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最近読んだ本で選択理論心理学という分野の本がありました。この知識がお役に立つ人がいるかも知れませんので、私流に噛み砕いて御紹介してみたいと思います。よければお付き合い下さい。
選択理論心理学では、自己愛を重視します。自己愛とは、自分を尊重する。自分には価値がある。自分は、この世の中でかけがえのない貴重な存在だと認めることです。
当たり前の様で案外見過ごされていませんか?日本では、自分を尊重するより、自分を消して周りと調和する事が重視されます。それは、本来チームワークとという意味なのですが、自己主張すると空気が読めない奴と言われたり、「出る杭は打たれる」と言う位です。怖い怖い。
しかし選択理論心理学では、まず自分の価値を尊重して自分を愛し、自分を大事にしてくださいと言います。そして自分を愛するように家族を愛して、隣人を思いやり、更に社会全体に広げて下さいといいます。
私が、この理論が気になったのは、自律神経失調症やうつ状態の人に自分に価値を見出せない、自分を卑下してしまっている人が多いのです。自己評価が低いっていうか・・。そういう人に、まず自分には価値があり、かけがえのない存在であることをきちんと理解して頂ければ、改善に役立つのではと思いました。
これからアナタに価値があり、かけがえのない存在である理由を説明します。ちょっと言葉の定義が特殊なので、混乱したら前に戻って読み返して見てください。まず選択理論心理学では、物事を‘事実’と‘現実’に区別します。(一般に言われる事実と現実とは違う意味で定義します)
‘事実’とは解釈の余地がない事柄です。例えば1+1=2と気温が0度とか。。
それに対して‘現実’は思考や解釈の余地があります。例えば「バラの花が綺麗。」とか「今日は寒いね」とか、人によって解釈が変わります。普遍性がないのです。例えば道産子は冬に気温を上がると「今日は暖かい」と言いますが、九州の人が聞いたら「とんでもない!寒いよ!」と言うでしょう。
まずこのように物事を、変えられない‘事実’と解釈で評価が変わる‘現実’に分けます。さて?アナタには価値がある・アナタには価値がない。これは‘事実’ですか?‘現実’ですか?
実は、これはどっちもアナタが選択した‘現実’に過ぎない。価値がある・価値がないどちらも選択された‘現実’は単なる解釈に過ぎない。しかし時に人は‘現実’を‘事実’と勘違いしてしまう。ある人は愛する人に裏切られ、ある人は先生のえこひいきで・・・悲しい勘違いをしてしまう事があります。
しかしそれが‘事実’でなく選択された‘現実’に過ぎないとするならば、アナタは自分の好きな現実を選択する事ができます。なぜなら、それは選択に過ぎなくて、どっちを選んでもアナタにとっては正しい事だからです。
それでは、アナタは価値がある。価値がない。どっちを選択しますか?仮にアナタは価値があると言う選択をしたとします。するとアナタは自分に価値があるか否かを、他人に承認の求める必要がない事に気付くでしょう。
なぜならアナタが「自分に価値がある」と言う‘現実’を選択した場合、「価値がある自分」である以上、他人に「私の価値を認めて下さい」と承認を求めること自体が矛盾してしまうのです。価値があると選択すれば、自然と静かな自信がみなぎり他人に承認を求める必要はなくなります。仮に過去に、アナタの価値を否定した人が先生だろうと親だろうと友達だろうと上司だろうと、誰であろうと関係ありません。
同時にアナタは、逆に他人を見下したり侮ったりする必要もありません。なぜなら自分に価値があると認めたアナタは「他人にも価値がある」と言う‘現実’が自然と納得できるからです。
しかしアナタは自分に価値がないと言う‘現実’を選択も出来ます。その場合いつも自分に価値がない事がばれない様に虚栄を張ったり、逆に自分を卑下してうつやノイローゼになったり、と生き難くなります。
どちらも自分で選択できる解釈が作った‘現実’に過ぎません。断じて‘事実’ではありません。アナタは自分に価値があり、かけがえのない存在であるという‘現実’を選択すればいいだけです。
そしてその‘現実’を、誰にも承認を求めなくていいのです。たとえ親でも兄弟でも上司でも先生でも、それから配偶者にも断じて承認を求める必要はありません。価値あるアナタの選択には、たとえ神様お釈迦様でも干渉できないのです。大体お釈迦様自体が生まれた時に「天上天下唯我独尊」と言った人らしいです。
アナタは価値のある味わい深い人です!平凡な人なんてこの世に存在しません。一人一人個性的でユニークで、この宇宙で唯一の尊い存在なのです。アナタは自分に価値があると言う現実を選択して下さい。是非お願いします。
これを理解する事が、自律神経失調症やうつ状態の患者さんのお役に立てれば幸いです。分かりにくい点がありましたらお気軽にお尋ね下さい。 終わり
選択理論心理学の本は分厚いだよ。ちょっとずつ読んでる七兵衛堂薬局の曽根崎です。