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2006年11月28日
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カテゴリ: 戦争映画
1999 アメリカ  監督:テリー・カニンガム
出演者:アントニオ・サバト・Jr、フレッド・ウォード、R・リー・アーメイ、スージー・パークほか
101分 カラー


 戦争映画なのかよく分からなかったがベトナム戦争が出てくるようなので、Gyaoで視聴。いわゆるB級アクションサスペンスで、結論から言うと、気の抜けたスティーブン・セガールものと言った感じ。スケールも小さいし、アクションも今ひとつ。
 ただ、前半はベトナム戦や現代カンボジア内戦(ポル・ポト派)シーンも織り交ぜられており、ベトナムで残虐行為を働いたアメリカ兵に隠された謎というサスペンス的なストーリー展開もなかなか良かった。軍事サスペンスとして、はっきり言ってかなり期待した。しかし、後半は中国政府とアメリカ政府の核兵器を巡る駆け引き、という政治がらみの勧善懲悪ものになってしまい、加えて場違いに登場の中国人カンフー美女と主人公のカーチェイスとお粗末アクションに終始する。まるで、別物の映画のように豹変したのはあまりにもったいない。特に、政治的展開が背景となり、中国の核兵器拡散を阻止しようとする米国という設定でありながら、悪者が中国なのではなくアメリカ政府側にあるという、中国に配慮したのだか何だか知らないが、頭がおかしくなりそうなチンプンカンプン設定。
 中国人カンフー使いはスージ・パークという細目の美女だが、美女と言うよりはナイスバディのお色気ムムーン。加えてなかなかのアクション使いで良い演技だった。願わくばもう少し露出しても・・・(爆)。しかし、この中国人スパイ・・・どう見ても善玉扱いなのよね。腑に落ちない・・・。
 やっぱりこの手のB級アクションは、政治的な題材を絡めたところで、史実の裏打ちがないのであんまり面白くない。設定にリアリティが欠けるので、映画に引き込まれることがないのだ。まあ、それ以上にストーリーが練られていないので盛り上がりにも欠けるのだが。
 設定が変といえば、多分陸軍(もしくは海兵隊)中尉だったはずの男が、25年後には空軍基地でF-16の教官になっているのは???。
 サスペンスものとしては最後に大どんでん返しがあることはある。なるほどって思うが、それまでの伏線があまりになさすぎて感動も今ひとつ。神妙な軍事サスペンスが一転してカーチェイスやカンフーじゃついていけない。全体に、バランスがとっても悪いということなのだろう。
 アメリカ軍が協力という触れ込みだが、F-16の飛行シーンくらいしか思い当たらない。ただ、なぜここでF-16というのもわからない。この他、ヒューイが何回か登場するが、民間カラーに塗り直したようなのもちょっと変。火薬使用量は結構多いほうかもしれない。ただ、効果的な利用法とも思えないのだが。このほか、ラストに黒こげ死体のシーンがあるのだが、焦げた真っ黒の手の一部に肌色の地肌がのぞいているのには笑った。黒いメーク生地が破れているようだ。しかも、そこをズームアップしちゃうなんて。 

 それにしても、主人公の彼女はかわいそうだった・・・・。

興奮度★★
沈痛度★★
爽快度★★
感涙度★



1972年、アメリカバージニア州ラングリーのCIA本部。マックスと呼ばれる大尉が、ベトナムで起こした米兵、ベトナム人の虐殺事件の完全消滅を命じられる。マックスは冷酷に「私にとって敵国(アジア人)の人間は人ではない」と言い放つ。マックスはCIAの指揮のもと、キャンプブルーと呼ばれる救護施設で、大量のベトナム人を焼き殺し、病院に収容されていた米兵や看護婦までもを殺害する。

 1997年、カンボジア国境近く。陸軍情報部のジャック・ポイント大尉が国境線近くの地雷処理部隊にやってくる。ポイント大尉はベトナムで生まれたアメリカ人である。地雷の多くはポル・ポト派が仕掛けたもので、ポル・ポト派は除去作業を妨害していた。その際に現場でCIAが用いていたP&D地雷を発見し、近くにCIAの拠点があった可能性を知る。そこで、ベトナム人の少年が地雷を踏んでしまう。ポイント大尉は解除作業を行うが、そこにポル・ポト派が襲撃してくる。危機一髪でポル・ポト派を撃退したポイント大尉だが、そこで白骨化した米兵を見つける。その手には一つの箱が握られていた。
 アメリカに戻ったポイント大尉はデニス上等兵に骨の分析を頼むが、その結果は意外にもDNAが破壊されており生物兵器の可能性が示唆された。また、箱の中には日記が入っており、ジョニー・ホール衛生少尉のものだった。少尉はキャンプブルーでの狂気の沙汰について記述していた。
 嬉々としてベトナム人を焼き殺す指揮官マックス・カムデン大尉とベン・ワイルダー中尉の行為は異常で、それに抗議した看護婦サンディ・ソバラスは射殺される。さらに、生物兵器の実験に失敗し、キャンプ中に汚染が広がったというのだ。ポイント大尉は情報部の恋人ジョディ中尉に頼み込んで、ベン・ワイルダー中尉が現在もビショップ空軍基地で大佐として操縦技術の教官をしていることを突き止める。
 ベン大佐のもとを訪れたポイント大尉は、ベン大佐に探るなと忠告される。ベン大佐はすぐさま、現在は国家安全保障顧問となっているマックス・カムデンに電話を入れる。カムデンはジョン・バンホーン国防長官の腹心として、対中国の核兵器売買疑惑に伴うサミットを控えていた。中国人に暗殺未遂されたばかりのバンホーン長官はカムデンに、キャンプブルーの件を抹殺するよう指示する。実はバンホーンこそ当時のCIA担当者だったのだ。一方、ベン大佐はF-16の訓練途中に崖に激突して自殺する。
 ポイント大尉はカムデン一派の追跡を受けることとなり、家が爆破され、カーチェイスの末、恋人のジョディが車ごと爆死する。モーテルに潜みながらテレビ局プロデューサーと連絡を取るポイント大尉だったが、全て盗聴されており、捕まってしまう。
 厳しい拷問が始まろうかというときに、謎の中国人美女が窮地を救う。女は中国のスパイであり、ポイント大尉の持っている日記を入手したがっていたのだ。ポイント大尉は女スパイと取引し、日記を渡すかわりにカムデンと1対1の機会を作るよう頼む。
 ベネットビルで米中サミットが始まり、二人はビルに潜入する。女スパイは得意のカンフーで警備員を次々に倒していく。一方、ポイント大尉は屋上でカムデンと1対1となる。実は、ポイント大尉はカムデンの不正を暴くのが目的ではなく、カムデンに殺された看護婦だった母親の敵討ちが目的だったのだ。ポイント大尉はP&D地雷で見事カムデンに復讐をとげる。


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最終更新日  2006年11月28日 07時10分30秒
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