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この間、婦人科検診に行ってきました。 最近は、「20歳を過ぎたら、1年に1回は検診を受けましょう」 なんですね~。 前回の検診から、はや4~5年はたってますからね~。 ちょっとどきどきしながらの検診でした。 しかも、婦人科って、診察を受けるのに抵抗が・・・。 女医さんでも、やっぱり恥ずかしいんだもの。 やっぱ、痛いし。 でも、あんなりにも頻繁に下腹部が痛いので、覚悟を決めて検診へ。 診察してもらった段階では、「異常なし」。 細胞診の結果が出るのが二週間後。 で、先日結果が届きました。 「今回は異常なし。今後も1年に1回は検診を受けましょう」 というコメントをいただきました。 一安心ですが、このお腹の痛さとは根気良く付き合っていかないと いけないのかぁ・・・とやや複雑な心境。 医師にも、「そういう体質の人もいますから」っていわれたし。 でも、一番気になった一言は・・・ 「年齢的にも、検診は1年に1回受けてくださいね」 年齢的にも・・・。 すんませんねぇ~、若くなくて。 がんばって健康管理しま~す。
2005年12月15日
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最近面白いニュースを読んだ。 それは、タイなどのアジア圏での事なんだけど、 「医療ツアー」というのがあるらしい。 それは、「質の高い医療」が「格安料金」で受けられるというのが 売りの商売なのだが、実際・国によって「医療費」に格差があるのも 事実で、世界各地からお客さんが来るらしい。 もちろん、近隣の国も同様の「サービス・商品」を打ち出している訳で 「医療」という「商売」での過酷な競争が繰り広げられているらしい。 「医療」自体の質はもちろん、外国人向けの「通訳」の配置、 5星ホテルさながらの「病院施設」など、完璧なサービスが 配備されている。 もちろん、「医療」だけでなく、「観光」もできる国に人気が集中し 「患者」兼「観光客」がやってくるらしい。 日本ではまだまだこんな感覚は無いよね。 病院で、「利益追求」する事自体にまだなんとなく 引け目を感じるというか、「大きな声では言えない」感じだもの。 でも、こうやって「競争」の中で医療を発達させていくのも ある種刺激的で、いいのかも・・と思ったりもする。 もちろん、金儲けだけに走ると、「倫理面」で問題が生じるだろうけど。 すくなくとも、こうやって「商売」として考えたら、 横柄なお医者や、看護師はいなくなる・・・・かな???
2005年12月05日
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昨日は勤労感謝の日だったらしい。 ごめんなさい、ついさっきその事実に気が付きました。 えっと、昨日はたくさん働きましたよ。 前の日から、パイ生地を仕込んで合ったので、 パンプキンパイと、アップルパイを焼きました。 それから、久しぶりにシナモンロールを焼いて、 初挑戦で、ターキーを焼きました。 解剖実習さながらの、グロイターキーちゃんを、せっせと 水で洗い、良く拭いて、( 内臓は綺麗に出してあったけど、 血の塊とか付いてたりするのね)お野菜と、ハーブを炒めたのを お腹に詰め詰めして、オーブンで3時間やきました。 で、グレービーソースという肉汁をスープでわって、とろみをつけた ソースを作って、完了。 アメリカの「サンクスギビング」をまねして、パーティーでした。 お料理はなかなかよい出来でしたが、 明らかに、カロリーオーバー。 糖分と油分の過剰摂取ですな。 食生活の欧米化、恐るべし。 それにしても、一日中せっせとクッキング。 なんともはや、幸せでした・・・・(*゚ー゚)。
2005年11月24日
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喉の不快感がつよいので、診察をした時のこと。 症状は・・? 時々、喉の外側からの刺すような痛み。 後は、圧迫感と、時々息苦しさ。 ふ~む。 甲状腺は腫れてはなさそう・・と、医師。 ちょっと一安心。 喉を診ても赤味もそれほどなく・・ ファイバーを入れてみる。 声帯が大きく、赤味があるといわれたけど、それが もともとそうなのか、今軽く炎症を起こしているのかは 判別できないといわれた。 で、抗生剤と痛み止めを処方された。 で、内服したけど効かず。 さらに様子をみるけど、症状軽快せず。 今度は、内科で健康診断のついでに医師に聞いてみた。 かくかくしかじかで、一向に喉がよくならない・・と。 で、その医師。 たった、ひとこと。 「たぶん、気のせいでしょ。」 おやっっ?? 喉も見ず、触診もせず?? 気のせい??? それって、診断?? 見事ですな。 カルテにはどうやって書くのでしょうか? 検診だから、軽くあしらわれたのでしょうかねぇ・・。 なんだか、やな感じ~っと思いつつ、そそくさと帰宅。 あの医師とはもうご縁は無いでしょう。 ほんと、「いいお医者さん」を見つけるのって、大変ですわ。
2005年11月22日
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なぜだか、体調が崩れると出てくる症状というか、 体のサインって、ありませんか? 風邪を引くときは、必ず鼻から、とか喉から・・とか、 『お決まり』のパターンってないでしょうか? 最近の、私の体調不良のバロメーターは 「喉」。 とにかく、息苦しいというか、圧迫感がでるんですよね。 で、次の日には風邪症状が出たり、腹痛に見舞われたり、 なぜ「喉」なのかは、今も謎です。 最初に、喉の異変に気が付いてから1ヶ月くらい症状が持続した時は かなり焦りましたけどね・・・。 自分の体とは、上手に付き合っていくしかないなぁ~と 思いながら、毎日を過ごしています。 みなさんにも、そんな「体からのサイン」ありませんか?
2005年11月21日
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何故か、だんな様は口内炎が出来やすい。 だんな様の自己診断によれば、 「元来、慢性的なビタミン欠乏症」 なのだそうだ。 なんでも、小学生の時「脚気」のテスト(?)か診断(?)かで、 ひざの下を叩かれた時に、クラスの中でたった一人だけ、 足がピォコーンと上がらなかったのだとか・・・。 それ以来、彼は「ビタミン欠乏症」という看板を背負っているらしい。 しかし、新米奥さんとしては、 だんな様の食事と健康管理に不備があるといわれるのも嫌なので キイタ?( ゚д゚)オクサン(゚д゚ )アラヤダワァ たかが口内炎でも見過ごしにはできませぬ。 でも、食事は結構お野菜満点なんだよね。 たんぱく質も忘れてないし・・。 後は、睡眠不足を解消せねばねぇ~。 な~んて、主婦の鏡のようなことをいってはいますが、 実は、過去にものすごいビッグな口内炎を見たことがあるので、 ちょっとビビってるだけなのです。 友達のだんな様に出来た口内炎。 かなり、重症でした。お口の中に、(舌の上に) カリフラワーが・・・・・。Σ(゚Д゚;エーッ! どうぞ、あそこまでひどくなりませんように・・・。 っていうか、意地でも早期治療です。 だって、だんな様の口の中にカリフラワーなんて・・・・・ 怖いんだもん。 (((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
2005年11月20日
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最近ニュースをみていると、 またまた「鳥インフルエンザ」が心配になってきましたね。 時期的にも、風邪やインフルエンザの流行も心配なうえ、 「鳥インフルエンザ」って、未知な部分が多くて不安ですよね~。 健康面でもそうですが、他に心配なことの一つが 「タミフル」の需要と供給バランスが取れるかですね~。 鳥インフルエンザの感染が確認されている発展途上国での 「タミフル」の需要が激増する気配の今日この頃、 過剰な「タミフル」への信頼や、「心配」しすぎで、 日本人が一斉にタミフルの在庫確保に血眼になって 必要以上に多量の「タミフル」を抱え込む・・・ そして、世界的な過剰需要の引き金を引いてしまう・・・ そんな、シナリヲが見えるような・・恐ろしい。 日本人は薬に頼りすぎですわ。 インフルエンザはタミフルでしか治らないと思ってない? 基本的な治療は、「安静・休養」です。 風邪と一緒。 タミフルが無くても治るから。 抗生剤に飛びついて、MRSAを撒き散らす結果になった過去の 苦い経験を忘れないようにしないとね。 「効く薬」をとにかくどんどん処方したがる医者も、 「効く薬」をとにかく欲しがる患者も、 「効く薬」をとにかくネタにしたがるマスコミも とにかく、みんな落ち着いて考えましょう。 まずは、予防。 まずは、健康管理。 病気になったら、最小限のお薬と、最大限の安静で 体を元気にしましょう。 タミフルに踊らされない事を願います。 そして、なにより「鳥インフルエンザ」これ以上感染拡大しないと いいですけどね・・・。
2005年11月18日
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健康管理というと、どんなことをしているでしょうか? 最近、「健康診断」を呼びかけるポスターとかが 結構目に付くようになってきたのは、私が気にしているからなのか、 啓発活動が進んできたからなのか・・。 とにかく、「健康診断」は大切だと思う。 多忙な毎日を送っている人が大半の日本社会で、 以前は「忙しくて、とてもそんな暇はない」と、 ないがしろにされていた感じのある健康診断だけど、 この数年間の健康ブームにもあやかって、だいぶ 定着してきたのではないだろうか? でも、もっと若い世代のうちから 積極的に健康診断を活用してもらいたいと思う。 健康診断をかたくなに拒む友人に話を聞くと、 面白い答えが返ってくる。 「病院が嫌いだから」 「病気が見つかるのが怖いから」 などなど、理由を挙げればキリがないが、 検診は怖い物ではない。 あら捜しをする物でもないし、そこで何か見つかったからといって、 大抵は死を意味する物でもない。 むしろ、「早期発見・早期治療」である。 健康に自身のある方なら、健康証明をするつもりで、行けばいい。 そう、何より少し考えてほしいのが、 『「健康な自分」について知る。』事の大切さである。 ホームドクターを持つ習慣のない日本では、この発想はまだまだ 根付いてはいないが、みなさんはどうだろう? 自分の「正常値」を把握しているだろうか? 病気ではないのだが、検査をしてみると 「標準的な正常値」からはみ出した値を、習慣的に持っている 場合もある。 「体質」として、片付ける場合もあるだろうが、 健康に支障なく生活していて、医師からも治療の必要性がないと いわれる範囲内での、体の特徴とでもいうんだろうか。 まさに、「オリジナリティー」「個性」の部分なのかもしれない。 この、「自分の正常値」を知っておくこと、 医師に知っておいてもらうことはとても大切だ。 同じ、貧血の値を示した場合でも、普段から貧血であるのか、 もともとはかなり血が濃いような人が、急激に貧血を起こしているのか では緊急性が違ってくる。 何か、しこりがあったとしても「前はどうだったのか?」 が分からないと、診断に困る場合もある。 まずは自分の体の「健康・正常な状態」を知る事からはじめよう!! そう思えば、検診も「怖い」ものではなくなるはず。 車を車検に出すように、メンテナンスは定期的にね。
2005年11月15日
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「医療費の削減」という話題は、最近よく耳にするようになってきた。 以前から、医療の現場でも 「経営意識」「コストダウン」 という言葉が出てはきているが、おかしなことに 医療の現場では、あまりにも「経営」「利益」を追求すると、 「ひんしゅく」を買う傾向にもある。 まあ、「人の命」と「お金」どっちが「大切」なのか? というジレンマがそこにはあるみたいだけど、 要は、本当に「必要な物」と「不必要な物」の見極めを いかにしていくかという事だろう。 なにやら、医療報酬の削減・老人医療の見直しがされるらしい。 「老人」=「弱者」ではなく、 相応の収入のある人には、医療費を負担してもらう・・ これには賛成。 でも、ちゃんと「本当に助けの必要な」「弱者」を見逃さない システム作りも大切だろう。 今は、定職に付かなかったり、「納税」をしない社会人層が増えている。 そういった人が「納税者」と同じ、サービスを受けるのは 不公平感が出てくる。 かなり厳しい話だが、今後確実にアメリカのような 「貧富の差」は生じてくるだろう。 病院にかかれりたくても、保険がなくて・・ お金がなくて・・「病院に行けない」層が出来てくるだろう。 それが、ある種の「きっかけ」作りになって、 もっと保険制度や、健康管理について見直されるならいいけど・・。 病気になったらどうする? ではなくて、 病気にならないようにどうする? を考える時代である。
2005年11月14日
