのめかしながら本巻で呆気なくほぼ壊滅状態に陥っている。ラインハルトが強過ぎた、といえばそれまでなのだが、ラインハルトは正確には天才というより常識人。常識人にいとも簡単に倒されるような組織が、何世紀にもわたってフェザーン、帝国、そして同盟を裏から支配し続けていたとは信じ難い。
　そもそもこれまで裏工作に徹していた地球教はなぜラインハルトを暗殺するという暴挙に打って出たのか。ラインハルトが帝国を乗っ取り、フェザーンを占領し、同盟を打ち負かした、というのは地球教にとって予想外の行動だっただろうが、何世紀も水面下で活動してきた組織がこうして表舞台に出てしまうのはおかしい。ラインハルトを権力の座から追い出したければ、市民がラインハルトに不満を持つようにするなど、目立ち難いものの効果的な行動が色々取れた筈である。

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