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2007年06月27日
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カテゴリ: 戦争映画
1994 フランス・イギリス・アメリカ  監督:ウォリス・フセイン
出演者:ジェームズ・フォックス、マイケル・ヨーク、タラ・フィッツジェラルド、リシャール・アンコニナほか
178分 カラー Fall from Grace


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 ちょっと映画レビューが貯まり気味なので、連日掲載中です。この作品はDVDになっておりませんので、古いVHSを購入して視聴しました。

  Larry Collinsの小説を原作とし、ノルマンディ上陸作戦50周年を記念して製作されたと思われるテレビムービー。監督はインド生まれで英米のテレビムービーを多く手がける人物だが、本作がどのような経緯で制作されたのかは謎が多い。178分という長尺ものはいかにも英国テレビムービーらしいが、上映は 1994年にアメリカで行われている。日本ではかつてVHSとして販売されたのみ。
 ストーリーはノルマンディ上陸作戦時を舞台にしてはいるが、実はその裏で行われていた、連合軍上陸地点を巡るスパイ情報戦がメインである。史実でも、連合軍はパットン将軍を架空部隊の司令官に仕立て上げ、ノルマンディー上陸を秘匿するために、パ・ド・カレー上陸情報を流してドイツ軍を騙した(フォーティチュード作戦)わけだが、本作もそのカレー上陸偽情報をいかにドイツ軍に信じ込ませるかといったスパイ情報戦が描かれている。カレーの軍事施設破壊工作も実際に行われており、本作で描かれている英国情報部員のスパイ活動と破壊工作が、果たしてどこまで史実なのかはわからないが、物語としてはなかなか面白いものである。
 約3時間という長編にもかかわらず、適当な量のエピソードを挿入することにより、さほど中ダレすることなく楽しむことが出来る。というのも、本作は単に時系列にスパイ戦を描くだけでなく、サスペンスドラマ的な謎解きが多く設定されているからである。登場人物も適切な量に抑えられており、謎解き物にありがちな複雑な人間関係でストーリーを見失うことはない。最後の最後まで二重スパイ、裏切りなど真相が見えてこないのはハラハラする。ただし、スパイの結末は決してハッピーエンドではなく、かなり重い内容であることは覚悟する必要がある。

 一応主役はアメリカ軍のオニール少佐のようだが、比較的大人しめの設定で、劇中ではどちらかというと傍観者的な立場となっている。むしろ、英軍情報部諜報員のフランス人女性キャサリン、同諜報員フランス人男性ポール、英軍情報部のリドレー大佐、パリのゲシュタポ(国家秘密警察)本部の少佐といったところの駆け引きが重要な役割を担っている。ノルマンディ上陸作戦成功のための思惑に翻弄されていく諜報員の絶望感と危機感がしっかりと伝わってくる。ただし、私個人的にはいずれのキャラクターも、中途半端に世俗的で、どうも好きになれなかったが。なお、キャサリン役のタラは拷問時に全裸となっているようだが、ヌードシーンそのものはない。ポール役は貧相なシルベスタ・スタローンと田中邦衛を足して割ったような顔立ち。

 VHS版で視聴したためか映像はやや不鮮明で、1994年制作とは思えないレベル。ロケはイギリス、フランスあたりで行ったと思われるが、大がかりなセットを用いたようには見えない。登場する兵器類としてドイツ軍戦闘機に扮したものと連合軍戦闘機・連絡機に扮した機体が実際に飛行している。ドイツ軍戦闘機の2機編隊飛行場面では、スピナー下の吸気口の形状が独特で尾輪が出たままになっている機体が出てくるが・・・良くわからない。ホーカーテンペストかタイフーンのいずれかのような気もするのだが。続いて英国上空の偵察に来るドイツ軍機は明らかにホーカーテンペストMK.II(シーフュリー)。一方、英軍機としては、迎撃にあがるスピットファイアMk.IIが2機のほか、連絡機として上翼単葉の機体が登場する。なんとこれはFieseler Fi 156 Storch(シュトルヒ)なのだ。いずれにしても、他の映画ではあまり見かけない機体も登場し、どこからの借用物なのかが気になる。

 もう一つのノルマンディ上陸作戦とも言える、フォーティチュード作戦を描いた作品としてレアであり、裏舞台を垣間見ることが出来たのは収穫。ボロボロになった諜報員の姿は、かなり重苦しい題材ではあったが、全般的にはそれなりに楽しめた作品だった。


