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こんにちわ♪
わが身を守れ!/通信網を確保せよ!
俺はボスから、銃の扱いの手ほどきを受けました。
フィリピンでは民間人が銃を所持してもOKなんです。
実は、俺がフィリピンに滞在している時。
俺のボスの弟が誘拐されちゃったのです。
俺のボスは、ミンダナオでも有数の地主さん。
かのマルコス政権時代は、けっこう幅を利かせていたらしい。
だけれども、一方敵もいっぱいいる。
フィリピンだと有名な反政府組織が3つある。
まずメジャーな、アブサヤフ。
※:まめ知識
ABU ・SAYAFU(アブサヤフ)
MNLFが和平に前向き姿勢をみせる一方で、活動を活発化させたのが、イスラム過激派グループ「アブ・サヤフ」(Abu Sayyaf)。
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1995年に、アブサヤフグループは、サンボアンガ州イピル町の警察を襲撃し一般市民を含む300人以上を殺害するという事件を起こしている。写真はそんなイピルの街。一軒穏やかな田舎の街なのです。
イスラム原理主義を唱え、パキスタンなど外国から資金などの支援を受けているといわれる。リーダーは、アブバカル・ジャンジャラニだったが、1998年末に政府軍と交戦中に死亡。
↑
これはアブサヤフグループによって爆破された船。この船の爆破事件で、在比日本人の方も亡くなられました。
サンボアンガ市沖のバシラン島などを拠点に勢力は数百人とさほどではないが、94年頃から各都市で爆弾や襲撃などの凶悪テロ事件を活発化させ、ミンダナオ島での治安要注意組織の一つ。
最近はジャンジャラニ亡き後の組織が存続されるかどうか、注目されている。
これはアルカイダの親戚だ。イスラム原理主義の過激派組織。キッドナッパ-を主な収入源としている。政府は駆逐作戦をしているけど、俺は無理だと思うな。
だってさ、アブサヤフの給料はフィリピン軍の兵隊さんよりいいんだもん。
つぎにMILF(モロイスラム解放戦線)
※:まめ知識
MILF(モロ・イスラム解放戦線:Moro Islamic Liberation Front)
70年代以降、ミンダナオ島中西部を拠点に独立運動を展開してきたのが「モロ民族解放戦線(MNLF)」(Moro National Liberation Front)武装したゲリラ兵士の数は2万‐3万人と推計されてきた。
MNLFの創設は1970年で、国立フィリピン大学教官だったヌル・ミスアリ(Nur Misuari)氏が一貫して議長を務めてきた。
ただ、長年にわたり、武装闘争を続けてきたものの、組織内部やミンダナオ島に武装闘争路線に対する反対論が増え、1996年9月になって政府と和平文書に調印した。
将来的にミンダナオ島を自治地域に移管していく予定だが、住民の理解と和解を図るうえで暫定統治機構として「南部フィリピン和平開発協議会(SPCPD)」が創設された。
↑
フィリピンはミンダナオ島、イスラム自治区の首都とも言うべきコタバトの街並み。一見穏やかな南国の街並みだが、街全体が実は反政府なのかもしれない。
その代表となるミスアリ議長は96年の「ミンダナオ・イスラム自治地域」
(the Autonomous Region in Muslim Mindanao)の知事選挙に出馬して、当選を果たした。目下ミスアリ氏が政府と協力する形で、ミンダナオ島の治安維持と経済開発に当たっている。
また、ゲリラ兵士については、国軍への編入が進められている。 ただ、その一方で、MNLFから分離した「モロ・イスラム解放戦線(MILF)」(Moro Islamic Liberation Front 、議長はハシム・サラマット=Hashim Salamat )は、未だに武装闘争路線を放棄せずにいる。最近では、MNLFから離脱したゲリラを吸収して勢力が増しており、ゲリラ兵士数は1万人を超えるともいわれ、大きな治安懸念材料として浮上している。政府と和平の動きはみられるものの、ミンダナオ島中部(マギンダナオ州など)での政府軍、ゲリラ間の衝突事件、ゲリラの襲撃事件は後を絶たない。
↑
写真は、ミンダナオ島、ミサミス・オキシデンタルの総合庁舎。
ミサミス・オキシデンタルは、イスラム自治区と接している、いわばキリスト教とイスラム教のちょうどボーダーの州。
とっても平和でのんびりとしたところだけど、こんな立派な州庁舎なんか建てたら、イスラム側も怒っちゃうかもしれません。
1997年に停戦合意が成立した後、衝突事件が頻発し、和平本交渉開始が遅れていたが、ようやく99年10月25日、マギンダナオ州スルタンクダラトで和平本交渉の開幕式が行われた。
このMILFはイスラム急進派。アブサヤフよりは穏健だけれども。
時々クリスチャンの教会とかを焼き討ちにしたり、地方の有氏を襲撃したりとけっこう過激。
でもね、この組織は結構話のわかるやつで。
俺は、このお偉いさんとお会いした事がある。
俺はフィリピンのために、働いているんだって話したら。
『誘拐しちゃいけない外国要人リスト』に俺の名前も連ねてくれた。
ありがたいこって。
↑
MILFの民間組織兵。政府側から言うと『ゲリラ』。
そして、フィリピン全土で見られるNPA(新人民軍)
ず~っと昔なんだけど、日本人の商社の方が誘拐されましたね、これに。
今でも、豪華な観光バスなんかは時々こいつらに『革命税』を要求されて、払わないと焼き討ちにあう。