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だんだん寒くなってきましたね。 寒い中、就職活動してますが、なかなか自分の思い描いている ような職がなくて・・贅沢を言っているつもりはないんだけど、 以前住んでいた所と、現在の住まいの環境がだいぶ違うのも あって、病院の特色というか、地域性の違いでしょうねΣ(・ε・;) 自分がやりたいと思える仕事場が見つかるまで、もうちょっと 粘ってみようかと思います。 ファイトォ*:.。..。.:*・゚(n‘∀‘)η゚・*:.。..。.:*!!!☆ さて、そうこうしながら、最近気になっているのが サプリメントアドバイザーとかいう資格。(゚Д゚ )ムハァ もともと、サプリは愛用するほうだし、 看護師としての知識に、サプリ・・というか栄養学的な知識が 加わるのは、いいことかな・・と思いまして。 いまから、ちょと調べてお勉強でもしてみようかと思います。 最近の医療費の問題や、日本の医療体制などを見ていて いろいろ考えるんですけど、 「治療」医療から、「予防」医療への転換をしていかないと いけなくなってきてますね。 なにせ、「保険料」「医療費」を削減しないといけない時代ですから。 それには、いろいろ考えなくちゃいけないことがゴロゴロありますな。 というわけで、今後予防医療について、 色々つぶやいてみようかと思います。し^-^)よろしく
2005年11月12日
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本格的な冬支度をしたついでに、模様替えなんぞしてみたりしたら、 毎日の忙しいこと・・。 そんな中でも、お仕事から帰っただんなさんと、その日のニュースを チェックしながら、ああでもない、こうでもないとお話するのですが、 気になったのが 最近のエイズの統計。 やっぱり、20~30代の感染・発症が増えている。 文章の中で、「もはや当たり前の病気」という表現がされていたが、 そのわりには行政の対応が「亀」。 世間の危機感も「皆無」に等しくないだろうか? みんな、まさか自分は関係ない・・と思ってる・・傾向ないですか? 公共広告機構のCMで、 「彼氏の、元カノの、元カレの、彼女の、彼氏の・・・」というやつ みた事ありますか? ようするに、不特定多数の人間とSEXしていないと思っていても、 付き合っている相手、もしくは自分の過去にさかのぼるとかなりの 人たちとつながってる可能性があって、 そのうちのだれかが、「感染者」であって、今の自分に影響を与えている 可能性は十分にありますよ~。 あなたは、本当に大丈夫といえますか? という内容なんですけどね。 これって、HIV検査を受けましょう!という教育目的なんだと 思うけど、保健所で受けられる検査は無料・匿名で可能とはいえ、 まだまだ一般的ではないよね。 時間外にも検査を受けられるようになってきていたり、検査結果が早急に 分かるよう改善は図られているみたいだけど、 やっぱり個人・個人の意識の問題が一番大きいかな。 もう、外国だけや、特殊なジャンルの人たちの病気じゃないし、 潜伏期間の事・治療のこと・症状の事など、 もっとちゃんと学ばないといけない。 もっと、自分の体を守ることにしっかり目を向けたら、 少なくとも援交なんてとんでもない・・って思ってもらえるかしら? 恋人同士のセックスですら、リスクを考えないといけないくらいだよね。 とにかく、日本人・目をさませ~。 危機は迫ってるぞ~。 アスベストがどうのこうのと騒いでいるが、 同様に死者多数・・ってなってからエイズについて騒いでも 後の祭りだからね。 転ばぬ先の杖。 自分の身は、自分で守り、自己管理していきましょう。 ちなみに、入院時の感染症検査にHIVが追加されないのは、なぜ? 検討中なのかしら? さらに、ちなみに・・学校とか会社市町村の検診とかでも 「一般項目」として、HIV検査をはじめないといけないでしょうね。 早急にお願いします。 なにせ、早期発見・早期治療が「鍵」ですから。 防げる病気はちゃんと防いでいきましょうね。
2005年11月08日
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「患者さんに平等に接する」 これは、色々な意味で大切なことだけど、 色々な面で、結構難しかったりする。 一つに、病気に対する偏見がある。 偏見なしに、患者さんを平等に看ているか・・・ 時々自問自答。 世間を騒がせた「薬剤による感染」。 例えば、エイズや肝炎。 同じ病気でも、「薬剤による感染者」は被害者で、 全てにおいて、「かわいそうに・・」と思ってもらえる風潮。 そのほかの理由での感染者は、 「どんな経路で?」 「何故?」 と思われ、 「自業自得」 というレッテルを貼られたりする事も、ないとはいえない現実。 「差別」的な風潮は下火になりつつあるが、 「区別」したがる風潮はしっかり根付いている。(気がする) 病気を公表する人は、大抵 「この病気になったのは、自分には非が無い」 ケースであり、その事をしっかり主張する。 じゃあ、そうではない人は? まだまだ、社会的には厳しいかもしれないが、 看護師の自分の目はしっかりと患者さんの本質を捉えなければ・・と 自問自答する。 もし、明らかに「自業自得」と思える病気であっても、 「苦しみ」は和らげてあげたい 「悲しみ」に希望を与えてあげたい 「病」を癒してあげたい そう思う心や、看護する手は、誰にも平等でなくちゃいけない・・ これから、HIVや十代の性感染症などが激増してくるだろう 薬物中毒や、自殺未遂者なども増加するだろう・・ 「誰が」、「何をして」、「こうなったのか」・・・に惑わされず 今目の前にいる患者さんをどこまで受け止め、受け入れていけるか・・ どこまで「平等」に接していけるか・・ これって、結構難題だと思う。
2005年11月04日
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森医師の伝説のほんの1ページ。 かわいいおばあちゃんは、最近どうもご飯が全く食べられないらしく、 おじいちゃんに連れられて来院。 おじいちゃんの付き添い付きでの入院となった。 これがまたおしどり夫婦で、おじいちゃんがまめなこと。 おばあちゃんの為ならなんでもやります・・ おばあちゃんが可愛くて仕方ない様子。 おばあちゃんの方も、おじいちゃんだけが頼りで、 おじいちゃんなしでは生きていけないわぁ~っていう様子。 入院後、やっぱり給食も1口、2口しか食べられず、 高カロリーの栄養ドリンク系を頑張って飲んでみる物の、 激しい下痢を起こしてしまい、中止。 点滴をしようにも、血管がな~い。 毎朝、毎朝、手を温め・どうにかこうにか頑張って よ~やく何とか点滴ができる状態・・。 しかし、とうとう誰がどう頑張っても点滴が入らなくなってきた。 そこで、森医師「高カロリー輸液」への切り替えをようやく決意。 CV挿入となった。 しかし、これがまた入らない。 もともと痛みに弱いおばあちゃんが、泣くし、叫ぶし、 おじいちゃんが手を握って叱咤激励するし・・・で 多分、声だけ聞いたらとても病院での出来事ではないような、 一種異様な雰囲気に包まれた。 しかし、何度やってもカテーテルが進まない。 額に汗をかいての森医師のトライが続く。 挙句の果てには、いらいらが募ってメガネがじゃまになり、 メガネをはずしてのトライ。 それでも駄目で、 なぜかベットに登って、馬乗りになってのトライ。 しかし、入らず。 汗だくになり、精も魂も尽き果てた様子の森医師。 額の汗を拭いながらこういった。 「点滴はいいから、 しっかり食べて!!頑張って!!」 そういって、おばあちゃんを激励してから、 さっさと病室を去っていく。 しばしの沈黙の後・・・ 「食べれんで入院したんじゃけど・・・・」 と、控えめにおじいちゃんがいった。 はい、確かにおっしゃるとおりです。 明らかに、彼(森医師)が間違ってます。 その後、必死で何とかその場を取り繕い 病室から逃げ帰る看護師。 生きた心地がしない。 その後、時間をかけてだんだんとおばあちゃんの食欲は戻り 退院の日を迎えた。 いや~、自己治癒力って素晴らしいですねぇ~。 それに引き換えうちの医者は・・・。 という、お粗末なお話しでした・・・。
2005年11月01日
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義雄さんは、入院患者。 なんと、92歳。 丸い顔がポテポテしていて、いつもニコニコ朗らかで、 「どうも、どうも」 が口癖で、と~~~~~~~~~~~~~~っても可愛らしい。 そんなアイドル的存在の義雄君でも、認知症は強く そのせいか、施設入所となった。 今回は、その検診とお預かりをかねての入院。 「どうも、どうも」 と軽く会釈をしながら、気が向くと なにげな~~~~く徘徊に出かけようとするので、 その度にナースステーションにご招待となるのが日課だった。 やさしい義雄さんは、いつでも看護師の動きを観察しながら 「ほ~っっ」 と歓心したり、 「大変ですなぁ・・・」 と労をねぎらってくれたり、 たまには、メモ帳作りをしてくれたり・・・ ちょっと疲れたりすると、 「どうも、どうも・・」 と挨拶しながら、病室に横になりに帰って行くのだった。 そんなある日、義雄さんはわたしの隣の椅子に腰掛けた。 「あんたさんは、もう結婚されとるんかな?」 義雄さんが、そう尋ねた。 ご老人によくある、会話の流れ。 そこにすかさず、先輩が割り込んでくる。 「ま~あだ、嫁の貰い手がないんやよ~っ」 と、自分の事を棚にあげて先輩が大げさにいうから、 義雄さんも、いつも以上に目をクリクリさせながら、 「ま~んだ嫁にいっとらんのかね~」 と驚く。 カワイイ。 そこへ、先輩が追い討ち。 「ちょっと、義雄さん。この子嫁にもらってあげて」 「へぇ??」 と驚く義雄さん。 しばし、考え込んでいる。 その姿があんまりにもかわいいので、 あたしも、調子に乗って、 「よろしくお願いします」 と頭を下げてみた。 すると、義雄さん・・多分入院して初めて・・怒った。 「そんな無責任なことできますか!!」 「わしは、90越えとりますでな・・。 もうすぐお迎えもくるかもしれん・・・。 こんな若い嫁さんもらって、後に残していったら可愛そうだ!!」 と力説。 じ~ん。 なんていい人なの・・・。 しかし、先輩は何故か爆笑。 でも、わたしは義雄さんの優しさに、ちょっと感動。 もう既に先立たれてはいるが、義雄さんの奥さんは 生前さぞかし大切にされたんだろうな・・。 その後、義雄さんは何度か 「嫁にはもらえんでな・・」 と優しく念を押した後、ベットに戻っていった。 優しい義雄さん。 しかし、ふと思った。 あたし、ふられたのか???? ちと複雑な心境。 まさか、「92歳・男性」にふられるとは・・・。 恋愛プロフィールに汚点?? ま、これも貴重な体験ですかね・・・(笑)。
2005年10月31日
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寝たきりの患者の硬縮予防、筋肉の緊張の緩和、床ずれなどのトラブルの 防止・ケアとして、「うつぶせ療法」というものがある。 その文献を読んでいて、ふと気になった一行。 「手のひらをベットに押し当てる姿勢は、中枢神経の活性効果が見込まれ ており、 無関心やせん妄などのあった患者が、精神的に安定するなどの効果がある なるほど。 手のひらには、そんな仕組みがあるのか・・と感心。 確かに、人を励ます時ぎゅっと手を握って、「頑張ってね」といったり、 涙ながらにお別れをする際に、ぎゅっと手を握ったり、 大丈夫だよ・・とやさしく傍にいる時も、手を握ったりする。 人に気持ちを伝えたり、 人からの気持ちが伝わったり、 「手のひら」には不思議な力があるように思う。 東洋医学でいうところの「気」が伝わるというやつだろうか。 ハンドパワーとでもいったほうがいいのか、 理屈じゃない何かがあるよね。 「手当て」っていう言葉の意味をしばし考えてみたりして。
2005年10月27日