??な機体 ホーカーテンペストかタイフーン??分かる人教えて。

エンジンむき出しのシュトルヒ。民間レストアものと思われるが・・。

興奮度★★★
沈痛度★★★★
爽快度★★
感涙度★




1940年ドイツがフランスに侵攻し、フランス人女性のキャサリンはイギリスへの避難途中に、ドイツ軍機の攻撃で母親を失う。
 1944年になり、連合軍はノルマンディ上陸作戦を計画していたが、その成功は連合軍がカレーに上陸するという偽装をヒトラーに信じ込ませることにかかっていた。アメリカ軍のオニール少佐がイギリス軍情報部に赴任してくる。オニール少佐は、カレー上陸に準備された架空の軍団の存在を信じ込ませるために、風船で作った戦車や戦闘機を地上に並べてドイツ軍偵察機に写真を撮らせたり、偽の交信電波を無線車で流すなどの工作を担当した。
 そんな中、オニール少佐はかつてアメリカで恋人だったキャサリンが情報部にいることを知る。キャサリンは英軍諜報員としてフランスに行く覚悟だが、オニールは危険だとしてそれをやめさせようとする。しかし、情報部のリドレー大佐はキャサリンをコードネーム「デニーズ」としてカレーのリンドマン砲台爆破任務のためにフランスに送り込んでしまう。リンドマン砲台は1.4ktもあり、英国内陸8kmまで砲弾を飛ばすことが出来、頑強な防御で400kg爆弾をも跳ね返す難物だったのだ。
 フランスに降り立ったキャサリンは連絡引率役のポールと会い、カレーへの道を急ぐ。検問や、列車やレストランでの危機をすり抜けていく中、ポールは次第にキャサリンに惹かれていく。キャサリンもまたポールを受入れ、二人はベッドをともにする。しかし、ポールは裏でドイツ軍ゲシュタポの少佐とも密会を重ねていた。
 カレーに着いたキャサリンは地元のレジスタンスと合流し、指令のリンドマン砲台爆破任務に着手する。砲台内の洗濯女に化けて内部を探り、電源装置の碍子に爆弾をとりつけることを計画する。その電源装置の鍵を持っていたのは、キャサリンが駅で遭遇したメッツ中尉で、キャサリンは体を武器に接近し、鍵のレプリカを作る。しかし、その際に中尉に見つかり、レジスタンスにより中尉は殺害される。その鍵を用いて、キャサリンは電源装置に爆薬を仕掛けることに成功する。そのことを本国に通信するが、ドイツ軍の無線傍受車がしつこく追跡を開始し、やむなく緊急連絡用のカフェに伝言を頼む。しかし、そのカフェはドイツ軍が仕掛けた罠で、ドイツ軍はレジスタンスの無線解読に成功する。
 本国では、オニール少佐がキャサリンの動向を探っていたが、それに協力したデルドレという女性がクビなる。デルドレはオニール少佐に急接近し、二人は関係を持つようになる。
 キャサリンはいったんイギリスに帰国するが、諜報員のエイジャックスはポールが二重スパイとの疑いをかける。イギリス情報部のリドレー大佐は、すぐに処刑せずに本国に呼び戻して情報を聞き出すことを提案する。ドイツ軍ゲシュタポ少佐の了解も得たポールはイギリスに行く。そこで、キャサリンと再会し二人は深く愛し合う。そのことを知ったオニール少佐は心境複雑だったが、リドレー大佐から立ち入らぬよう釘を刺される。実はポールはリドレー大佐の命令で、二重スパイのふりをしていたのだった。
 一足先にフランスに戻ったポールのもとに、砲台爆破実行のために再びキャサリンが送られるとの報が入る。しかし、無線は傍受されており、ゲシュタポ少佐がキャサリンを逮捕することをポールに知らせる。反対することもできないポールは、イギリスにキャサリン派遣の中止を進言するが、リドレー大佐はそれを無視して、キャサリンにカレー上陸情報の書かれたマイクロフィルムを持たせて送り込んでしまう。それを知ったオニール少佐もポールも激しく怒るが、全てはドイツ軍にカレー上陸と信じ込ませるためのリドレー大佐の計画だったのだ。
 ポールはなんとかキャサリンを逃がそうと画策するが、逆にレジスタンスの疑惑を呼び、ポールもまた逃げなければならなくなる。キャサリンはカレーでゲシュタポに逮捕され、厳しい拷問を受ける。裸にされ、爪をはがされるなどしてもキャサリンは口を割らなかったが、ポールがレジスタンスの狙撃を受けて死亡したことを知り、自らも靴に隠した毒薬で自殺を図ろうとする。しかし、この毒薬も偽物でありキャサリンは自殺すらできなかった。そして、ついにマイクロフィルムの所在を明かす。ノルマンディーでは上陸作戦が始まり、カレーのリンドマン砲台はレジスタンスによって破壊された。それでもドイツ軍は陽動作戦かもしれないと考えていたが、マイクロフィルムの解読によりドイツ軍はカレー上陸と信じる。
 ノルマンディ上陸作戦は成功に終わる。パリには連合軍が進駐し、オニール少佐も派遣される。デルドレにも一緒に行こうと誘うが、デルドレは涙を流して、実はリドレー大佐の姪でありオニール少佐を監視するために接近したことを告白する。さらに、オニール少佐はキャサリンが強制収容所に収容されていることを聞き、キャサリンにポールは裏切ってはいないことを伝えに行く。憔悴しきったキャサリンはわずかに笑みをもらし、その場を去っていく。 



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最終更新日  2007年06月27日 09時45分29秒
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