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May 2, 2016
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カテゴリ: 日々の日記
      『 ライバル見参 ( 星に願いを(番外編)』 パート2


 恋人の九条千雪が戻って来て、高校入学後。彼女に内緒だが時々、彼女の昔のクラスメートで、現クラスメイトの男より時々メールが送られてくる。

最初は不審に思って無視していたのだが、彼女の近況をちょくちょくと送って来るので、どういうつもりで、誰に聞いたのか問い質そうとメールを返信すれば。

『ご無沙汰しております。
斉藤先輩にお聞きしました。因みに俺は、九条さんの味方なので、九条さんの恋を応援しているだけです!』

と返された。

取りあえず

”斉藤。今度会ったら、一遍〆めあげねぇとな”

と思ったのだった。






「お久しぶりです。先輩。」

ニコニコとしていた。普通なら可愛い後輩と思うのだが、この男には何故だかそう思えない。

「おい、何で上条の野郎。あいつにちょっかい掛けてるんだよ!」

「まぁまぁ、そう怒らずに!上条は、彼女にずっと片想いをしているから振られてもへこたれないんです。」

此奴は悪い虫というより、何を考えているか分からない。おまけに、何でも解ってますみたいな態度が気に食わない。

「あいつには、俺という恋人がいるだろう!」

「分かっているとは思いますが、それでも諦められないんです。まぁ、俺も詳しく聞いた話ではないんでよく知らないんですが、俺達、幼稚園からの付き合いであいつがその頃に好きになったのが、彼女だったそうですよ。俺は、上条の幼馴染の女の子に教えて貰ったんですけどね。」

どうやら、付き合いは俺とそんなに変わらなそうだ。

「あいつは、その頃遊んでいた彼女に一目惚れし、結構、公園に通っていたんですが、彼女にはいつもお姉さんや幼馴染のお兄さん達が一緒で声を掛けられなかったようです。でも、ある時、彼女に声を掛けようとしたのですが泣いていたそうです。その後の話は俺も知らないんですが・・・・・・」

面識がないのに、彼女だと確信したのはいつだったのだろう?

「俺も何度か彼女を見掛けたことがあって、いつもおさげの髪型で可愛らしく笑う子だったんですよね。」



そう言えば思い出せば、千鶴も父親を亡くし、泣いていた。その頃、彼女もよく遊んだ公園で夕暮れ時に一人で泣いていることを思い出した。

「そう言えば、あの頃から泣き虫だったな・・・・・・。」

ひとり呟いた。

「先輩と九条さんは付き合い長いんですか?」

答える義理はないのだが、隠す義理もないので



「やっぱり格好いいですね。それを聞いて安心しました。」

結局何をしたかったのか、解らずじまいのまま。彼女の日常話を延々と聞かされるのだった。






 snowの日記
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Last updated  June 28, 2016 01:07:10 AM
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