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昨日「リハビリ」の事を書いていて、思い出した患者さんが一人。 彼女は、筋金入りの「リハビリ嫌い」。 正確には、 「苦労したくない」 「しんどいのはイヤ」 「楽をしたい」 「わたしの言う事は何でも聞いてくれなくちゃイヤ」 という性格。 たまたま、彼女とは家族ぐるみのお付き合い・・という別の患者さんが いたのだが、どうやら相当の「箱入り娘」だったらしい。 箱入り娘といえば響きはいいが、その駄々っ子ぶりには誰もが手を焼き、 お見舞いに来た人は呆れてかえって行くといった様子だった。 でも、彼女はそんな自分自身が不憫でならない。 どうして、わたしがこんな目にあうの・・・? それが、彼女の中に渦巻いていた言葉だったようだ。 時々、そうつぶやいては涙ぐんでいた。 脳梗塞による右上下肢の麻痺。 実はうちの病院にはリハビリ目的で転院してきたのだが、彼女にはさっぱり リハビリに対する意欲が無い。 夫が面倒を見てくれるからいい。 夫が面倒を見れないなら、家政婦を雇えばいい。 リハビリを勧める人は、「冷たい、意地悪な人」 何でもやってくれる人は、「やさしい、親切な人」 う~ん、手ごわい。 そうこうしているうちに、彼女の「何もしたくない」気持ちは どんどん成長していき、 「ご飯を噛むのがめんどくさい」 とのことで、食事は常食→軟菜→刻みとなり、本人は全く噛む必要のない 流動食まで希望した。 (おやつはおせんべいでも何でも食べてましたが・・) 最終的には、彼女の訴えにだんなさんが折れた。 ある日突然転院するという話しがでた。 なんでも、知り合いの口利きで、 「寝たきり大歓迎」 「何から何までお世話します」 という病院を、自宅近くに見つけてきたというのだ。 彼女は大喜びした。 でもそれって、 もう自宅には帰れないって言う事だよ。 寝たきりになるって、楽なことじゃないよ。 夜中に目が覚めて、寝返りを打とうと思っても動けない。 あそこのジュースを取ろうと思っても、届かない。 ちょっと前までできていた事が、どう頑張ってもできなくなる・・ リハビリをしなかったら・・ わずかな時間であっという間に筋肉が落ち、 関節が硬縮し、動けなくなるんだよ・・・。 彼女の転院の日。嬉しそうな彼女とは裏腹に、 わたしの頭の中には「ドナドナ」が流れていた。 「人間の体は、動くために作られている」 決して、横たわり続けるようには、設計されていない緻密な構造。 だから、「動かない事」で思いも寄らない、様々な弊害が どんどん生じる。 脳も、消化器も、呼吸器も、筋肉も、神経も、 「運動」という刺激を欲しがっている。 そう感じる事がある。 そして、それが生きるっていう事なのかなぁ・・とも思う。 小さく産まれて、そして努力して様々な「能力」を獲得していく。 動くこと、歩くこと、話すこと、食べること・・。 当たり前のことのようで、それは当たり前じゃない。 「努力」して「獲得」した「能力」なんだ。 それをいかに維持していくか。 障害を受けたときに、いかにして回復へと導くか。 「元気になりたい!」 「頑張ろう!」 そう思ってもらうのがまずは出発点。 でも、それが一番むずかしかったりする・・・・。
2005年10月26日
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病院スタッフ いてくれたらいいなシリ~ズ その2 リハビリテーションスタッフ(病棟専属) もしかしたら、どこかの病院にはもう既にこんなシステムがあるのかも 知れませんが、わたしはお目にかかってないので・・。 願望として書きますね。 え~と、大体どの病院にもリハビリスタッフ・・ 理学療法士・作業療法士・ 言語療法士・音楽療法士・鍼灸師など、 専門スタッフがいると思うんですけど、 果たしてどれくらいの時間を病棟で過ごされるでしょうか? というより、病棟専属のリハビリスタッフっていますか? 大体は、リハビリ室なるものがあって、 そこから病棟へ出張してくる形じゃ ないかと思うんですよね。 一人当たりどうでしょうか・・20分とかの時間をベットサイドリハビリに 費やすのでしょうか? で、その日のリハビリは終わってしまう。 もったいない。 このひと言です・・。 それでは、ADLは向上しません・・。 で、看護師が日常生活の中にリハビリを取り入れていく訳なんですけど、 ポータブルの移動とか、体位変換の時とか、時間を見つけて散歩とか・・ とにかく少しでもトレーニングや、硬縮予防を取り入れていく・・・ 努力はしているんですけど・・・。 あくまで、看護師は「リハビリの基礎」を知ってる程度なんですよね。 ものすごく言葉をきつくすると、「見よう見まね」の世界。 患者へのアプローチを考えるにあたって、これでいいのかな?と思う事は 多々あります。 で、思うんですよね~。 病棟専属のリハビリスタッフがいて、入院から一貫して患者の「リハビリ」 に関する評価をしてくれたら・・。 入院から一貫して、生活を見守り、リハビリを実施してくれたら・・ ど~んなにリハビリが充実するか・・と。 もちろん、看護師も協力するし、リハビリを適切に分担したり、 一緒に行ったりもすればいいと思うのね。 で、看護の視点と、リハビリの視点での意見交換もする。 いわゆる、チーム医療。 リハビリスタッフが、患者のアセスメントを書いてくれたり、 リハビリの評価をしてくれたりするけど、 1日数十分のお付き合いでは、患者の変化や日常生活を把握し切れてい・・ と思う事も度々・・・。 時には、リハビリ嫌いの患者の「名演技」に騙されて、えらく低いADLの 評価をしていたり・・・。 看護師が自力での車椅子移動を進めているのに、 リハビリではベットの上で寝返りの練習を進めていたりだとか・・・ ありえな~い!! といいたくなるくらい、認識に差が出てくる事すらあるのです。 そういえば、アメリカでは食事の時間になると患者をテーブルに座らせる 「移動」のためだけに、理学療法士が巡回してきてました。 つまりは、「寝た状態→起きる→座る」という一連の運動を、患者に適切に ・安全にさせるために、「プロ」がやってくる訳ですよ。 あ、ついでに「吸引」もそうでした。呼吸療法士とかだったかな、細かく 仕事が「分業」され、その道のスペシャリストがその都度登場。 まあ、あんまり分業しすぎても弊害はありますが・・・。 ともかく、病棟に「専属リハビリスタッフ」がいてくれたら、 「看護」・「リハビリ」の両方の質がど~んと上がるのではないかと思うの です。 もし、こんなシステムの病院で働いている人がいたら、 どんな現場か教えてくださ~い。
2005年10月25日
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病院スタッフ 「いてくれたらいいな」シリ~ズ。 その1 : コーディネーター 最近は、大病院とか、高度の専門医療をする病院ではちらほらお耳に かかるかもしれないけど、まだまだ遠い存在なのが、この 「コーディネーター」さんだと思う。 移植コーディネーターとかは聞いたりするけど、一般病棟で活躍する コーディネーターさんが欲しい。 (と思ってます。) 例えば、医師から病状説明を聞いたけど・・やっぱり良く分からない でも、医師にもう一度聞きなおすのは・・・と、患者さんが思っている 時に、気軽に相談できる相手として、コーディネーターさんがいてくれたら 例えば、転床などで病棟や診療科が変わったときでも、今までに確立して きた看護が継続されるように、パイプ役としてのコーディネーターさんが いてくれたら・・(もちろん、申し送りはしますが・・) 他にも、たくさんの場面で「コーディネーター」の必要性を感じています が、一番大切なのは 「純粋に患者側に立ち、 患者の意見・思い・理解について傾聴する医療スタッフ」 が必要と言う事。 そして、傾聴した後に 医療スタッフと患者の中間点に立ち、パイプ役になる存在が 必要じゃないだろうか? 大抵、今まではその役割を看護師が代行していた。 でも、患者のニーズの多様化、治療の多様化、家族関係の複雑化、 生死に関する価値観の多角化・・・など、 「看護」を専門とする「看護師」では十分に対応しきれない 「複雑な社会」が目の前に広がっている。 そろそろ、「看護の専門化」を真剣に考えてみないといけない。 とりあえずは、「コーディネーター」作って欲しいなぁ。
2005年10月24日
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冬の果物というと、みかん、りんご、あと柿。 みかんとりんごって、わりと飽きないし、良く食べるけど、 柿って、ちょっと別な感じ。 あたしだけかな? でも、柿って結構「すばらしい」果物なんだって。 ビタミンCは、レモンやイチゴに負けないくらい 外にも、ビタミンK、B1、B2、カロチン、ミネラルが 含まれているとか。 「柿しぶ」には、 活性酸素除去作用 抗菌・抗ウイルス作用 血圧効果作用 消臭作用 などがあって、 高血圧・脳卒中・二日酔い・むくみ・発熱疾患に効能があるとか。 へぇ~。 でも、何か食べにくい。 アレンジが効かないからかなぁ? 焼きりんご、焼きみかんはするけど、「焼き柿」って未知の世界。 柿のお菓子といえば、柿羊羹・柿ゼリー・柿ムース・柿サブレとかが 市販されているけど、家庭でできる「柿のお菓子」ってないよね? だれか、おすすめレシピがあったら教えて!! 果汁100%のジュースのシリーズにも「柿」ってないよね? このあいだ、家で「柿ジュース」に挑戦しようとしたけど、だんなさんが 嫌な顔をしたのでやめました。 確かに、美味しくはなさそう・・・。 体にいいものなら、美味しく食べたいしね。 やっぱり、普通に皮をむいて食べろっていう事なのかしら? でも、冬になるとたくさんもらうから、食べきれないのぉ~~。 だれか、「お薦めの柿の食べ方」教えて!!
2005年10月22日
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健康食品・サプリメント 薬ではない という言葉に安心感があるのか、 結構信奉者は多い。 奥様方の信心は特に篤く、せっせと だんな様・おじいちゃまに飲ませていたりする。 そんなある日、一人の被害者 患者さんが入院。 病名は忘れたが、とにかく衰弱している様子。 絶食で、高カロリー輸液となった。 だが、奥様の希望は 「食事は駄目でも、健康食品だけは続けたい」 という物だった。 しかし、病状的に許可できないため、奥様は渋々ながら納得された。 そして、数日後。 めでたく食事開始。 やってきました、嬉しそうな奥様登場。 片手には、ちゃっかり「健康食品」。 ぜひ飲ませてくださいと、病室に置いていかれたのだが・・・。 本当に健康食品なのか?? 見た目はどす黒い緑。 ジュースではなく、シェイクというか、おかゆ状というか・・ どろどろしていて、ところどころに確認不能物体が浮遊していて・・ また、量が半端じゃない。 一回の量が、お茶碗2杯くらいあるのだ。 この、「いかにもまずそうな感じ」が、逆に「健康に良さそう」なのだろうか? おそるおそる臭いを嗅いだ看護師が、 「ぎゃぁ~~~~っ」 と悲鳴を上げて逃げていった。 誰が食事介助をするか・・。 阿弥陀くじでも引きますか? とその時、弱々しい声で患者さんがいった 「そっ、それだけは勘弁してください・・・」 やっぱり? 全員一致で即決。 「健康食品」却下。 ちまたに出回る健康食品。 意外と、「健康被害」も多いのかも知れない・・・。
2005年10月21日
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みなさんは、「タバコ」吸われますか? 看護師の喫煙率って、何だか高そうなんですけど・・ 気のせいでしょうか? 医師も、結構タバコ吸う方多いですよね。 最近になって、看護協会から「看護職員の禁煙」についてのポスターが 掲示されたりしてますけど、実際には反応は薄い・・というか「無視」され てますな。 呼吸器学会などでは、「慢性呼吸不全と禁煙」についての話しがよく出るけ ど、現状としてなかなか禁煙活動が進まないのが現状ですしね。 というより、日本人ってタバコに対して「寛容・寛大」ですね。 海外の先進国のように、「タバコ=毒」という認識が薄いかなぁ~と 思います。 記憶にある限りでは、喫煙が原因となって重篤な疾患を発症した患者さんが タバコ会社を相手に訴訟を起こして・・いう報道もあまりないし・・・。 さわやか~な感じで、テレビや街頭で広告がばんばんされてるし・・。 それで、青少年に「タバコは20歳から」っていってもムリでしょ・・ という感じですね。自販機ですぐに買えるしね。 例えば、タバコのパッケージ一つとってもタバコの害については、 ちっちゃ~い文字で、片隅に「タバコの吸いすぎはあなたの健康を損ねる恐れがあるので・・」 みたいな「あいまいな」文章が「一応」書いてある。 これが、海外のタバコになると・・・ タバコのタールがへばりついて真っ黒になった「肺」や、 肺がんに冒された「肺」の写真がプリントされ、 「喫煙はあなたの健康を害するものです」とはっきり分かる文章が 「警告」として、記載されている。 タバコを吸うことで発がん性がどれだけ高まるか・・ タバコを吸うことで、何秒間にどれだけの細胞が死滅しているのか・・ など、「え~っっ!!?」という情報が正直に書かれている。 それでもよければどうぞタバコを吸ってください・・。 という状態。 ある種のインフォームドコンセントな訳です。 このたび、日本循環器学会など九学会の合同研究班が、 「禁煙ガイドライン」を作ったそうですが、興味深かったのが 「タバコを吸うのは『ニコチン依存症と関連疾患からなる喫煙病』であり、 喫煙者=患者は、『積極的禁煙治療を必要とする」 という一文です。 そうなんですよね~、「依存症」なんですよね。 「中毒」なんです。 その上、周りの人間の死亡率を上げたり・・害は多いです。 夫が喫煙者だと、妻の肺がん死亡率はあがりますし、 喫煙者がいる家庭では、子供の肺炎、気管支炎も増えます。 個人的には、カゼの罹患率も高くなると思っていますが・・。 本人および、周囲の人のために・・ 一番いいのは、『禁煙』。 最低でも、『分煙』。 でも、日本人に一番欠落していることは タバコに対する危機感 ・・かな。 タバコで人は死ぬんだ・・くらいの危機感をみんなが持てたら、 もっと喫煙者が禁煙しやすく、 健康で安全な社会を作れるかな・・と思います。 タバコで命を落とした・・そんな患者さんが実際に何人もいます。 その苦しみを見てきた者として、「タバコの害」をみなさんにもっと 切実にしってもらえたらな・・と思います。 みなさんは、「タバコ」について、「喫煙」「禁煙」について どのように考えていますか?
