12 月2日(火)
昭和萬葉集(巻十四)(200)(昭和三十五年~三十八年の作品)
講談社発行(昭和 55 年)
Ⅲ(45)
仕事の歌(27)
商人の歌(2)
真下盈子
商談に入れば如才のなきことばわれとは別のわれが語りつ
岩瀬すゞへ
養老年金もらひし喜び先づ言ひて我が店のネルを買ひてくれたり
花井千穂
商品に乏しき知識うら 愧 ぢてとまどへば買はず客の去りゆく
児玉英子
吾が店の魚さげをれば行きあひしみしらぬ人に軽く会釈す
但馬初枝
連れ立ちて仕入せしより嫁と吾打解けて寒き夏を商ふ
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