迷子クラッカー

2006.05.25
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カテゴリ: 昼日記

稀なる老婆 2006.5.25 (木)


生まれつき、ATMの大ファンである僕は、

今日もATMに会いに行ったんですよ。

これでもかってくらいのオシャレをキメて。

全身ハンチングで固めて。




すると。




「あのぉ、すいませーん・・・」



そんな申し訳御座いません的発言で、

困ってるんですけど的オーラを出しながら

隣のATMファンのオバさんが話しかけてきたんです。




「これ、確認ボタンを押せって書いてあるのに・・・」


「その確認ボタンが出ないんですけど・・・」




おやおや、まぁまぁ。

それは厄介ですこと。


これは正に、

それは厄介ですことなのです。




人を助ける為に生を受けた僕は、

困ってる人を無視なんて出来ません。

国が無視しろと言っても、

僕にはそんなこと出来ません。




なので。




股間から助け舟をまさぐり出し、

オバさんのATMの画面を覗いたわけですよ。

乱視の部分で。




ははーん。




画面を見るところ、

どうやらドコかに振り込むご様子。

その際に必要な自分の電話番号を、

“‐”を入れず番号垂れ流し状態で入力したご様子。



「フっ、この愚か者めが!」

とはさすがに口が裂けてない今は言えないので、

“‐”を乱用するようにと、

オバさん目掛けて指図したわけです。



「あぁ、分かりましたよ」


「番号入れる時に“‐”で区切らないとダメですね」





あぁ、やさしー。

天使が霞んで見えるほど、

あぁ、やさしー。




人は人のやさしさに触れた瞬間、

感謝の意を込める生き物なのです。


これはミフェル・ド・アーソンも言ってました。

兄であるミフェル・ド・レカも言ってました。

正直、そんな兄弟存在しないけど、

たぶんダレかが言ってました。




ご存知のように。




たった今、僕は人を助けたわけですよ。

ATMという頭のカタい相手に戸惑う、

オバさんという哺乳類を助けたわけですよ。



さぁ、さぁ、お礼を言いたまえ。

「ありがとうございます、じゅん太郎様」と、

耳をそろえて言いたまえ。




僕「番号入れる時に“‐”で区切らないとダメですね」




婆「あぁ、そーなんだー」







タメ口!?




それはおかしいでしょ?


教えてあげたのは、僕。

教えてあげられたのは、オバさん。



これを踏まえると、

【僕】
 ↓
【オバさん】
 ↓
【天皇】
 ↓
【貴族】
 ↓
【商人】
 ↓
【農民】


身分はこの順番なわけですよ。



な の に。



おかしいでしょ?

“そーなんだー”はおかしいでしょ?

僕に言うべき日本語じゃないでしょ?

僕も言われるべき日本語じゃないでしょ?




そんな妄想を含ませていると、

オバさんが1人で呟いているわけです。



「あーできたかもー」


「あー“確認”って出てきたー」




待て、待たれ。


それで何か?

お礼も言わずに出ていくおつもりか?

おつもりムード一色なのか?




「あーやっとできたわー」




そうか、そうか。

ではお礼を言いたまえ。

「ありがとうございます、じゅん太郎様」と、

耳をそろえて言いたまえ。

むしろ、たぶの部分もそろえて言いたまえ。




「あーやっとできたわー」




「じゃ、どもねー」










死ね。

2回死ね。

その後、5回死ね。







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Last updated  2006.05.25 00:19:08
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