2005年10月20日
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田村さん(仮名)は、ちょっと内気なおじいちゃんだった。 肺炎で入院したのだが、病状がだいぶ安定してきたので、 個室から、大部屋に移り退院に向けて体をならしていく事になった。 「大部屋に引越しですかぁ~」 田村さんはちょっぴり心配そうにしていた。 「どんな人がいるんでしょうかねぇ・・」 そこで、こっそり大部屋に偵察に行った。 何気ない顔で、大部屋の様子を伺い、また個室へ戻ってくる。 また、大部屋のフロアーに行き、今度は談話室で少し過ごしてきた。 そうしているうちに、大部屋への「引越し」にも自信がついたらしく、 移床当日は、満面の笑みで、手を振って「引越し」していった。 その夜・・・・。 バターン!! と、勢いよくナースステーションのドアが開いた。 びっくりしてみると、大部屋のあるフロアーの看護師が仁王立ちに立って いる。 「ちょっと、あんたんとこ!!あんな患者送ってきて!!」 訳が分からないが、今日移床したのは、田村さんだけだし・・・ 彼が、どうかしたのだろうか? まさか、急変?? 「あたし、こんな事初めてだわよ!!!」 怒る彼女に促されて、現場に急行。 大部屋のあるフロアー。とある一室。そこは、小さな個室。 ドアを開けるまでもなく、 廊下まで水浸し。 何とかして、ドアを開けると、 部屋一面、水浸し。 そして、大破した洗面所の残骸が・・そこにあった・・・・。 ナースステーションには、 露出した水道管の元栓を締めるために、 頭からつま先まで水びたしになったスタッフ一名。 深夜の事件におびえている、個室の入院患者一名。 以上、被害者リスト。 そして、その隣には、しゅんとして小さくうなだれている 田村さん。 加害者・・とうか、どうやら「犯人」という立場らしい。 全員がただひたすらに、この出来事に驚いていたのだが、 田村さんは、激しく自分を責めているようだった。 しかし、田村さん自身も 「なにが、どうなったのかさっぱり覚えていない」 らしいのだ・・。 部屋を何とかして片付け、着替えをさせて、大丈夫だから・・・と 繰り返し話して聞かせて、患者二人を何とかベットに寝かせた。 そして、会議。 議題:「一体、何が起こったのか??」 被害者・加害者両方の、細切れの証言を付き合わせ、看護師の推測を 足すと、事件のあらましはこうだ。 部屋移動をして、緊張したままで田村さんは夜を迎えた。 夜中に目が覚めて、トイレに行った。 帰りがけ、おそらく部屋が分からなくなり、混乱。 とにかく、ひたすらに前進し、廊下の突き当たりの個室に辿り着く。 そして、ドアを開け、さらに前進。 部屋の洗面所に到達。 もうそれ以上すすめない。 ここからが、大切だ。 もうそれ以上進めない ↓ 部屋に帰れない ↓ 「どうしよう~!!!!」 ↓ 「どうしよう~~~~!!」 ↓ パニックの頂点を極める ↓ 「部屋にかえらなきゃ、でもこれが邪魔だ!!」 ↓ 常識では考えられない力の発揮 ↓ 「えいっ!!」 ↓ 「ばきっつ!!」(洗面所の水が溜まる白い部分が折られた) ↓ 洗面所大破に伴い、大量の水が放出 ↓ 冷たい水をかぶり、田村さんわれにかえる。 どうやら、こんな感じで事件は起こったらしい。 全ては、内気な田村さんが 「緊張しすぎた」事が、事件の発端らしい。 病室をかわると言う事でも、人によっては(まして、老人にとっては) 環境が大きく変わるという事なんだなぁ・・と しみじみ思わせてくれる事件でした。 しかし、洗面所ってあんなに簡単に壊れるものなのね・・ とうか、 「火事場の馬鹿力」って本当にあるのね・・。 勉強になりました。
2005年10月18日
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ちょっと前に、ばかな事をした事がある。 歯医者さんに行ったのであるが、 その日は、麻酔をかけた。 えらく麻酔の効きが良くて、下唇が右半分感覚が無かった。 帰宅してふと気がついた。 「麻酔って、いつ切れるんだろう?」 歯医者さんでは、そのことは何も伝えられなかった。 前に、聞いたことはあったんだけど・・ う~ん、思い出せない。 そんな事よりも、何よりも、 おなかがすいた。 それが、問題だった。 しばらく待ってみた。 唇の感覚は戻らない。 う~ん、お腹空いた。 しばらく待ってみた。 まだまだ、唇の感覚は戻らない。 う~ん、お腹空いた。 あっ、そうだ。 感覚の無い唇を噛まないように、指で唇を持ちながら ご飯を一口、二口、食べてみた。 食べれるジャン!! てなわけで、「指で唇を持ちながら」という変な格好で れっつ、いーと。 で、食べ始めたら、だんだん唇を持っているのがめんどくさくなり、 おおちゃくにも、普通に食べ始めた。 しばらく後・・ 何やら、得体の知れない感触のものを噛んでいる感覚が・・ もしや・・・ 慌てて鏡を見てみると・・ 案の定、下の唇が右半分血まみれ・・・。 ありゃありゃ。 試しに、鏡の前で咀嚼。 噛んでる、噛んでる。麻酔の効いてる右下の唇を噛んじゃってます。 しかも、麻酔が切れ始めたようで、噛まれている感触も分かる。 唇の裏側には、噛まれたというか、肉をえぐられた箇所が何箇所も・・ あたし、食べちゃったのね・・自分を。 「人食い人種」っていう人たちが本当にいるのかは知りませんが、 (実在するの?)彼らに対する理解の目が開けたような気がするわぁ・・ なんて思っているうちに、麻酔はどんどん切れ始め、 (もうちょっと、待ってれば良かった) もうれつな、痛みだけが残りけり・・・。 てな感じで、口内炎にならないようにするのが大変でした。 しかし、転んでもタダではおきぬ!! 神経が通ってるって事は、すごい事なんだぁ~と実感。 だって、唇も、ほっぺの裏側も、舌も、噛もうと思ったらいつでも噛める 非常にリスキーな場所にあるわけですよ。 いつだって、丈夫な「歯」に食いちぎられてもおかしくない。 しかし、毎日三食(もしくはそれ以上)ご飯を食べていても、うっかり 噛んでしまう事って、半年に1回くらいじゃないですか!! (根拠は特になし。) これって、すごい。 神経万歳! ちゃんと、神経が唇や舌やほっぺの内側を噛まないように管理・制御 してるってことでしょ? いや~、すごい。すごい。 じゃ、「神経」が働けなかったら? 一過性の麻酔ではなく、疾患による麻痺とかで機能が遮断されたら? そりゃ、えらいこっちゃ。 そりゃ、誤嚥もするわよ。 そう思ったら、麻痺のある患者さんの看護がおろそかにできないわ・・ と、ますます思うのです。 最近は、「誤嚥」にたいする研究、理解もだいぶ深まり、 「刻み食」を食べさせるといった危険行為もだいぶ排除されてきたと 思いますが、「嚥下機能・能力の評価」「嚥下訓練」「食事介助の方法」 など等も含めて、もっともっと普及・定着させていかなければならない事が たくさんあります。 よっしゃ、もっともっと勉強しますかね。
2005年10月17日
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花田さんは、肺癌の終末期患者だった。 お金持ちのおばあちゃまのようで、 入院とともに家政婦が付き添い、家族も割と頻繁に訪れていた。 花田さん自身は、認知症もあり、 入院の必要性も、自身の疾患についても理解はできない状態だった。 ベット上での体動でさえも、労作時の息切れや息苦しさがひどく、食欲も全くないため、酸素吸入をして、高カロリーの輸液をする事になった。 痛みというよりは、全身のけだるさ、違和感を日に日に強く感じ始めているのが気になったが、後は全体的に落ち着いている患者さんだった。 ただ、少し気になったのが家族との関わり。 家族が「質問」や「要望」を口にされる時、 決まって口にする言葉があった。「院長先生に直接きいてみますから、いいです」 「大切」だと思われる内容の会話は、大体この言葉で打ち切りにされた。 看護師のほうから、話しを持ちかけた時も同じで、 「しっかり話しを聞きたい」「大事な部分」に来ると、「院長先生に直接話してみますから、いいです」 と、話しは何度も打ち切られた。 看護師を馬鹿にしているとか、信頼していないという雰囲気ではない。 ただ、そこに見え隠れする「うちは、VIPですから」 というプライド。 う~ん。 家族とのコンタクトが十分に取れないのは、困りもの。 そして、そんなある日。 やっぱり、事件は起こったのだ。 とある検温の時間。 家政婦さんがタバコとライターを手にして、ベットサイドに立っている。「あ、ちょうどいいところにきた!」 家政婦さんが看護師を手招きする。「いま、ちょっとタバコを吸わせてあげようと思って」 何気ない一言だった・・・。 花田さんは、肺癌。 花田さんは、酸素使用中。 花田さんは、寝返りをするだけでも、呼吸苦を訴えてます。 で、今からタバコを吸うらしいです。 ・・・・・・・・。 殺す気?? 慌てて看護師は、喫煙を制した。というより、禁じた。 数時間後・・・・。 家族からのクレームの襲撃。「うちは、医院長先生からの喫煙の許可をいただいているのに、いち看護師が それを禁ずるとは何事ですか??」 というお怒り・お叱りだった。 慌てて、医院長に確認を取る。「なんだよ~、そんな怒る事ねぇじゃねぇか」 医院長は怒り狂う主任に驚いて慌てて弁解した。 何でも、花田さんは昔からかなりのヘビースモーカーだったらしい。 入院後も、家族は家政婦に何度となく 「たばこが吸いたい」と訴え、 家族もタバコが吸わせてあげられないことが忍びなくなったとの事。 で、森医師にお伺いを立てたところ、 森医師的には、 彼女の最期の願いを叶えるべく、喫煙を許可したとの事だった。「俺はなぁ・・今でも忘れない患者がいるんだ・・」 唐突に森医師が語りだす。 それは、肝癌の終末期患者の願い事だった。「病室で金魚が飼いたい」 森医師は、これを快く許可した。 個室だし、金魚くらいいいですよと。 で、運び込まれたのは、巨大な水槽とモーター。 これには誰もが面食らったらしいが、患者さんは最後の最後まで、金魚を飼えた事を喜び、亡くなったと・・。 森医師は過去の回想にふけりながら、遠くを見つめて続けた。 「それから、家族にもすごく感謝されてな・・。おれは、今でもそれが忘れられないんだよ・・」 そんな「いい医師」の自分を、どうやらちょっぴり誇らしげに思っているらしい。 森医師は、これでみんな納得しただろう・・といわんばかりに、悠々と「思い出ふけりタイム」に浸っている。 