tomorrow

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色々な気持ち



デートでスキーにそして、ファミレスのバイトへと、時間がいくらあっても足りない毎日だった。

「ユミコちゃん綺麗だね!!俺すごくタイプだなぁー!!
 彼氏いるんだよね??」

今度このお店にやって来た店長は結構自分で言うのも変だが、私の事を結構気に入ってくれている。

今度の店長は31歳私と一回りも年が離れている大人だ!

「店長!!私には大学生の恋人がいるんですよ!!もう二年ぐらい付き合っているんですが、とても優しい人なんですよ」

私は店長に順一の事を自慢した。

「ユミコはいいよなー、そんな彼がいるんだ!!俺なんか最近今付き合っている彼女と別れそうだよ!!」

店長はちょっと悲しそうな顔をしてそう答えた。

「そうなんですか。大変ですね!!何とか上手く行くといいですね??」

店長は私の目を逸らしながら答えた。

「うーん、きっとダメだな!!難しいよ!!」

会話はそこで途切れた。

今日もファミレスの仕事は忙しい。

シフトをズル休みしたバイトのお陰で、店内は満卓で待ちまで入っているのに、アルバイトは三人しかいない!!

店長は昨日から仕事に入って、12時間労働だ!!

私は、変な責任感から、バイトの仲間の中でもリーダー的存在になっていた為、店長を残して帰る事が出来なかった。

「店長、私で良ければバイトのシフトも多めに入りますから。」

ユミコの申し出に、店長は!!

「悪いなユミコ、お前にそう言って貰うと気が楽だよ!!仕事もプライベートも上手く行ってないからなぁー。」

店長は独り言の様に呟いた。

背中が寂しそうだった。

男の人の背中は正直だ。順一にはまだ、そう云う背中に滲む哀愁は無いけれど、男の人は30歳を越えるとそういう物が

見え隠れする。

私は店長に比べれば幸せだ!!優しい恋人もいるし、未来は明るい。

お店のドアが開きお客さんの来店を知らせるチャイムが鳴る。このお店の混雑は暫く解消されそうも無い。


                      つづく。


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