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2006年01月06日
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カテゴリ: 戦争映画
1951 アメリカ 監督:ニコラス・レイ
出演者:ジョン・ウェイン、ロバート・ライアン、ドン・テイラーほか
99分 カラー



 要は指揮官たる者、甘えや人情に左右されていては駄目。ということなのだが、副官がそれに反抗し、次第に指揮官としての資質を学んでいく過程の描き方がずさんだ。これでは、偉くなるためには冷血になれと言っているだけ。多分、そういうことだけを言いたかったのではないと思うのだが、描き切れていない。
 この映画の評価を下げているのは、なんと言っても映像の悪さ。本作は題名通り、航空戦を主題としているにも関わらず、その8割程度が記録映像の使い回しなのである。しかも、同じ映像を何度も使ったり、ひどい場面では記録映像にセリフをぶち込んでいたりもする。ただでさえ、記録映像の画質の悪さに加え、場面カットの繋がりの悪さと言ったら素人レベルである。
 唯一、本作のために海兵隊の実機を用いたと思われるのは、F6FヘルキャットとF4Uコルセア戦闘機。尾翼にマーキングがなされていないので、海兵隊の協力によるものと思われ、空母発艦シーンや編隊飛行シーンが見られる。記録映像でも同様にヘルキャットとコルセアが登場し、こちらは尾翼マーキングから CV-17バンカーヒルのVF86のものである。年月の流れを追ってヘルキャットからコルセアに変わる辺りはきちんとしている。あと、ちょっとだがPBY カタリナ飛行艇も登場する。そのハリボテは後で炎上してしまうが。
 空中戦シーンは全て記録映像。米軍のガンカメラから捉えたおなじみの零戦、一式陸攻等の撃墜場面が多い。最後の方では日本機の特攻シーン映像も使われている。あとは、ヘルキャットのコックピット内の固定映像で、火を噴かせたりパイロットを唸らせたりするだけ。空戦の迫力など微塵もない。
 地上戦シーンも同様で、記録映像主体となっている。シャーマン戦車が時折映る。地上攻撃シーンはミニチュアと思われる。
 全体に見ても実にお手軽で、低予算な映画だという印象。この時代だからこそ許されたのだとも言える。内容もたいしたこと無いし、記録映像にも見るべきものはほとんどない。
 あと、気になったのは少佐が子供へのガ島のお土産として日本刀を持ち帰ったシーン。子供が刃を抜いてブンブン振り回してるんだが、それは危ないだろう・・・・

興奮度★
沈痛度★★
爽快度★
感涙度★



 1942年の夏、ハワイ オアフ島のVMF247航空隊ワイルド・キャッツのもとに、新任の隊長カービー少佐が着任する。部下はてっきり副官だったグリフィン大尉が昇任するものと思っていたが、グリフィン大尉は推薦されなかったのだ。カービー少佐は堅物で、規則にも厳しかった。部下との人情を大事にするグリフィン大尉はそれが不満であった。
 8月16日になり、部隊はガダルカナルへ向かう。島の海兵隊からの支援要請を受け、攻撃した際にシモンズが身勝手な行動を取って機を失う。カービー少佐は厳しく軍法会議にかけるとする。
 島の沿岸にはガダルカナル島奪取のためにやってきた日本海軍の軍艦が並び、米軍基地に艦砲射撃を行う。機体もパイロットも失われていく。
 そんな中、補充の機とパイロットが届き、陸上部隊支援のために日本軍陣地攻撃を命じられる。そのためには、危険な低空飛行が必要とされた。そのため、グリフィン大尉は体調の悪いキャストの搭乗を変更するが、カービー少佐はそれを認めない。案の定、キャストは墜落死してしまう。ますます、グリフィン大尉は少佐に反抗心を高め、カービー少佐は「部下の命ばかり気にしていては、隊をまとめられない。それが隊長に推薦されない理由だ」と言い放つ。
 カービー少佐は、中佐に昇任し本土に戻る。久しぶりの妻子との再会を楽しむ中佐だったが、新飛行隊を結成して、再びガダルカナルへ向かう事を命じられる(コルセアに搭乗)。その副官はグリフィン少佐(昇任)だった。
 グリフィン少佐は、米軍艦隊を日本軍の特攻攻撃から救うために戦闘機隊を向かわせるが、その途中にエンジン不調で脱落した1機を引き返させる。しかし、その脱落機に零戦が襲いかかり、部下は救援に向かう事を申請するが、グリフィン少佐は認めない。結果、脱落機は撃墜され、パイロットも死亡するが、艦隊への特攻攻撃を防ぐ事が出来た。カービー中佐は戦闘で被弾し負傷、本土へ帰還することとなった。カービー中佐は、非情な決断を下したグリフィン少佐を後任の隊長に推薦する。すっかり心を入れ替えたグリフィン少佐は、カービー中佐にあなたのような指揮官になりますと約束するのだった。


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最終更新日  2006年01月06日 09時08分48秒
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