と、そこへ主任の冷たいまなざし&質問。「酸素吸入中に、どうやってタバコを吸うんですか??」 森医師無言。「大体、看護師にもその旨を報告してください。」 森医師再び無言。「ところで、今でも呼吸苦が強いのに、喫煙して呼吸状態が悪化したらどうするんですか?」 森医師さらに無言。 しかし、部の悪さを察して逃げの体制。「そりゃあよ・・・、苦しくなるのは家族も承知の上だよ」 本当に??? ちゃんと家族に、説明してくれてある訳??「まあ、後は家族と相談して、うまいことやってくれよ」 逃げる森医師。 完全な逃げ。 無責任・責任転嫁もはなはだしい。 ようするに、安請け合いしたわけね。 家族の前で、いい格好しただけな訳ね。 で、しりぬぐいは看護師の仕事。 何度も家族と話しをしてみた。 しかし、家族の希望はやはり「喫煙させる」ことだった。 認知症のある本人に、「タバコ吸いたい?」と聞けば、 「吸いたい」 と、答えてしまう。 家族は「認知症」に対して、の対応の仕方も理解できないままで、 何度も「タバコ吸いたい?」とたずね、帰ってくる同じ返事に 「やっぱりタバコを吸いたいんだ」と確信を深め、 タバコを吸わせてくれない看護師に苛立ちをつのらせた。 もちろん、タバコを吸えばそれがゆえに本人が苦しむ事になるだろう事は、あまりピンと来ないようすでもあった。 家族介入が遅すぎた。 ごねる家族に、とうとう一度喫煙をさせてみましょうという話しになった。 ただし、看護師の付き添いの元で。 そして、状態が悪化する可能性も十分にあることを承諾してもらって。 実際、喫煙を・・と家族の希望のとおりすすめてみた。 しかし、ギャッチアップでの座位でさえ、途中までで止まった。「えらいから、寝かせて・・」 その日の喫煙は中止。 また次回となった。 で、また次回。 やっぱり、無理。 で、家族も「喫煙を・・・」とは言わなくなった。 結局、花田さんは病床で喫煙する事はなく、 その後穏やかな終末を迎えられた。 家族とのトラブルもなく、全ては穏やかだった。 しかしながら、疑問は残る。 喫煙をさせてあげたほうが良かったのか? それとも、喫煙させなくて良かったのか? 無責任な、医師の対応と、患者の体への負担は別として、 今でも時々考える。 患者や、家族・・その「望み」は、 時として突拍子もない事柄である事がある。 「望み」が実現可能なものであるかどうかは別として、 その「望み」が 正しい・正しくない 良い・悪い というように、 時々、「医療従事者」「看護師」としての目線で 「裁きを下して」しまっているような気もする。 終末期医療・・というよりも、精神論とでもいうのか、 人が満足して死ねる・・という事 残された物が、満足して見送れる・・という事 どちらも大切で、どちらも難しい事柄だとつくづく思う一件。 こうやって、「答えの出ない事柄」を見つめながら、 「どうしたものか・・」と悩んだりしながら、 さまよえる看護師さんは、それでも検温に旅立つのです。
2005年10月16日
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救急にいる間に、よくお目にかかるのが「レスピレーター」。「人工呼吸器」というやつである。 患者さんは、何らかの理由で 「自力での呼吸が十分に、または全くできない状態」に陥っているため、 機械で必要なガス(酸素)を送り込んでやりましょう・・というものなのだが、そのためには「挿管チューブ」といわれる、「くだ」(ストローのでっかいの・・とでもいいましょうか)を、口または鼻から、気管にかけて入れておくことで、肺までの空気の通り道を確保します。 ちょっと想像しても分かるように、口や喉に管を突っ込まれていたら、そりゃあんた、えらい訳ですよ。 まあ、そのほかの理由もありますが、こうやって挿管中の患者は薬剤を使って眠っている状態・鎮静をかけます。 眠っている状態であれば、苦痛を感じることもかなり軽減されるわけなのですが、時々、ハプニングというものは起こる訳です。 そう。どういうわけか、たまに鎮静が浅くなる瞬間というのがあるのでしょうか・・・・。 ほんの一瞬の出来事なんですけどね。 ばっっ!! と、急に患者さんの目が覚めた!と思った瞬間に、 がばっっ!! と、患者さんの手が伸びて、 しゅぽん!! (そんな音はしませんが) と、大事な挿管チューブが抜かれてしまうのです。 その瞬間、スタッフ一同血が凍ります。 ああ、事故報告書・・(始末書)・・。 いや、そんなことじゃなくって。 大概、その状態の患者さんは呼吸が十分にできないんですね。 鎮静もしっかりさめてないし、もともと呼吸ができないような疾患が理由で 挿管していたりする訳ですから・・。 じゃあ、管を抜いてしまった患者さんは一体どうなるのか? はい、呼吸ができません。 てなことで、一大事。 ドクターを呼び、再度挿管。 なんですが、そんな患者さんを見るたび、思っていたこと。 「無理やり管を抜くのも痛いはずなのに、よくやるな・・」と。 しかし、この間胃カメラを飲んでる最中に、悟りが開けました。 喉の辺りのファイバーの違和感といったら・・・。 「う~ん」 「う~ん」 「た、耐えるのよぉ~」 と、自分を励ましていたのですが、ほんの一瞬の隙に思いました。 「この管(ファイバー)抜いたろかしらん」 かなりマジでしたね。 次の瞬間、われに返って自らを制しましたが・・・。 もう、自己抜管をする患者さんをみても、決して 「何で、そんなことするの???」なんて、思いません。 「分かるわぁ~、その気持ち」 きっとそう思えるはず。 あ、でも基本は「患者が自己抜管する」事のないように、管理・看護するのが、看護師の務めでございますので、誤解のないように。 自己抜管=事故ですので、気を引き締めて看護していかないといけません。 患者さんの苦痛の緩和・・大事なことですね。
2005年10月14日
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昨日一日で、いろんなコメントをいただきました。 本当に、ありがとうございました。 改めて、清拭について、看護について考えさせられました。 自分なりの結論というか、考えをまとめますと・・ やっぱり、ルティーンワークの清拭は必要ないと思います。 「清拭」の必要性があれば、おのずと看護計画で「ケアとして立案」される はずなので、それに従って行う方がずっとメリットがあるし、効果的。 そうなってくると、人によっては、「毎日ポイントバス」だったりとか、 ちゃんと個別性がでてくるはずだし。 発汗時や、汚染時、患者様の希望時には清拭をするのはもちろん必要。 臨機応変に施行していいと思います。 結論的には、やっぱり「積極的に入浴を勧める」派です。 「お風呂に入れるようになる」と言う事を一つの目標に、回復意欲が高まる 患者さんって、結構いますし、「お風呂」にたいして 「良いイメージ」「元気になった証」 と取っている患者様が結構いる気がします。 精神面でも、効果あるんじゃないでしょうか? ちょっとダークな指摘をすると、「入浴の方が手間がかかるから」という 理由で、清拭が優先されている気もしないでもないような・・・。 気分転換、循環促進、保清、いずれにおいても清拭より効果的だと思うの で、個別性を考えた上で、もっと入浴回数を増やしたいものですね。 (体力の消耗には注意が必要ですが・・) ここでなぞなのが、麻痺のある患者などの入浴に、PTなどが加わらない 事・・。 更衣から始まり、浴槽内でも関節可動域の評価や、ROM訓練など、 効果的にできると思うんですけどね・・・。 看護師も勉強になりますし・・ね。 もちろん、長時間になってはいけませんが。 「リハビリ」に関しても、いろいろみんなに聞きたい事があります!! 「体位変換」についても!! 毎日「あたりまえ」 に行っている業務ほど、質の改善・向上が必要だと思 うのです。 と、何やら熱くなってしまいましたが、「看護の質」ってないがしろにされ てる場面が多いと思うのね。 じゃ、どうして今の医療の現場が成り立っているかって?? そりゃ、「日本女子」的、「耐え忍び」「努力すし」「仕える」精神が どこか、根底にあったりするからじゃないかな~。 もちろん、「美徳」であり、いい事でもあるんですけどね。 でも、それでつかれきってしまったり、バーンアウトする看護師が多いのも 事実。 みんな、頑張ってるんだもん。看護が好きなんだもん。 だったら、充実してる。やりがいがある!って、少しでも思いたい!! ということで、ナースのつぶやきは続くのです。 今日は、しょうもない文でごめんなさい。
2005年10月13日
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清拭って、どうしてますか? 入院したときに、(病状や傷の加減で)お風呂に入れなかったりする場合に、看護師に体を拭いてももらうやつですね。 蒸しタオルを使ったり、お湯と石鹸を使う場合もあるでしょうけど、 どのくらいの頻度でやってますか? 何だか、当たり前のように毎日誰かの清拭に汗を流していましたが、 以前アメリカに行ったときに、愕然とした。 やらないんですよね。基本的に。 手浴も、足浴も。 「元気になって、シャワーに浴びればいいじゃん」 ってな感じ。 そりゃ、ごもっとも。 もちろん、アメリカの医療と日本の医療の違いもある。 短期集中で治療をして、すぐ退院のアメリカと、 病院に住んでるの? と言いたくなるような、在院日数の長い日本。 比べ物にならないかもしれない。 で、考えてみた。 「なぜ、清拭を日常業務でやるのか?」 本当に必要? 時には、なだめすかしてまで、清拭を進めていた自分。 本当に、全ての人が定期的に体を拭く必要があるのか? ないような気がする~。 最初の病院は、毎日患者全員清拭。 次の病院は、各患者週二回清拭。 患者様も「やってもらってあたりまえ」状態。 これって、文化・慣習になっていて、あまり有用性というか、 根拠がないきがする。 好む人には、精神面での満足はあるだろうけど・・。 それなのに、毎日日勤の半分くらいの時間を汗流して、清拭してた・・。 清拭をするなという訳じゃない。 嫌いな訳でもない。 ただ、根拠があまりにもないまま、時間を体力をそそぎすぎてるような・・ そんな気がしてます。 もっと、「本当に必要な人」に的を絞ってもいいんじゃないかな。 皆さんの病院はどうされてますか? ぜひ、教えてください。 そして、自分が入院したら清拭は希望しますか・・?
