
を超えた瞬間に一気に絶滅するのだという。たとえば、水生の生物は、じりじりと死んで行くのではなく、
ある許容範囲を超えると一気に絶滅するパターンをとるのだ。それまでは、元気に泳いでいるのだとい
う。他の種は平気だったりする。たった1乃至2度の境界線でしかないという。或いはその差はコンマ以
下もある。徐々に進む環境の変化に対して生物は、寧ろ鈍感でさえある。危険なものから逃れようと
する余り、その時期を見失うのかも知れない。自分に口実を与えて何時までズルズルと日々を過ごして
しまっている自分がいないだろうか。やがて、自分だけの「ヘイフリックの限界」が待つだろう。
身体を張ってひとは、生きているだろうが、上を向いたり、下を向いたりして前を見損なうらしい。
今の自分に気づかないまま時は流れて、その時は深まるのであろうか。
いつもここに戻ってくる。そして繰り返す。生きている限り。