12月2日(火)
能村登四郎 俳句の楽しみ(抜粋:後藤)(99)
発行所:日本放送出版協会(俳句入門)
第三章 名句を味わう(9)
忌日をうたう(1)
人の死を悼む忌日に関する季語。忌日そのままですと季節がわからない場合があります。そこで、季節の季語を別に付けるのです。
三河女と早苗取らうよ業平忌 松本たかし
「早苗取」といいう季語を加えます。在原業平は陰暦の五月二十八日に死んでいます。ちょうど田植えの時期です。「 三河女 」は、業平が東下りの時に三河の八ツ橋で、かきつばたの歌を詠んでいるので、からませたのでしょう。
(つづく)
能村登四郎 俳句の楽しみ(抜粋:後藤)… 2025.12.04
能村登四郎 俳句の楽しみ(抜粋:後藤)… 2025.12.03
能村登四郎 俳句の楽しみ(抜粋:後藤)… 2025.12.01