2005年10月12日
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その日、病院には侵入者がいた。 ただし、その事には誰も気がついていなかったのだが・・・。 朝方の5時近く。 7階の看護師が、妙なうなり声に気がつく。 おかしいな・・病棟からの声じゃない。 何やら、外から・・階下から聞こえてくる低い低いうなり声。 何やら尋常じゃない。 そう感じていつもはあけることのない小窓を開けて下を見てみる。 アスファルトに倒れている人間の姿。 慌てて病院の外へ。 うなり声の主の近くまで来て愕然とする。 血まみれ。 そして、右手があらぬ方向を向いている。 飛び降りだ。 場所を考えても、どうやら病院から飛び降りたらしい。 しかし、スーツをきた若い青年風の男に、看護師全員見覚えはない。 通りすがりの飛び降り自殺者・・とでもいったところか。 すぐさま救急車を呼び、彼は救急病院へ搬送された。 そして、警察の登場。 救急隊の話しでは、前日近くのホテルで自殺未遂をしたところを、別の病院へ搬送した経緯があるとの事。 何をそんなに死に急ぐのか・・・。 彼の家族は? 彼のかばんが病院の最上階に残されていた。 その隣の窓が、開いている。 普通に考えたら、そこからは飛び降りにくい小窓なのだが、彼はどうにかして身をねじりこみ、乗り出して、飛び降りたらしい。 そして、どうやら途中で右手・・というか右脇が電線に引っかかり、そのおかげで衝撃が和らぎ、血まみれで、右手がおかしな方をむいてはいるが、命は助かったのだ。 そして、かばんの中身は・・・・。 ぎっしりと詰まった「ローン」会社のカードの数々。 こんなにもローン会社があるの? と目を疑うほどの数である。 搬送先の病院が家族に連絡を取った。 車で3時間ほどはかかるが、ご両親が県内に在住だった。 しかし、というか「やっぱり」というか、家族は現れなかった。 入院の手続きもできず、着替えなどの必要な物もなく・・・・待ちきれず、看護師が電話をかけ、必要な物もあるし、一度いらしてくださいと話すと数日後・・・「必要な物」の詰まった宅急便が送られてきた。 誰を責めればいいのか・・・。 彼の体は次第に回復し、一般病棟に移ってはいった。 ただし、意味不明な言動が多いまま・・・。 みなさん、ご利用は計画的に。 しかし、はっきりいって、「利用しないでください」。 1度でもあの手のローンを利用すると、金額に関わらずブラックリストに載ります。 そうなると、いかにその1度が「必要に迫られて」いて、「正当な理由」であったにしろ、銀行からの融資は100%不可能になるそうです。 そう、例えば「いよいよマイホームを建てようか~」という事になっても、本人が忘れていたような「些細な額」の、「1度きりの事」でもブラックリストに載っいるので、アウトだそうです。 人生何があるか分かりませんが、くれぐれもお気をつけて・・・。
2005年10月11日
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昨日は頑張ってお仕事をして、早めに帰宅しただんな様。 熱は、37.5℃くらいに落ち着いてきたのだけれど、頭痛と下痢が続いていた。 でも、食欲は旺盛。 下痢がひどいのに食べたくてしょうがないらしい。 茶碗蒸しに、うどんをいれたものと、雑炊を作って夕飯。 消化が良くて、なおかつエネルギーになるものって、結構限られてくる。 たんぱく質もとりたいしね。 さすがにけだるいらしく、早々と就寝。 微熱頭痛があるので、水枕が気持ちいいらしい。 病人らしさも、板についてきた。 加湿をしたいのだが、加温機がないので、急きょ洗濯をして、洗濯物を寝室に干す。 う~ん、適度な湿気。よしよし。 薬は飲みたがらないのだが、明日も仕事・・と思うとそうも言ってられない。 漢方薬だけはのむといったので、交渉の末、ビタミンざいも飲む事になった。(発熱時などはかなりのビタミンを消耗・消失します) とかなんとかいって、ちょっとだけ、解熱・鎮痛剤も混入。 秘儀・だまし討ち である。 それでもやっぱり、熱はあがり夜中にお着替え。 朝には熱は落ち着いたし、体も楽になったみたいなのだが、下痢がひどい。 さすがに、これでは仕事にならないと思ったらしく、今日は仕事をお休みしました。 結構お腹が痛いらしく、時々もだえてます。 それでも、ご飯は食べたいといいはるので、今朝はうどんにしました。 あとは、(甘味が強いので)水で少し薄めたスポーツドリンクを常温にしたもので少しずつ水分補給。 熱が下がったし、食欲はあるので一安心ですが・・・今後どうなる事やら。 みなさんも、風邪には気をつけててくださいね。
2005年10月10日
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昨日の夜からだんな様はしんどそう。 どうやら、風邪をお召しになった模様。 今朝も仕事をするにはしんどそう。 手持ちの総合感冒薬に解熱鎮痛剤を足して飲ませ、お見送り。 昼に、だんなさまからメール。「仕事はかなり忙しい。」 う~ん、早引きはむりかぁ・・・。「薬が切れてきたみたい」 ありゃりゃ、そりゃそうだわね。昼の分の薬を飲むようにメールして、帰りを待つ。 帰ってくるなり、寒気がするとの事。 とうとうきたか。 しかも、昼の薬を飲んでない。 しんどいまんまで仕事して、余計な疲労で症状が悪化した模様。 夕飯後38.5℃。 寒気があるところを見ると、まだ熱があがるな。「何で、さむけがするの?」「何で、まだ熱が上がるって分かるの?」「そもそも、風邪を引くと何で熱があがるの?」「今、からだの中で、何が起こってるの?」 立て続けに質問が続く。不安なのかな・・。 小学生に説明するみたいに、丁寧に分かりやすく質問に答えてから「これ以上熱が上がったら、解熱剤使います」宣言。 今使うのは嫌だっていうから・・・。どうも、自分の力で治したいらしい。 二時間後くらい、39.0℃。悪寒消失。 解熱剤使うついでに、水分補給。 嫌がっていた水枕も「気持ちいい~」と気に入った様子。 というより、ぐったりして抵抗もできず・・。 お腹も下ってきたらしく、夜中に3回トイレに。 今日はどうしても休めない事が分かっていたので、出勤時にはなるべく症状が抑えられているように、夜中から薬の時間を調整していただけに朝は楽になっていた様子。 でも、ちょっと動くと汗がでてる。 「ねぇねぇ、汗が出るけどどう言う事?」 またきた。 まだ体の中ではね・・・と説明をして、ふ~んと納得した彼。 今日はちゃんと昼の薬を飲んでね。と念を押してお見送り。 さてさて、今日の夜はどうなりますかね。
2005年10月09日
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それは、看護師になりたての頃・・・。 喉が腫れて、痛かった。 炎症が強すぎて、いつも喉が渇いているような感じで・・ 何をしてもさっぱり良くならないので、さすがに怖くなって耳鼻科受診。 症状を説明する。ふむふむと頷く医師。 じゃ、診察してみましょう・・と言う事で、あ~ん。としたところ、「ありゃりゃりゃりゃ」 と、医師。 何?なんなの?悪い病気? さっそく、ちょっとびびってしまった。 なんでも、扁桃腺ではなく、アデノイドが腫れているらしい。 アデノイドのことを、医師は「扁桃腺の親戚」と説明してくれた。「でもね・・」 医師はちょっと考えながらそういった。「子供ならともかく、大人はこんなに腫れることないんだよね・・悪いものだといけないから、一回検査しましょうね」 悪いものなの? 癌とか?? ドキドキしながら、検査の予約を入れてもらった。 そして、改めて後日来院。「じゃ、麻酔かけますね。」 淡々と、検査の準備開始。 スプレーと、ゲルのキシロカインを使って鼻の穴に麻酔をかける。 で、いったん中待合室で待機。 今回の検査は、まず鼻の穴から喉にかけてファイバーを入れる。その後、喉の組織を採取して癌細胞とかがないか検査に出すという段取りで、念入りに麻酔をする様子。 多分、次はもっと奥の方まで麻酔するんだろうなぁ・・・。 鼻の穴の感覚が鈍くなってきているはずなんだけど、普段鼻の穴の神経に気を配った事もないから、麻酔がかかってるのかも良くわかんない。 しばらくしたら、呼ばれたので、またまた診察室へ。「じゃ、もう一回麻酔ね。」 というやいなや、ズボッと私の鼻の穴に巨大綿棒が差し込まれた。 えっっ?? と思っている間に、もう片方もズボッとやられた。 綿棒でかすぎ。 しかも、10センチはあろうかと言う「棒」付きで、当然その棒はミョーンと鼻の穴から延びている格好で・・・。(しかも両鼻) こりゃ、人様には見せれんな・・。 そう思った瞬間。「はい、じゃ、中待合でお待ちください」 かる~くそういわれました。 まじですか? これ、立って歩いたら、鼻から落ちませんかね? そう思いながら、恐る恐る立ち上がり、中待合へ。 診察室のドアを出た瞬間、ちょっとたじろいだ。 そこは診察を待つ患者さんが結構な数ひしめいていた。 気のせいかもしれないけど、みんなの視線が集まる。「げっっ」。 多分、「私に」じゃなくて、私の鼻の穴に突っ込まれて、なおかつ外に飛び出している「綿棒」に視線が集まっている。 で、皆さんやさしいのか、即座に「見てないふり」というか、「見ない努力」をしてくれた・・。 そりゃ、二十歳そこそこの若い娘が、両方の鼻に巨大綿棒突っ込まれ出てきたら・・不憫だわね・・。 中待合室は、一気に異様な緊張感につつまれた。 みんながみんな、「見ない努力」「気がつかないふり」を「必死で」してる。そんなオーラみたいなものがびしばし伝わってくる。 私はわたしで、そんな皆さんに逆に遠慮して、「見られても、構いませんよ。大丈夫ですわ・・」っていうオーラを出そうと、背筋を伸ばして堂々と座って見せたりした。(無駄な努力・・・?) とにかく、だいぶ待ってようやく診察室によばれ、中待合を後にした。 中待合室の緊張が一気に消え去ったのを背中で感じた・・・。 (みなさん、おつかれさまでした) で、ようやく検査。 鼻からファイバーを入れられ、喉の様子をモニターで見せてもらった。 何やら撮影ととかもして、いよいよ「喉の一部の採取」に取り掛かる。 「ちょっと、ミシミシっていいますよ~」 医師が爽やかにそういった瞬間。本当に体の中からと言うか、頭の中からというか、「ミシミシ」という音と、喉が引っ張られるという不思議な感触がした。 まさに、初体験。 ちなみに、ファイバー入れられる時も含め、ちょっと痛かった。 あんなに、「綿棒」頑張ったのにね。 で、その日のイベントは全て終了。「麻酔は数時間はかかってるから。後、ちょっと出血するからね~」 と、軽い感じでコメントをもらい帰宅。 その途中、何やら冷たいものが垂れてくる。「なんじゃ?」 と思ったら、何と鼻水。 鼻の穴が麻痺しているせいで、鼻水が落ちてくるのだ。 そう、「たらぁ~っ」とたれるのではなく、雨のしずくのように、「ポタッ」と落ちてくるのだ。 びっくり。 鼻の穴にも、ちゃんと役割があったのね。 鼻の穴に感謝しつつ、「鼻の穴機能」回復まで、鼻栓をして対処。 あと、血の混じったタンが出て、全て終了・・・でした。 もう全てが初体験。 貴重な出来事でした。 ちなみに、細胞診の結果は特に異常なしで、「体質」っていう言葉ですべてが片付けられました・・・。 ちゃんちゃん。
2005年10月08日
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森医師の外来診察はいつも忙しい。 商売繁盛とでもいうのだろうか(不謹慎?)。 その日は、午後からの外来診察が激込みで・・・当然森医師も薄くなり始めた髪を振り乱して診察をしていたようなのだが、私たち病棟のスタッフはそんな事も知る由もなく・・午後のラウンドの時間を迎えていた。 ナースステーションが閑散としているそんなときに、心電図モニターのアラームが鳴った。 何かなぁ・・と見に来ると長谷川さん(仮名)の心拍数が40代を切っていた。さっきまでは、波形に乱れもなく、心拍数も60~80代で安定していたのに・・・。 慌てて、担当看護師を呼ぶ。 長谷川さんはもうずいぶん長いこと良くなったり、悪くなったりを繰り返していた患者で、ここ数日は意識もなかった。家族も、もうすぐ彼が天に召されることを理解していらしたし、医師からも「いつその時が来てもおかしくないです」とずいぶん前から説明がされていた。 そうこうしている間に、長谷川さんの心電図波形はどんどん力のない形に崩れていき、心拍数もさらに落ちてきた。 家族に連絡をし、同時進行で担当医の森医師に連絡をとった。 電話の呼び出し音が繰り返し鳴る間に、長谷川さんの心電図は一気にフラットになった。 心停止!! ぎゃぁ~っっ!! と、思ったらまた心拍再開。 でも、いつ止まってもおかしくない。 長谷川さん頑張れ。せめて、家族が来るまでは!! ようやく、森医師に電話がつながる。「先生、大変です。長谷川さんの心拍数が、30代です。さっき、一瞬ですが、心停止しました!!」 これすなわち、「すぐに来てください」って、言う事なのだが。「で、今は心臓動いてんだろ?」 と、森医師。「えっ・・、あっ、はい・・・。」 戸惑う看護師。「心臓がちょっと止まったくらいで、いちいち電話してくるんじゃねぇ!!」 ガッツシャーーーーーーーン!! と電話は叩きつけられて切られた。 新たな伝説・迷言の誕生である。 電話をかけた担当看護師は、真っ白になって固まってしまった。 周りにいたスタッフにもそのやり取りは聞こえていて・・・。 これが、コント番組だったら天井から水の入った巨大たらいが落ちてきたり、床が抜けて巨大落とし穴に落ちたりして、大爆笑・・・めでたし、めでたし・・・なのかもしれないけど・・・・。 冗談じゃないわよっっ!!! 心臓が止まるって、一大事なんだからね!! 患者が急変したら、あんた家族より先に駆けつけなさいよっ!! なんかあるでしょ?主治医としてやる事が!! そんな看護師の怒りとはうらはらに、家族の森医師への信頼は腹立たしいほど厚く・・・、丁重にお礼を述べられて帰っていかれました。 いや、ほんと、騙されてますって。 ばらしたい・・・。 そう、彼の伝説はまだまだ続く・・・・。
