tomorrow

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冬へのカウントダウン。


街の木々が色付き始め、まるで冬への入り口へと招かれているような季節、今年も300日を過ぎたてしまった。

順一はユミコとクリスマスを雪山のロッジで過ごす為に、準備を始める。

勿論資金を稼ぐ為に、ガソリンスタンドでの物販は腕を上げる!

ユミコとのデートはもっぱら御茶ノ水のショップにスキーの板にビンディングにスキーウェアーと毎週ショップ回りになる。

「順一私はウェアーだけ今年は買おうかな!グローブとサングラスだけお揃いにしようか?」

ユミコは何着も試着室に入り、ファッションショーを始める。

その間僕はゴーグルを観たり、BGMには、繰り返し広瀬コウミの曲が店内に響く。

「どう?似合う?」ユミコは得意げに鏡の前を一周回って見せる!

僕はそんなユミコを見ているととても幸せな気分になる。

ユミコは何着も試着した結果白い色のスキーウェアーに決めた!

「順一!白いウェアー、いいよね!雪の妖精みたいでしょう?」

ユミコはそう言うと笑った。

それからは、僕は、ガソリンスタンドのバイトの休み時間にスポーツ新聞の積雪情報を毎日心待ちにチェックを始める。

「昨日から、札幌は雪が降り始めたみたいだなぁ?」

順一は愛車のゴルフにキャリアをつけたり、

タイヤをスタッドレスタイヤに変えたりとスタンドのバイトが終わると、

ピットに車を入れシャッターを閉め、老体のゴルフの下に、ローラーの付いた板に寝て、潜りこむ。

ラジオからはマライアが流れていた。

           つづく。


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