旅人の記録

旅人の記録

2008.12.03
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テーマ: ニュース(95829)
カテゴリ: 政治経済
永世中立国として有名なスイスですが、
スイス政府が発行し国民に無料配布している
「民間防衛」という
スイス国民向けの国家防衛マニュアルがあります。

その内容は、外国からの
武力による攻撃に対する防衛方法とともに、
武力以外による攻撃を受け破滅へと導かれる状態に対する
防衛の方法も載っています。

この後者の、武力以外による攻撃、侵略の部分は、

ちょっと読んでみてください。背筋が寒くなります。

書籍

民間防衛新装版
あらゆる危険から身をまもる


ダウンロード版

民間防衛

ネット上でもこの後者の部分にスポットを当てて紹介しているページがあります。

 ・ スイス政府「民間防衛」に学ぶ

外国からの武力によらない国家侵略の方法と
それに対する防衛方法を、段階を追って説明しています。

内容を一部抜粋すると・・・

以下、「スイス」を「日本」に置き換えて読んでみてください。



(前文)

戦争のもう一つの様相は、それが目に見えないものであり、
偽装されているものであるだけに、いっそう危険である。
また、それは国外から来るようには見えない。
カムフラージュされて、さまざまな姿で、こっそりと
国の中に忍び込んでくるのである。
そして、 われわれのあらゆる制度、
あらゆる生活様式をひっくり返そうとする。


このやり方は、最初はだれにも不安を起こさせないように、
注意深く前進してくる。
その勝利は血なまぐさくはない。
そして、多くの場合、暴力を用いないで目的を達する。
これに対しても、また、しっかりと身を守ることが必要である。

われわれは絶えず警戒を怠ってはならない。
この方法による戦争に勝つ道は、武器や軍隊の力によってではなく、
われわれの道徳的な力、抵抗の意志によるほかない。



これ以降の「われわれ」は、
侵略者の方からの視点で書かれています。




国を内部から崩壊させるための活動は、
スパイと新秩序のイデオロギーを信奉する者の秘密地下組織を
つくることから始まる。

数多くの組織が、巧みに偽装して、
社会的進歩とか、正義、すべての人人の福祉の追求、平和
という口実のものに、いわゆる「新秩序」の思想を少しずつ宣伝していく。
この「新秩序」は、すべての社会的不平等に終止符を打つとか、
世界を地上の楽園に変えるとか、文化的な仕事を重んじるとか、
知識階級の耳に入りやすい美辞麗句を用いて・・・・・。

ジャーナリスト、作家、教授たちを引き入れることは、
秘密組織にとって重要なこと
である。
彼らの言動は、せっかちに黄金時代を夢見る青年たちに対して、
特に効果的であり、影響力が強いから。
また、これらのインテリたちは、ほんとうに非合法な激しい活動は
すべて避けるから、ますます多くの同調者を引きつけるに違いない。
彼らの活動は、”表現の自由”の名のもとに行われるのだ。


全体として、この国の国民は、福祉政策によって眠らされており、
彼らの伝統的制度が、他のあらゆる形の体制に優越するものであることを
確信しているので、われわれが恐れていたような反応は全くない。
われわれの組織は順調に活動している。

われわれは、新党の党首にJ氏を据えた。
彼は頭脳明晰、かつ、活動家であるが、野心に取りつかれ、
非常に金を欲しがっている。
彼の属していた保守党は、彼に微かな希望しか与えなかったので、
じっと控え室で自分の出番を待つ代わりに、彼はついに性急な道を選んだのだ。
彼は、仲間からは決定的に排斥されてしまったので、
今や、成功するためならどんなことでもするだろう。



国民をして戦うことをあきらめさせれば、
その抵抗を打ち破ることができる


軍は、飛行機、装甲車、訓練された軍隊を持っているが、
こんなものはすべて役に立たないということを、
一国の国民に納得させることができれば、
火器の訓練を経ることなくして打ち破ることができる・・・・・・。
このことは、巧妙な宣伝の結果、可能となるのである。

敗北主義--それは猫なで声で最も崇高な感情に訴える。
--諸民族の間の協力、世界平和への献身、愛のある秩序の確立、相互扶助--
戦争、破壊、殺戮の恐怖・・・・・・。

そして その結論は、時代遅れの軍備防衛は放棄しよう、
ということになる

新聞は、崇高な人道的感情によって勇気付けられた記事を書き立てる。
学校は、 諸民族の間との友情を重んずべき ことを教える。
協会は、福音書の慈愛を説く。
この宣伝は、 最も尊ぶべき心の動きをも利用して、
最も陰険な意図のために役立たせる



そして美しい仮面をかぶった誘惑のことばを並べる

核武装反対 それはスイスにふさわしくない。

農民たち! 装甲車を諸君の土地に入れさせるな。

軍事費削減のためのイニシアティブを
 これらに要する巨額の金をすべてわれわれは、
大衆のための家を建てるために、各人に休暇を与えるために、
未亡人、孤児および不具者の年金を上げるために、
労働時間を減らすために、税金を安くするために、
使わなければならない。
よりよき未来に賛成!

平和のためのキリスト教者たちの大会 汝 殺すなかれ
 婦人たちは、とりわけ、戦争に反対する運動をおこなわなければならない。

(平和擁護のためのグループ結成の会) 平和、平和を!


敵は意外なやり方で攻めてくる

「魅力」で魅きつける宣伝は、われわれの手の中にある効果的な武器だ。
われわれは、われわれの意図するところを、美しい装飾で包み隠さなくては
ならない。文化は立派な隠れ蓑に利用できる。
音楽、芸術、旅行などの口実で、仲間をつくろう。
展覧会とスポーツの祭典を組織し、利用しよう。
わが国に旅行者を引き寄せ、彼らにわれわれの優越性を納得させよう。

このようにして、われわれは、彼らの心をとらえていく。
彼らはワナに陥り、われわれは、彼らの首に彼らを締め付ける輪を
かけるのだ……。


革命闘争の組織図



敵は、同調者を探す。
敵は、われわれの防衛力を弱めようとする。
敵は、われわれを眠らせようとする。
敵は、われわれを脅そうとする。
敵は、わが経済力を弱めようとする。


政府の権威を失墜させようとする策謀

 社会進歩党は、その第一次作戦が成功したと判断している。
今や第2次攻勢に移った。 その目指すところは、
政府と国民との離間をはかる
ことであって、
そのためには、 刃向かう者すべてを中傷し、
それに対して疑惑の目を向けさせる
ことが必要である、
と考えている。
 そこで、連邦政府や州当局の有力者が特に狙いをつけられることになる。
これらの要人に対して疑惑の目を向けさせることによって、
政府の権威は根底から覆えされていくのであって、
国民がこれら当局者を信頼しなくなったときこそ、
国民を操縦するのに最も容易なときである

社会進歩党は、偽りの怪文書をばらまくとか、その他、国の組織や制度に
打撃を与え得るあらゆる手段を用いる
 現存の組織および制度を麻痺させることは、その程度を問わず
絶好の方策である。連邦議会は攪乱工作にとってこの上ない標的なので、
社会進歩党の議員たちは、ここで、できる限りの手段をとるであろう。
 スパイおよび情報機関は、共同して、
軍隊の価値に対する疑惑の念を広めようとする。
そして、軍部は、やむことのない攻撃の目標となるのである




⇒(2/2)へ続く





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最終更新日  2008.12.03 22:24:15
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