2005年10月07日
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夜の病院は、結構スリリングである。 消灯した後の薄暗い廊下を巡視したりするのって、結構怖い。 一緒に夜勤をしてる同僚の気配があるからいいものの、全くの一人だったら・・あんまり気持ちのいいものじゃない。 それも、思いもよらぬ物音や、気配とか突然そういうものに遭遇すると、かなりの勢いで心臓が縮みあがる。 あたしは、そんなに霊感が強いほうではないので、何かしら見えたり、感じたりする事はないんだけど、看護師の中には結構な割合で「あたしって、霊感強いからぁ~」 とう人がいる。 なんでも、いろいろ見えちゃったり、気配を感じたり、「憑かれたり」するらしい。あ、あと仮眠中の金縛りとかも「ざら」らしい。 仮眠の後、「あ~、今日のはきつかったぁ・・」 とか、「余計に疲れちゃった」 とかいっていたりするので、その都度「じゃあ、仮眠しないほうがいいじゃん?」と密かに思ったりするのだが・・・。まあ、とにかく彼女たちはそういった事で大変苦労をされているらしい。 で、本格的になってくると、それぞれが頼りにしているその筋の「先生」がいて、自分では対応しきれない強い霊に遭遇したときなどは、その先生のお世話になるらしい。 別に悪霊じゃなくても、霊の思いが強すぎるといけなかったりするらしいのだが・・・・。 その日の夜勤は、霊感の強い先輩との夜勤だった。 ベテランの先輩で、仕事もかなりてきぱきこなすのだが、その日の巡視からはなかなか帰ってこない。 う~ん、どうしたんだろう? 重症患者は、いないはずなんだけどな・・。 ちょっとどきどきしながら待っていると、先輩はいたくご立腹しながらナースステーションに帰ってきた。 どっかっと腰掛けてから、タバコをちょっと吸って・・一気にまくし立てはじめた・・・・。「あのばばあ、何考えてるんだか!!」 ものすごい怒っている。「501号の患者!この真夜中に、ぶつぶつ言ってるのが廊下まで聞こえてたのよ!!一体、何してたと思う?」 あの・・先輩目が飛び出しそうですけど・・怒りのあまり・・。「お経詠んでるんだよ、こんな真夜中に!!!」 お経ですか・・まあ、たまにおじいちゃん・おばあちゃんが詠んでいたりしますがね・・・。 夜中に詠まれると、結構怖いんでやめてほしいけど、信心深くて結構結構・・なぁ~んて思っていたら、先輩は身を乗り出して続けた。「あたしね、こんな夜中にそんなことされたら霊が集まってくるから、やめって!!っていったのよ」 はあ・・・。「そしたら、何て言ったと思う?『この病室には、霊がいるからあたしが除霊します』だって」 しぇ~っっ。声にならない・・。「そんな事、素人がしたらどうなると思う?」 わっ、分かりません・・。「『とり憑かれても助けられない』からねって言ったんだけど、どうしても除霊するって聞かないのよ。」 はあ・・・・。「あたし、とばっちり喰うの嫌だからってはっきりいっといたわ。本人にも了解得たし、あたし、あの部屋には朝まで近寄らないから!」 そう先輩は断言した。 と、いうことは・・・・も~し、仮に、万が一、もしかして、ごく稀に、あの部屋で「何か」があったら、「何か」が起こってしまったりしたら・・・、それが何であれ「あたし」が「見に行く」って言う事ですかね??? って、いうか、「見に行け」って言う事?? って、いうか、実際にあの部屋には除霊しないといけないような霊がいるのでしょうか?? 一気に話し切って、先輩の怒りは少し収まったようであるが、私の不安は一気に募った。 巡視のたびに、その問題の部屋の前を必要以上に緊張して通りすぎ、怖いのと裏腹に、「除霊してるのかなぁ~?」なんて気になって、聞き耳を立ててしまったりしていた。 そして、仮眠タイム。 ちょっとベットに横になろうと思って、カーテンを閉めようと思ったのだが、何かに引っかかってうまく動かない。 勢いよくカーテンを持ち上げたら・・・壁に何やら怪しげな紙。 縦長のでっかい短冊とでもいおうか、壁にしっかりとセロテープで留めてある。 何? 短冊には、見慣れないというか、読めない漢字がびっしり。 これって、もしかして、もしかして・・・・。 おふだ?? あの、キョンシーとかでいっぱいでてきたやつ?? そして、間違いなくその文字は先輩の筆跡。 手作りおふだ? それは、それで何やら怖いんですけど・・・。 素人の除霊は駄目だけど、素人の手作りおふだはいいのかな? まあ、とにかく「どきどき」はしたけど、結局何事もなく朝を迎えた。 いや、もしかしたら「何か」あったけど、あたしが気がつかなかっただけかもしれないけど・・・。 先輩は朝になってあの患者さんと、除霊をする・しない、できる・できないでまたもめたらしく、ぷりぷりしながら帰っていった。 おふだは貼ったまま・・・。 そして、霊の患者さんの部屋には、「盛り塩」がいたるところに置かれていた・・・・。 あたしは、霊よりも「あんたたちのほうが怖いよ」と、いいたのを我慢して、そそくさと帰宅した。 ちなみに、その病院では年に1回は「本物」のお払いがあります。 年に1回では足りないのかな?
2005年10月06日
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実は、私最近引っ越してきたんですけど、驚いたことが一つ。 以前すんでいたところでは、患者様をお見送り(?)する時には 「お大事に~」 「お大事になさってくださいね」 などと声をかけていたのだが・・・。 この間病院へ行ったら、 「お大事になさいませ」 といわれてびっくり。 しかも、2軒の病院で言われ、もしかして・・・と思いだんな様に聞いてみると、それが当たり前との事。 わたしには違和感が・・・。 東海地方から中国地方へと越してきたから、方言とかの言葉の違いは覚悟していたけど、こんなところにも違いがあるんですね。 みなさん地元ではどんな言葉を使ってますか?
2005年10月04日
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私が救急外来の担当の日、何故かいつも「あたり」だった。 救急車が来まくる。 もう、勘弁してください・・といいたくなるほどだった。 そんなある日。 夜間の救急外来は、えらく混んでいた。 そう、いつも以上に。 3次救急(心筋梗塞や脳出血など、命に関わる重症疾患が対象)にも関わらず、明らかに1次救急(風邪など軽症疾患が対象)の患者が沢山やってくるのもその理由の一つだが、その日は重症患者も続きに続いた。 心筋梗塞の患者も既に2名。 1名は心臓カテーテル検査をおえて、救急病棟へ入院。 もう一名は、現在心臓カテーテル検査の真っ最中。 医師たちも呼び出しを次々とくらい、お仕事の真っ最中。 そんな中、またまた救急要請。 やってきたのは、心疾患のあるおばあちゃま。 胸が苦しいという。 もともと除脈(心拍数が低下する)があり、既にペースメーカーを埋め込んでいて、定期的なチェックもきちんと受けていた。 まさか、また心筋梗塞? 二度あることは、三度ある。本日3人目の心筋梗塞? そう思って、心電図をつけると・・なんと「頻脈」。 心拍数120~150。 まさに、全力疾走しまくり状態である。 点滴確保をして、ベットに休んでもらう。 と、そこに担ぎ込まれてきたのがなんとDOA(来院時に、既に心臓も呼吸も停止している状態)。 やられた。 即座に、DOAの蘇生開始。 まさに戦場と化す。 それを悟ってか、何も言わずに休んでいるおばあちゃん。 時々、様子を伺うが、おばあちゃんの心臓はバクバクしたまま。 一方の患者の心臓は止まったまま。 心臓とは・・止まってしまっても、動きすぎても困りものなのだ。 しばらくして、蘇生中の患者の家族が到着。 医師から説明を受けて、死亡宣告となった。 その時・・・・。 すーーーーーっと、おばあちゃんの心拍数が正常に戻った。 ありゃ? 慌てて医師もおばあちゃんの元へ。 「おかげさまで、胸が落ち着きました」 はあ・・。 何にもしてないんですけどね。 念のために、12誘導心電図を再度確認。 その後しばらく様子観察ののち、帰宅されたけど・・・。 本当にひやひやさせられました。 自然治癒力?で、おばあちゃんの心臓は落ち着いたけど、あんなふうに「ほったらかし状態」で何かあったらと思うとぞっとする。 医療の質といわれるけど、必要なスタッフの確保もほんと大事だと思う。 ほんと、土下座したい気持ちで「お大事に」とおばあちゃんを見送りました。 http://www.j-medical.net/hea001.html
2005年10月04日
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コミュニケーション・・<和訳>お互いの意思を伝える事 なんですが、これが結構難しい。 普通に生活していても、うまくコミュニケーションがとれない事もあるのに、これが耳の遠くなったご老人だともっと難しくなる。 で、私がいつも気をつけている事。 まず、「相手のタイプを知る」事。 そして、「相手にストレスをかけない」事。 人によっては、耳が遠いことに対して非常に強いマイナスイメージを抱いている事もある。 それが「嫌悪感」とか、「劣等感」に近いくらいのこともある。 相手が何度も聞き返すことを嫌がる(うっとおしい) 耳が遠いこと自体に嫌悪感がある(人に知られたくない) コミュニケーション自体をおっくうに感じている この、相手が「嫌だ」と思っている事は「地雷」だと考えて、なるべく踏まないように、回避する事がまず第一と思う。 だから、時には紙に書くこともあるし、 周りに気兼ねなく話せる場所を選んで話しかけたり、 手短に用事を済ませ、最後に「ありがとう」を付け加えたり、 ちっちゃな事だけど、気配りは大事だと思う。 相手が自分を受け入れてくれ始めたら、そこからはどんどんコミュニケーションを取っていけば良い。 ただ、耳が遠いと、どうしても 「聞き取れない」 「分からない・・」 という事態が頻発する。 そうすると、お年寄りの方が 申し訳ない気持ちや、めんどくさい気持ちでいっぱいになって、 コミュニケーションを拒絶してしまう事が多い。 そんなことにならないように、私の秘密兵器。 ジェスチャー。 言葉+ジェスチャーで会話は結構成立します。 身振り・手振りはそんな大げさでなくて良いんです。 ここで一番大切なのは「顔の表情」です。 ジェスチャーで伝言ゲームをするかのごとく、 まるで、アメリカ人が 「おー、びぃうてふぉー」とか、「わんだふぉー」 というがごとくに、大げさで結構、結構。 お年よりは、目も見えにくいのも考慮して 「喜怒哀楽のはっきり分かる」表情をすると、 非常によい反応をしてくれます。(「怒」はいらないけど) 少なくとも、笑ってくれることが多くなります。 こうなってくるとしめたもので、こっちも楽しくなってきます。 とにかく、難しい言葉は使わない。 検温に行けば、手を振ってみせ、「こんにちは」と会釈する。 で、体温計と血圧計をみせれば、「検温に来た」と理解してもらえる。 相手がすでに、理解している状態だから、こっちが「検温してもいいですか?」 ときいても、相手はすぐに聞き取れる。理解できる。 と、ここでコミュニケーションに対する自信が持ってもらえる。 時には、「熱はかりんさるんかね・・」 と、向こうから話してくれる。「もうちょっと、後がいいな・・。もうすぐ孫がくるから・・」 と、会話が続く事もある。 質問をして、それに答えてもうのも「コミュニケーション」 相手にどんどん話しをさせて、それを聞くのも「コミュニケーション」 お年寄りには、後者が向いているし、必要だと思う。 あと、「聞きやすい声のトーン」がそれぞれあるようなので、どんな声のトーンで、どんな風に話したときに反応が良かったのか、観察するのも大事かな・・と思います。
2005年10月03日
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とねちゃん(仮名)は、かわいらしいおばあちゃまである。 ちょっと熱が続いたので入院。 どんなことにも 「ありがとうね~~~ぇ」 と、にこにこしている。 さてさて、このとねちゃん耳が遠いのがちょっと困りもの。 意思疎通が図れないために、検温に時間がかかる。 そんなある日。 私:「ねつ(熱)ないですね~」 とねちゃん:「へぇっ?せつないですねぇ??」 青春まっさかり?? いやいや、そうじゃなくって。 またまたある日。 (とねちゃんは便秘がちだった) 私:「おつうじ(お通じ)ないですねぇ~」 とねちゃん:「へぇっ?おしゅうじ(お習字)ないかね?」 続けてとねちゃん。 「あたしゃ、習字はうまいこと書けんでいかんがね・・・」 う~ん。 考え込む とねちゃん。 本当にかわいい。 それにしても、この絶妙な「変換」技術。 若かりし頃はさぞかしユーモアのセンスに富んでいたに違いない。 とねちゃんに乾杯!!