これはイスラム反政府組織とは異なり共産主義の組織なんですよ。
貧民からは根強い人気があるから、なかなかね。
さらに、ロストコマンド。
※:まめ知識
ロスト・コマンド
名前の通り、反政府勢力に属してしたものの、何らかの理由で中央指揮系統から離れ、「犯罪集団化」したグループ。ミンダナオ島でイスラムゲリラのロスト・コマンド(Lost Command)による誘拐や襲撃事件などがたびたび報告されている。
中央からの資金援助が不足して増え始めた。
一部現役ゲリラが荷担しているともいわれる。
ビジネスマンなどを誘拐したり襲ったりするケースが多い。
革命税と称して恐喝を行うケースも少なくない。
ミンダナオ島では国軍の実効力が及びにくい地域で活動しており、根絶は難しい状況にある。
まぁ、結局は反政府組織から逸れて、山賊となってしまった方々だ。
結構ねいるんですよ、侮れん。
写真は、俺が撮ったものじゃないんだけど、フィリピン軍につかまったアブサヤフ脱走兵、ミンダナオ島カガヤンデオロにて。
こういった、ゲリラ・反政府軍は、金持ちしか襲撃しない。いわば義賊なんだそうだ。
フィリピンは民主主義国家なんだけど。
昔の大地主性が色濃く残っているから、結構不平等といえばその通り。
実は俺のボスもそんな方。
と言う事で、ボスは民間会社から派遣されている傭兵を雇っている。
どこへ行くにも彼らがお供についてくるのだ。
↑
ボスの傭兵。本物です♪
ボスの弟が、実は俺の滞在中に誘拐されちゃったりしたもんだから、かなり用心深くなっているのも確かだ。
↑
ボスの弟が誘拐され、監禁されていた町、イリガンの入り口。
ゲリラは思わず身近なところにいるのだ♪
その下で働く、俺もその一味だと思われても仕方がない。
と言う事で、自分のみは自分で守らねばならない。
ボスは銃なんか扱った事のない俺に、一から教えてくれた。
決して、銃を対象となるものに向けるとき以外は、引き金に指を入れてはいけないとか。
銃を所持しているときは必ず所持している事をアピールするようにするとか。
銃の心得まで教えてくれた。
拳銃以外に、ライフルとマシンガン。
おいおい、俺は戦争行くわけじゃないんだよぅと思ったけど。
けっこう銃を撃つのって楽しい。
ところが、どっこい。
俺、超へたくそ。
意外にね、銃って難しいんですよ。
10メートルも離れたら、まずあたんない。
マシンガンなんか一番当たんないんだ、これが。そういうふうにできてるのかな?
ライフルは、撃ちづらいけど、一番命中度が高い。
てかライフルは、タンザニアでも撃った事があるからかな?
終いにゃボスは調子こいて。
『それじゃ、次はグレネードランチャーいこうか』
いやいやっ、そこまではいいですよっ。
俺はアフガンに行くわけじゃぁないんだから。
写真は、マシンガン。調子こいて撃ってたらジャムっちゃってその日のお稽古は中止になりました。
フィリピンに滞在していた時。
俺の滞在先は、いまや『ゲリラの島』としておなじみのミンダナオ。
そう、そこはウサマ・ビンラディン率いる人気グループ『アルカイダ』のサブグループ、『アブサヤフ』の本拠地なのであった。
日本の本部や首都マニラにある事務所などは。
当時『アメリカ同時多発テロ事件』で非常にぴりぴりしていた時期であった。
だから、もちろん関係者は絶えず事務所と連絡するようにと指令が来た。
ところが、俺が普段住んでた所は、携帯電話の電波もぎりぎりで届かないような所だったんだな。
↑
発展途上国になればなるほど、近年では携帯電話の普及率が先進国よりも高いのです。電話線を引く手間が省けるからね♪上の地図はそんな携帯電話の電波の行き届いている範囲を示すもの。青い部分が電波の届く範囲です。
フィリピンとかの発展途上国だと、優先の電話は未発達だけど、逆に無線を利用した携帯電話がものすごく普及している。
それでも、それはやはり人が多くいる都市に限った話であって、ジャングル地帯まで無線が届くなんて事はちょっと難しかったんだ。
↑
ミンダナオ島のシグナルアリア。青い部分が電波受信可能な地域。俺が住んでいたのは白い部分、そこはジャングルなのだ♪
ただ俺は、当時家に衛星放送を引いていたのだ♪
電気は一応ジャングル地帯にも電線が来ている。でもよく停電になったので、発電機は常備していた。
↑
これが衛星放送のアンテナ。アメリカ同時多発テロ事件が起きた当時、俺はジャングルの中でその映像を眺めていたのだ!!
そんな感じで、非常時の連絡手段を確保するために、俺は衛星携帯電話を持っていた。
↑
衛星携帯電話。ジャングルの奥深くにさ迷いこんでも、延長アンテナを立てれば、おっけい♪
これで、いつでも事務所から、連絡が可能になったんだけれども。
俺はジャングルでの生活をこの電話によって邪魔されたくはなかったんだ。
せっかく魅力的なジャングルに住んでいるのに。
どこまでも都会の電波がやってくる。
と言うわけで、いつも電源はOFF状態だった(笑)
さて、よくよく考えてみると、こうしたフィリピンのどこにいても使用可能な衛星携帯電話の普及なんかは。
逆に考えると、反政府組織のゲリラさんたちも持っているわけで。
彼らもこうした携帯を使って。
『明日の○○時、■×を爆破しろっ!』とか。
『○○日に、アフガンからわれわれの要人が△▽港へやってくるので丁重にお迎えしろっ!』とか。
そんな風に連絡を取り合っているのかもしれません♪
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