12月3日(水)
能村登四郎 俳句の楽しみ(抜粋:後藤)(100)
発行所:日本放送出版協会(俳句入門)
第三章 名句を味わう(10)
忌日をうたう(2)
河童忌や河童のかづく秋の草 久保田万太郎
「河童忌」という芥川龍之介の忌日のほかに「秋の草」という季語があります。昭和二年七月二十四日に自殺した文学者芥川龍之介、河童は作品の名であり、龍之介は好んで自分を河童と呼び、河童の絵を描いています。
このように忌日とは別にその季節のものを詠みこみます。忌日だけを詠むと、それだけでは季節がつかみにくいのです。 (つづく)
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