東宝特撮映画の黄金タッグ、監督：本多猪四郎×特技監督：円谷英二×脚本：関沢新一×音楽：伊福部昭、で贈る娯楽作品。

（本作公開が1964年8月11日、三大怪獣地球最大の決戦・キングギドラが1964年12月20日公開）
そのドゴラのデザインは、小松崎茂！！「地球防衛軍」「海底軍艦」やサンダーバードのプラモの箱絵、少年雑誌の絵物語の画伯です。
しかし、大人になってからどこかの図鑑でそっくりのクラゲの絵を発見。
中心部分（胴体？）の模様が、もろそのままでした。

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ポスターやDVDパッケージなどでも使用されている、よく見る数々のスチール写真では、このドゴラはエアブラシで光沢のあるイラストで描かれていて、橋や新幹線をくねる触手で次々にすくい上げ破壊しているスペクタクルシーンが描かれていますが、実際にこのようなシーンは実現されておらず、これらのイマジネーションに当時の技術では応えることができませんでした。

ドゴラは、最初は【幼生ドゴラ】アメーバ状で飛来・浮遊－＞【ドゴラ成体】クライマックスでは触手があって巨大なクラゲ状－＞【分裂細胞】攻撃の爆発で細胞分裂繁殖体へと変態。
クラゲ形態では、空高く浮遊していて、雲の中から石炭などを吸い上げたり、たまに巨大な触手を伸ばして若戸大橋を破壊するぐらいなので、いまひとつ迫力が出ない。

これに、ミニチュアセット・実景・スクリーンプロセスや合成の細かい積み重ねで表現。
決して全てが大成功とは言えないかもしれませんが、そこは世界の円谷英二。
ぬいぐるみでの特撮に甘んじることなく、常に挑戦する姿勢はさすがです。
※ 制作裏話や当時のスチールはDVD特典映像に収録。
※ ちなみに本編中は「宇宙細胞ドゴラ」と呼ばれるのですが、いつのまにか命名されてます。
本作は、「モスラ」1961年,「妖星ゴラス」1962年,「マタンゴ」「海底軍艦」1963年に続く、
1964年の作品で、翌年の1965年には「フランケンシュタイン対地底怪獣」が制作されます。

※ 予告編で１カットだけ映し出されたドゴラの未使用カットを発見！
映画本編にはこんなにハッキリした姿では登場しません。
宇宙大怪獣ドゴラ予告編

さて、ストーリーを展開する人間パートは、国際宝石強盗団をめぐる犯罪アクションと、
世界を蹂躙する未知の宇宙細胞対防衛軍と科学者の話が並行して進みます。

警視庁に夏木陽介、田崎潤！
科学者にメチャクチャいい味出してる中村伸郎、小泉博！
防衛軍には藤田進！
ギャング団には田島義文＋怪しい日本語を話す天本英世！！！
欠かせないおかしな外人(予告編スーパー)ダン・ユマ！

が、何と言ってもボンドガール、クールビューティー若林映子さん！
お嬢様タイプの藤山陽子さん、お二人ともお美しい！！
東宝映画黄金期の、異色娯楽作品です。

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1964年 81分
監督：　本多猪四郎　
特技監督：　円谷英二
原作：　丘見丈二郎(「スペース・モンス」より)
脚本：　関沢新一　　
音楽：　伊福部昭
出演：　夏木陽介/ダン・ユマ/中村伸郎/小泉博/
　　藤山陽子/若林映子/藤田進/河津清三郎/ほか

※サントラCD(廃盤)
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