tomorrow

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友へ。



早いものだね。君と出会ったのは、丁度今頃の季節だったね

歌舞伎町の場末たスナックで仲間と飲んだよな!

君は埼玉から出て来たばかりで、僕より一つ年下で、

女の話や、音楽の話で盛り上がったけど、

学校辞めて本格的に音楽やって、お前はあっと云う間に

スターになった。

あの頃メチャクチャで、朝起きると、路上のゴミ置き場で

目覚めた事もあったっけ!

君とは、妙に馬も合ったけれど、僕は君に嫉妬してたし、

君の葬式には行かなかったよ!だって、僕は君のファンじゃ

無いしね!僕がファンだったら、笑えるだろう?

そう、僕らは何回か、スタジオに入った後飲んだ飲み仲間

なだけなんだから!

クスリに手を出した君はメチャクチャだったよね!

ライブじゃ、床に寝転がり、ファンはパフォーマンスだと

思っていたみたいだけれど、僕には、わかっていたよ。

最後は、親に売られたよね!仕方無い事だけれど、

誰にも、君を止められなかったもの!

あの後、一度だけ偶然逢ったよね。偶然さ、

音楽も出来ないし、曲も書けないって、言っていたね。

「ウメ、俺達大人になったのかな?」って、

そりゃ、お前には、彼女と子供いたし、女優の彼女の事も

悩んでいたっけ?

でもさー、俺から、言わせればお前はズルイ。

死んでしまえば、死人にくちなし!お前は伝説らしい!

お前の企み通りさ。売れないで、生き恥さらすよりは、

いいかもね!でも、俺は、生き恥さらしても、生きているよ

お前は、俺の歌歌うな!!でいつも、怒っていたよな。

お前の姿は一人歩きしていたもの。

お前がいなくなってから、あの店も歌舞伎町には無いよ。

お前の息子もデビューするらしいよ。

お互い、オヤジだな。お前が生きていたら何て言うんだろぅ

今年は、お前の歌で街は溢れているよ。

誰が徳をするのかね?まあ、お前が生きていたら、

いいオヤジで、丸くなっていたかもな!みんな、好きに

やってくれ!でさぁー、

まあ、俺には才能無かったけれど、楽しくやってるよ!

あの頃が妙に懐かしいけど。

世間はお前の事青春の代弁者だとか言っているけど、

俺には、そうは、思えないよ。

俺は君のファンじゃ無い。君の知り合いのウメだから。

「ウメー、お疲れ又なー。」

お前は、俺の、チョットした、有名人の知り合いだから。

(今日はウメの日記でした。)




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