Angel

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全て | 日々の日記 | 小説
May 7, 2016
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カテゴリ: 日々の日記
        『 ライバル見参(星に願いを(番外編)』 パート7


     ー 上条視点   


   この間、好きな女の子のいる高校に行って一緒に帰り、接点を増やそうとし、友人の宮城に止められ、何故か、好きな娘の忌々しい彼氏に出会い牽制と説教をされ、なかなか近付くことが出来ない。

あわよくば、彼女と一緒に過ごしたいと思うもののなかなか上手くは行かない。




 そんな時だった。俺にもとうとうチャンスが巡って来たのではないかと思ったのは

それはGWを目前にしたある日のことだった。学校の帰り道、制服姿の彼女を見掛けて、慌てて彼女の後姿を追えば、誰かと待ち合わせしているようだ。

どうせあのメガネの忌々しい彼氏に違いないと思うと邪魔してやろうと思ったのだが、予想と反する綺麗な髪の長い女性が彼女の前に現れたのだった。

「ちーちゃん。待った?」

「いえ、大丈夫です。愛理さん。すみません、忙しいのに。」



二人は、どこに行くのか気になってこっそり後を付けることにした。

最初に入ったのは、ランジェリーショップ。流石に入るわけにいかなくて、近くで2人が出てくるのを待った。

「ハア~。俺、不審者みたいじゃないか?」





 それから30分ほどして、やっと二人が出てくると今度は少し歩いて洋服屋さんに入っていったので、服の陰に隠れながら、彼女達を観察する。

「愛理さん。こういうのどうですかね?」

「あら、可愛いんじゃない?でも、この色よりこっちの方がちーちゃんに合いそうな気がするけど?」

彼女の持つトップスは、ミントグリーンの爽やかな色合いのシャツだった。似合いそうだが、もう一人の女性、愛理さんと呼ばれた女性が薦めてきたのは白と淡い桜色の2種類だった。

「あっ、そっちも良いですね。」

迷っていた。取りあえず、試着してみると言う事で試着室に入り、着替え見せる。

どれも可愛らしくて、神様にこの瞬間感謝した。

そして、結局、白にしたようだ。




そんな不審な姿に店員は本気で通報しようか考えてしまっていた。

先程とまた、違った店に入り、見るがすぐ出てくると繰り返し、最終的に、ワンピースや靴などを買い、悪サリーなどを買って、両手に荷物一杯だった。

二人はとても楽しそうだった。



 最後に立ち寄った喫茶店。近くの席で聞き耳を立てると

「良いもの買えたね。」



「そりゃあ、そうよね。それに高校生だから前と好みも変わるしね。」

その会話に思わず舌打ち。面白くない。

「GW、お爺さん達の家に行くのよね?」

「はい。それで、お祭りの手伝いをするんです。」

“爺さん家?手伝い?なんかとんでもない情報が舞い込んできたぞ!”

「そう、でもゆっくり彼と二人きりになれないんじゃない?」

「そうですね。でも、昔二人で村を回ったことがあるので、ゆっくり散歩でもできればいいかなと思って。」

純粋だと思った。

「そうね。普通の男ならそれじゃ物足りないでしょうけどね・・・・・・」

「愛理さん。何か言いました?」

後半の言葉は聞こえていなかったようだ。

「ううん、別になんでもないわ。ちーちゃんの彼、すごく大事にしているのね。可愛い服、褒めて貰えるといいね。」

「はい♪」

嬉しそうに答える彼女に

“ああ、可愛い。可愛過ぎる!神様、ありがとう!”

そう思ったのだった。

それから、喫茶店を出て、電車に乗り、同じ車両で二人の近くにいたのだが結局、話し掛けずにいた。

それでもいい日だと思ったのだった。











 snowの日記
遂にライバル動き出しました。





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Last updated  June 30, 2016 12:58:33 AM
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