2005年10月03日
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救急外来の事務さんは、派遣会社から来ている。 「事務」専門の事務さんなのだ。 だから医療の知識は彼らにはなく、時々患者様からの電話や、救急隊からの連絡がちゃんと伝わらないこともなきにしもあらず・・・。 そんなある日。 事務さんからの連絡。 「のこぎりで手を切った人が救急車できまーす」 私は、当番の整形外科の医師と入り口で待機。 「のこぎりで手を切ったくらいで、救急車とは・・ちょっと大げさなんじゃないかなぁ・・?」 なーんて話しをしていたら・・・・ 運ばれてきた患者様を一目見てびっくり。 やられた!! 右手の肘から先が取れかけている。 あーっ、もう!!こんなんは、「手を切った」じゃなくて、「切断」っていって!! あ、でも完全には落ちてないから、まだ「切断」じゃなくて、「手を切った」でいいのか? などと頭の片隅で考えながら、緊急手術の準備をする。 動脈も損傷しているので、出欠が半端じゃない。心臓の拍動に合わせて血が噴出す。特殊な器具を使ってまず止血。 採血をして、点滴を開始し、着ている物をはさみで切り、パニックになってはいるが、意識のある患者様を励まし・・あっという間に手術室に搬送。 嵐が過ぎ去った救急外来を片付けながら、「情報を正しく伝えるって大事だな・・・」としみじみ思った一こまでした。 ちなみに、彼が使用していた「のこぎり」は木材を切る用の、特大電動のこぎりだったそうです。
2005年10月02日
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これからの季節、風邪が流行ってきますよね。 そうなってくると、当然夜間外来にも風邪の患者様が殺到します。 「昼間受診できなかったから、夜来ました・・」 という多忙なビジネスマンも増えてきますが、 数日前から症状がある場合や、 昼間に受診できる状況ならば、 なるべく昼間に医療機関を受診してくださいね。 夜間はどうしても、検査や処方できる薬に限りが出てきます。 どうしても、その場限りとうか、その時の辛い症状を抑えるだけの「一時しのぎ」的な、「応急処置」しかできない事が多いです。 もちろん、それを承知で受診される方もいらっしゃると思いますが・・。 その後症状が残る場合などは必ずかかりつけ医などに、再受診して診察・検査をしてもらってください。 重大な病気を見落とす場合もありますからね。 もうひとつ。これは、ちょっとした疑問でもあるんですけど、熱をはかってみてくださいね。 病院受診の直前に測れといっているわけではなくて、「熱があるな~」と言う時はもちろん、「なんだか体調がすぐれない」「子供が調子悪そう」といった時に、実際に熱を測ってみてください。 うそみたいな、本当の話しですが、「子供が朝から元気がなくて、熱があるみたいなんです・・・」 と、夜間外来に子供を連れてみえたお母さん。 熱はどれくらいですか?と聞いてみると、「測ってません」 との事。 朝から一度も。 これ、結構多かったりします。大人の場合も同様な事が結構あります。 もちろん、熱で全てを診断するわけではありませんが、熱の上がり下がりで多少なりとも病気の推移・・今がピークなのか、今後もっとひどくなりそうなのか・・など予測ができる事もあります。 熱がいつから、どれくらいあるのか? これは、診察する医師にとっても大切な情報になります。程度によっては、脱水していないか?など二次的な症状を予測する材料にもなったりします。 風邪の季節がやってきます。 「熱を測る」ということも、体調管理・健康管理の一つなので、体調を崩したかな・・と思ったら面倒くさがらずに熱を測ってみてくださいね。
2005年10月02日
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その日、藤井さん(仮名)は内科病棟に入院された。一緒に住んでいるだんな様と、長男のお嫁さんに連れられて病棟にやってこられたのだが、明るくてニコニコした笑顔の女性だった。 70歳代だが、身の回りのことは自分でされるし、足腰も丈夫だった。ただ、糖尿病があり、それによる体調不良で今回入院となったのだ。 事件はその夜に起こった。 夜9:30に消灯し、次の巡視は夜中の12:00。 いない。 藤井さんが消えていた。トイレにも、ロビーにも、病院内中どこにもいない・・・。 さらに最悪な事に、自宅にも帰っていないし、本人からの連絡もない。 看護師の血の気が引く。 夜中に患者様が失踪。まさに、失踪である。 師長(婦長)と相談して、警察に通報・・・。 そして、明け方に警察から、藤井さんを保護したとの連絡が入った。「家に帰って寝ようと思ったんだけど、どこに行ったらいいか分からなくなってしまって・・・」 病院に到着すると、彼女はニコニコと笑いながらそういった。 家に帰ろうとして、さまよった彼女は、病院から車でも15分はかかる1級河川の「橋の下」で、「新聞紙」にくるまって寒さに震えていたところを保護されたのだ。 なぜ、橋の下?? 新聞紙は一体どこから・・?? 看護師の頭の中に疑問が嵐のように激しく渦巻いた。 もしかして、彼女・・・。 駆けつけた家族によくよく聞いてみると、やはり彼女にはかなりの「物忘れ」(認知症)があった。そして、同居のだんな様も同様であった。 入院時に「かなりの物忘れ(認知症)がある」などとは一言も言わないで、彼女を預けていった長男の嫁にしてやられた訳ではあるが、高齢社会になった今、こんなハプニングは避けて通れないのだろう。 その後、藤井さんがめでたく退院するまで、看護師達の「大脱走防止大作戦」が連日決行された事はいうまでもない・・・・。
2005年10月02日
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私がまだ看護学校に入りたてのころ、ある疑問があった。「医者の仕事と、看護婦の仕事の区別ってどこにあるんだろう?」 もちろん、診察や、薬の処方など医師にしかできない業務ははっきりしている。 でも、点滴や採血など医師がやってもいいし、看護婦がやってもいい。 誰がどこでその境界線を決めるのか・・。 どちらがやるのがふさわしいのか・・? 何故か私はその疑問に執着していた。 しかし、その疑問に対する答えは、意外にも早く与えられた。 医学概論の時間。総合病院の医院長である医師が、講師として登場した。 彼は、もう引退間際の医師であったが、 自分の信念を忘れていない、熱い医師だった。 そんな彼が言った。「医師の仕事と、看護の仕事・・。全く別の部分もありますが、ある部分では重なり合っている・・区別のない部分があります。そういうものなんです。」 あっ、そうなの?それでいいの? なんだか拍子抜けしたが、彼の言葉は私の中にすっと入ってきて、何も躍起になって医師と看護師の仕事の区別を付ける必要がないんだ・・と、何故か素直に受け入れられ、疑問は疑問でなくなった。 最近になって、その彼の言葉が何度も蘇る。 今度は、「医師と看護師」ではなく、「看護師と介護職」の仕事の境界線についてである。 「境界線」というと語弊があるかもしれない。 とにかく、仕事をどのように分担していくか・・これはなかなか難しい。 とくに、内科病棟や高齢者、長期入院の多い病棟ではそうでないだろうか? まして、療養病棟というものが導入された昨今では、「混乱」という形で業務分担に振り回されていないだろうか? 体を拭いたり、シーツを代えたり、オムツを交換したり、食事を食べる介助をしたり・・・それらは看護師ではなくても、介護職のスタッフで対応できる業務ではある。 しかも、それらの業務を介護職に任せることができれば、 一日の仕事量はかなり軽減されるだろう・・。 もう、勤務の終了時間間際や、次の勤務者に仕事を引き渡すまで、一度も座れないし、カルテに記録をする時間もない・・なんていう殺人的な日常からもおさらばできるかもしれない。 しかし、それらの業務の中に看護の視点がなくて、本当によいだろうか? もちろん、介護職で対応可能かどうかは、 患者の抱えている病気の種類や、 重症度、 麻痺の状態 などによっても変わってくるが・・。 だからこそ本当に患者様一人一人の状態が把握できた上で、どの職種の人間が、いつどのように関わっていくのか?を決められているだろうか? 今までの流れでいくと、入院したら(医師の業務以外は)看護師がすべてを請け負う・・というような風潮が強くあった。 そんな風潮に固執しようとも思わないが、「介護職」をどんどん病院に送り込み、「看護師の仕事を介護職へどんどん手渡していきなさい」という「流れ」を感じるたび、「看護ってなんだろう・・?」と思う。 それは、決して「介護職に仕事を取られる」といったような哀愁ではなく、ようやく「看護」というものが何なのかきちんと整頓され、見極められる「時」がこようとしているような気がするのだ。 医師の助手や秘書でもなく、 患者様のメイドでもなく、 「看護」を提供できる「専門職」としての「看護師」。 それが確立されるかどうかの分岐点に、ようやく来ているような気がする。
2005年09月30日
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森医師の回診はいつも朝早くに始まる。 しかも、単独で。 時には、まだ眠っている患者を起こしてまで、回診は決行されるのだ。「大丈夫ですか?調子はどう?」「何かあったら、遠慮なく言って・・なんとでもするから」 これが、彼の回診時の決まり文句である。 ほぼ、これ以外の会話・文章は、自発的には語られないといっても過言ではない。 患者様の方から何か要望がでると、彼は愛用の黒い手帳に何やら書き留める。(この手帳がまたくせもので、時に困った事件を引き起こしたりするのだが・・・それはまた後日) そして、患者様がまだ何かを話していたとしても、 深くうなずきながらすーっとその場を離れていくのである。 遠くなる患者様の声、遠ざかる森医師の姿・・・。 まさに神業的なフェイドアウトである。 患者様の方はといえば、「朝早くから先生にきてもらえた・・」「わたしの言った事をきちんと書いてくださってた・・」と、後姿を拝んでいたりする。 話しの途中で彼が去っていったことなど、微塵も気にしていない。 そんなある日、「とある風景」をとうとう目撃してしまった。 朝の回診、患者様の胸に聴診器を当てる森医師・・。「はい、いいですよ。心配ないですからね」 と、診察を終えた森医師。 その言葉を聴いて、嬉しそうに「ありがとうございました」 と頭を下げる患者様。 病院だったらどこにでもありそうな風景だが、 そこには大問題があった。 聴診器が、首に掛かったままなのだ。 聴診器は、書いて字のごとく耳で聞く診察の道具なのだが、ご存知のように、二股になった部分を耳に当てて(はめて)、もう一方のホースの先についた丸い円盤みたいな物を患者様の体に当てて初めて音が聞き取れるしろものだ。 しかし、森医師は、聴診器を耳に装着せず(し忘れた?)、患者の聴診をこなしていたのだ。 しかも、「大丈夫ですよ~」とか、太鼓判まで押してしまったりして・・・・。 聞こえてるわけないのに・・・。 あまりにも驚いて、先輩看護師に話すと、「あ~、それねぇ。よくある、よくある」 と、あっけらかんとした返答。「えっっ、よくあるの??」 それまたびっくりである。 なんでも、外来診察の時森医師はいつも自分で患者の血圧を測るのだが、その際にも聴診器は耳にはめられず、首にかかったままのことがあるらしいのだ。 どんな技があるのかは知らないが、私には絶対に聞こえない。 絶対に測れない・・・。 しかし、一番驚きなのは、何故か患者様に指摘されない事である。 いや、実はみんな気がついていても指摘できないのか・・・・? 男性のズボンのチャックが開いていても本人に直接指摘しにくいのと同じ現象だろうか? 確かに、わたしも森医師に「聴診器はまってませんよ」とはいえなかった・・。 とにかく、そんな診察の仕方でも彼の診察は続いているのだ。 しかし、彼の伝説はそんなもんじゃない。 これはほんの序章。 彼の伝説はまだまだ続く・・・。
2005年09月29日
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森病院(仮名)の、森医師(仮名)は何故か「ご老人」に絶大な人気を誇る医師である。 とにかく、 「森医師に診察して治療してもらえば、どんな病気もたちどころに治る」 と、硬く硬くかた~く信じきっている患者様(ご老人)が、何十人もいるのには驚きである。 とにかく、何か体の不調があると必ず森医師の診察時間に来院し、どんなに混雑していても森医師に診察を受ける。 たとえ、一時間待たされて、五分で診察が終わるとしてもだ。 しかも、運悪くその日の森医師の診察がなければ、どんなに体がしんどくても一旦帰宅して、翌日の森医師の診察を待つというのだから頭が下がる。 入院でもしようものならば、森医師の回診を今か今かと待ち、 時には 「森せんせいの回診がまだだから・・」 という理由で、看護師の行おうとする体拭きや、点滴は拒否されたりする。 一に森医師、二に森医師・・。 看護師なんか、眼中にない。 まあ、患者様が医師をそこまで強く信頼するのは、 ある意味喜ばしく、結構なことなのだが、 問題は森医師なのである。 いたいけなご老人達は気がつかないようなのだが、 彼はありえない事を、次々とやってのける 彼は・・まさに伝説の男なのである・・・。
2005年09月29日
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はじめまして。お初にお目にかかります。いよいよ「ナースのつぶやき」がオープンいたします。 「医療事故」という言葉がはやりのように一人歩きしたり、病院を舞台にしたドラマが流行ったり・・・そんな中でも、意外に本当の「病院」「医療」については語られていないような気もします。 病院の中って、結構笑えるネタも、笑えないネタも、背筋が凍るような異次元体験も・・・とにかくいろんなネタが満載だったりします。 病院関係者の方にも、そうでない方にも肩の力を抜いて楽しみながら、読んでいただける、そしてちょっぴり役に立つそんなブログを作って行きたいとおもいます。どうぞ、よろしく!!!!
2005年09月29日
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