Angel

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全て | 日々の日記 | 小説
May 3, 2016
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カテゴリ: 日々の日記
          『 ライバル見参 ( 星に願いを(番外編)』 パート3




 今日こそは、何としても先輩と一緒にとある場所に行こう。

そう意気込むのは、俺達の一個下の後輩の浅川桃。




 ー 桃視点

「あっ、藤野先輩見つけった♡」

お目当ての人がいて、彼に目掛けて走り出すと、真新しい制服に身を包んだ初々しさが抜けない女子と談笑しているではないか。

その相手を見れば憎きライバルがいたのだった。

「優斗先輩。先輩が言っていた本屋さんってこの先なんですよね?」

「ああ、わざわざ来なくても買ってきてやったのに!」



はにかむ少女。その隣で絶賛片想い中の先輩が彼女を優しい眼差しで見つめる。

邪魔してやろうとするのだが

「あれ、千雪ちゃん?どうしたの、大学まで来るなんて珍しい!」

「あっ、斉藤さん。ご無沙汰しております。優斗先輩と本屋に行くんです。欲しい参考書を見に行こうと思って!アッと、一ちゃんに頼まれてる本がないか探してみようと思って。」

「本当、仲が良いよな。夏に向こう行くんだろう?」

頷く。

楽しそうに会話し、他の男の名らしきものが出てきても嫉妬している様子もない。どうにか、割り込めないかと模索する。



 そうこうしている内に、3人の姿は忽然と消えた。

「ええ、居ない。どこに行ったの?そうだ。本屋、本屋よ!本屋まで追いかけなくちゃ!」

一人で騒いでいる彼女に、可愛いと思うと男共と先輩の事好きなんだなと言う温かい目で見守られていた。



 因みに、千雪に対しては





 「あの女子高生、可愛いかったな。誰だろうあの娘?」

「藤野先輩の彼女かな?それとも、妹さんかな?可愛かったよね。」

「藤野先輩、あいいう娘がタイプなのかな?でも、可愛らしい娘だったね。」

可愛いと称賛されている。因みに藤野優斗は最近までフリーであった為、浅川桃同様に狙っている物も少なくなかったが、彼女のあざとさとかで諦めた者も少なくなかったようだが、面と向かって張り合う様な者もいなく、言わばイケメンアイドルとかみたいな存在だったようだ。

それに



「あんたみたいなブスに振り向くわけないでしょ!」

高飛車な女性陣もいた。それこそ、ミスコンなんかに出るようなクラスの美女達。

そんな千雪の評価は

「まぁ、あの娘より可愛いじゃない。でも、まだまだよ!」

「ああ、藤野君が笑ってる。羨ましい。」

などと認めつつも憧憬の眼差しだった。

最初こそ、ぽっと出の娘に取られるなんてと思った人も少なくなかったが礼儀正しく、おまけに彼の姉、藤野真璃亜が可愛がる妹のような存在と言う事で一目置かれていた。

真璃亜は、美人で麗しいのお姉さまと称されていたようで大変モテていて、在学中ミスコンを総なめにし、勉学もとても優秀な成績を収めたことから、生徒のみならず、先生達にも絶大の人気を未だに誇る生徒だったようだ。

千雪自身、初対面の人にも親切で、丁寧な対応。礼節をきちんと踏まえて対応出来ていることなどから評価が高いのだった。

何より、幼いながらも可愛らしいと下の女の子の雰囲気が皆、妹の様に可愛がりたくなると言う事で攻撃的にはならなかったようだ。

 彼女と認めていると言うよりも小動物の様な癒しをくれる存在として仄々しているのだった。





 続く




 snowの日記
もうすぐ後半。
でも、今年は暇な方かな?
今回は桃に視点を当てました。
当て馬です。





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Last updated  June 29, 2016 05:12:24 PM
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