ナースのつぶやき

ナースのつぶやき

冷やし方(クーリング)


  39~40℃の熱で、脳が障害を受けることはなく、
  また、通常の感染による発熱では
  脳に障害をきたすような41.5℃を越える発熱は、
  体の防御反応が働くため、見られない・・とのこと。

  そうなってくると、熱は
  「薬や氷を使って無理に下げる必要がない」と
  いう事になってきます。

  ただ、「高熱が持続して、体力を消耗している」場合や
     「冷やすことで気持ちよく過ごせる」場合などは、
  積極的に冷やして良いと思います。

  私は、38度を越えて、半ばごろから冷やし始めます。
 (どの程度冷やすかは、その人の「元気さ」をみて考えます。)

  小児や、老人の場合
 「冷たすぎる」事でかえって苦痛を感じる場合もありますから、
 「何が何でも冷やさなくてはいけない」訳ではないことを
  覚えておきましょう。

高熱の場合のクーリング
  体の表面を太い血管(動脈)が走っている場所を冷やすことで、
  血液の温度を下げる効果を期待します。
  左右両方の 首(頚部)、脇(えきか)、太ももの付け根(鼠頚)を
  氷をはさむ・当てるなどして冷やします。

  ただ、「冷たすぎる」ことで、
  血管を収縮させてしまうと冷却効率が悪くなるので、
  冷たければ冷たいほど良いというわけではないのです。
  氷にタオルを巻くなどの工夫をしてください。

 また、部分的なクーリングを嫌がる小児などでは
 冷たく冷やした大判のタオルを、
 大きなビニール袋に入れ、冷却マットのようなものを作り
 その上に眠らせたりすることで、クーリングする場合もあります。

 微温等を含ませたスポンジや、タオルで体を拭く行為も、
 1℃は体温を下げます。(本人の苦痛にならない程度にやってね)

 アメリカでは、赤ちゃんの発熱時には
 裸に近い薄着をさせて熱を放散させて解熱を測ります。
 (お布団で暖める日本とは逆の発想です。)

 ちなみに、水枕やおでこの冷却は「体温を下げる効果」ではなく、
 「冷えて気持ちよい」効果を期待して、使用してください。


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