自由に歩いて愛して。

自由に歩いて愛して。

0歳


とにかく癇の強い子で(当時はそう思っていた)泣いてばかりいた。

視線は合う。
よく笑いもする。
ハイハイは6ヶ月の頃。
たっちは8ヶ月の頃。
初めて歩いたのは1歳1ヶ月。

言葉は出ない。

さかさバイバイをした。

公園に連れて行ったとき、同い年で生まれ月も一緒の子と比べて
明らかに遅れていることがわかった。

砂場では道具を使って遊ばず、うつぶせになって泳ぐような仕草をした。

駐車場では、車という車のドアやタイヤを触りまくっていた。

ドアをみれば開けたり閉めたりを延々と繰り返している。

指差しをしない。

私の手を持って要求する。(クレーン現象)

散歩のとき、手をつなぐのを嫌がり、パーッと走っていく。

夜は30分おきに泣いて起きる。


育てにくい子だとは思っていた。
子どもが寝ないから、一人の時間や夫婦の時間が持てない。
精神的にも体力的にも限界だった。
泣いて暴れるから、何処に行くにも何をするにも、おんぶ紐が欠かせなかった。


その頃から、自閉症のことがなんとなく頭をよぎっていた。
たまにネットすれば、自閉症のことばかり調べた。

そして1歳半健診。
会場で、泣いて暴れて、話にならない。
積み木もパズルも出来ない。
ワンワンもニャンニャンもブーブーも、わかるわけない。

個別相談の席で、発達支援センターを紹介された。
そして、「自閉傾向、広汎性発達障害」と言われた。


わが子が障害を持っている・・・
にわかには信じられなかったが、これまでの息子の姿を見てきた自分には、受け止めるよりほかはなかった。


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