Angel

Angel

全て | 日々の日記 | 小説
July 1, 2016
XML
カテゴリ: 日々の日記
        『 もう一度君と ~ 幼き約束 ~ 』




 残酷な程時間が進むのは早い。残された自由な時間

それまでにもう一度だけ君に逢いたい。





 広々とした広大な敷地に日本家屋の平屋の広大な屋敷。その一室で告げられる一言

それは高校に上がってすぐのことだった。

「早苗。お前も高校生になった前から離していた通り16歳になった日には約束通り結納を行う。」

「分かっておりますお父様。ですが、私はまだまだ学びたいこともあります。それに私は彼のことを・・・・・・」

畳の部屋に正座に正装姿の父と娘、そして母。



「貴方、そんなに怒らないで!早苗、解っているでしょ!貴方は大事な跡取り娘なのよ!」

父も母も後継者としての器として育って来た。だけど、私はそれが嫌だった。恋も遊びも友達も全てが決められていて何一つ自由にならない。

そんな私も一度だけ出逢った同じ年頃の男の子ともう一度逢いたいと思っていた。初恋だった。その恋が成熟するとも思っていないが、だけど親の言いなりになったまま結婚をしたくなかった。

母も父の意見に賛成する中引っ繰り返す手札が手元にはない。

「御待ちなさい!」

障子が突然開き、そこにいたのは祖母だった。現当主の父の母、先代当主の妻であり、今でも権力を持つ人である。

「お母様。どうなさったのですか?」

「どうなさったもありません。早苗はまだ高校生になったばかりですよ!勉学に励むのが当然でしょう!それなのに貴方達とくれば!」

「咲。落ち着きなさい。」

また、一人増えた。祖父だ。その後ろには祖父に仕える秘書の方も一緒。

「だけど、早苗が可哀想じゃありませんの!」



「お父様まで、私に全て一任すると言ったではありませんか。」

父は焦っていた。

「確かに、そうは言ったが勉学等を疎かにするようなことは許してはいない。」

「お爺様。私はもっと勉強もしたいし、それに・・・・・・」

これはと一塁のチャンスとばかりに申してみた。



祖母は見抜いていた。

「早苗、まだ貴女そんなことを!!貴女には香月家の婚約者がいるのよ。分かっているの!」

母に咎めれらた。

「待ちなさい。早苗。そなたは結婚出来る歳となる。それまでにそなたに時間をやろう。」

祖父は言う。

「それって・・・・・・」

「早苗。貴女の自由な時間を与えましょう。ただし、勉学など疎かにしないことが条件ですがね。貴女が16歳になる日までが期限よ。それまでに結果を出しなさい。」

祖母はそう告げる。

「そう言う事だ。咲の言うとおり、想う人があるのならば、悔いのないように過ごしなさい。孝、香苗よいな。」

祖父の発言は、党首の座を譲ってもなお、力があった。両親は何も言えず従うことになった。

「お爺様達、ありがとうございます。」

祖父母にお礼を言い、そこから高校生活と習い事などをしながら、昔出逢ったあの少年を探すのだった。






 snowの日記
今回はちゃんと終わればいいな。
7月に入ったよ。
夏だよ。梅雨明けないよ。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  August 25, 2016 12:55:58 AM
コメント(0) | コメントを書く


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ
画像認証
上の画像で表示されている数字を入力して下さい。


利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: