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家族ゲーム



本格的に、ミヨコの家庭教師をたのまれて、

ユミコの家に足を運ぶ事も多くなってた。

「ジュンイチー、勉強嫌だよー!!」ミヨコはすでに、

姉の彼氏と云う認識から、お友達と言う感覚でタメ口だった

僕は、ミヨコの事がかわいくて仕方なかったが、心を鬼にした。

「ミヨコちゃん、まず、何で勉強しなくちゃいけないのか
 まず、考えてみようか?僕も勉強は嫌いだよ。」

「えージュンイチもそうなんだー。ジュンイチはなんで、
 勉強するの?」

「そうだなー、もし、もしだよ、僕が君のお姉さんといっしょになって生活するのに、勉強も出来ない男で生活を守れない男が、君の兄貴だったら、ミヨコはどうおもう?」

「いい人でも、ミヨコ嫌だし、口も聞かないかも?でも、ジュンイチは、合格だよ!!」

「ありがとう!でも、僕もミヨコが中学浪人とかじゃ困るなー?」

ミヨコは消しゴムを弄りながらこっちを向いた。

「ジュンイチ、馬鹿な妹だと迷惑?」

「そうだなー。。恥ずかしいかもなぁー!!」

ミヨコは下を向いた。

「でもさー、お姉ちゃんなんて、馬鹿だから、私立の女子高 に行って、家お金かかるし、私は馬鹿だけど、お姉ちゃん の様に、女子高に行きたく無いなー!!」

と、隣りの部屋の襖が開きユミコがすごい剣幕でミヨコの部屋に入ってきた。

「あんたねぇー、人がいないと思って、あんたよりは頭いいんだからねー!!、人の彼氏ジュンイチ!!とか呼ばないでくれる?子供のクセに、生意気なんだから!!」

ミヨコは立ち上がって反撃に出た!!

「お姉ちゃんのお陰で、妹の私は苦労していると思っているの?順一、こんな女と別れた方がいいよ!!」

ユミコは勉強机を叩いた!!

「あんたねー、呼び捨てはやめなさいよねー!!」

ミヨコは目を丸くして言った!!

「うるさいなー、自分だってそうじゃん!ジュンイチはジュンイチなのぉー!!」

そこへ、階段を上がって、お母さんが様子を見に来た。

「ユミコ、下に降りなさい!!順一さん、ミヨコには、厳しく教えてやって!!誰も、文句言わないからお願いしますね!!」

ユミコは悔しそうな顔で、下へ降りて行った。

順一はため息をついた。

「ミヨコ、俺はユミコの事はとても好きだよ!優しいだろ、
ミヨコにも!!」

ミヨコは少し沈黙をおいて、

「優しいよ、お姉ちゃん。」

「だったら、勉強しなくちゃ!!俺もついてるから大丈夫だよ!!」

ミヨコは小さく頷いた。

そして、ミヨコとの猛勉強が始まった!!

ミヨコは絵がうまく、将来はデザイナーになりたいと言った

その代り、飽きっぽい性格で、嫌な教科に興味を持たせるのが、大変だった。

こうして、僕の家庭教師生活は始まるのだった。

                    つづく。


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